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別大マラソンへの道 [パワー入門編] 13/14

別府大分毎日マラソン大会(通称、別大マラソン)に向けて、お試しでパワーベースのトレーニングを導入してみてる市民ランナーの練習記録。その13日目で、今日が入門トレーニングの「山場」。

別大マラソンまでの期分け(仮)

3/14-3/27 パワー入門(5Kタイムトライアル)
3/28-5/7 5Kレース(AIが自動作成したパワートレーニング)
 5/8-5/15 休養(ワクチン3回目摂取予定あり)
5/16-7/10 10Kレース(パワートレーニング)
7/11-10/2 ハーフマラソンレース(パワートレーニング)
 10/3-10/16 休養
10/17-2/5 マラソンレース(パワートレーニング)

今週のスケジュール

月 ウォームアップ/クールダウン各5分、閾値20分、回復5分、全力走30秒
火 イージーラン30分(回復)
水 イージーラン30分(有酸素)
木 ウォームアップ20分、全力走5分、クールダウン9分
金 イージーラン30分(回復)
土 ウォームアップ/クールダウン各10分、5Kタイムトライアル
日 イージーラン30分(回復)
 ※毎日「座学」っぽいチュートリアルや動画あり

今日のトレーニング

パワーランニング入門「Intro To Power」トレーニングプランの13日目。今日のお題は「Intro To Power」トレーニングプランの締めくくりとして、

「5Kタイムトライアル」

がやって来ました。どちらかと言えば、短い距離は苦手ですw。

パワートレーニング入門ということで、これといって5K向けのトレーニングをしてきてないような気がしますが、STRYD先輩、曰はく

「ガタガタ言ってないで、5km走ってこい!ベストエフォートな!」

ということみたいなので、とりあえず、ほぼフラットで直線の河川敷の大会にエントリーして走ってきましたw。

お題は下記のように、ウォームアップ・5kmタイムトライアル・クールダウンが一体となったワークアウトでしたが、

STRYD Intro Plan 13日目のワークアウトのグラフ、スプリットとそれぞれのターゲットレンジ

あとでデータを見たりするのにちょっと不便そうだな…と思って、

・ウォームアップ
・5kmタイムトライアル
・クールダウン


の3つのパワーベースのワークアウトに分けて(別に自分で作成して)走りました。

ウォームアップは STRYD アプリのライブラリの中に「ベーシックワークアウト」として「レースウォームアップ」が2種類ほどあったので、時間がわかっているタイプ(⇔距離だけがわかっているタイプもある)を利用。

レースウォームアップのスプリットテーブルはこんな感じになりました。

STRYD ベーシックワークアウト「レースウォームアップ(21分)」

この段階でわりと強い風が時々吹いていて、珍しく Air Power が 3% を記録したりしていました。

「段々風が出てきそうだけど、パワー出力にフォーカスするだけ」

なので、突風が吹くと「走りにくっ!w」と思ったくらいで、とくに気になりませんでした(タイムじゃなくてベストエフォート、のいいところ)。

5Kタイムトライアルは、STRYD アプリのライブラリの中に「タイムトライアルワークアウト」として「10K ペーシング」があったので、それを5Kにアレンジして使用。STRYD先輩に言われた通りに推奨レースパワー237W前後で、

1km 232W(227-237W)
3km 237W(232-242W)
1km 242W(237-247W)

というパワー配分を考えてセット。

5Kタイムトライアルのスプリットテーブルはこんな感じになりました。

STRYD タイムトライアルワークアウト「5Kタイムトライアル」

距離、パワー、ペース、心拍数、風の抵抗をリストアップすると

・1km  235W  3:36/km  174bpm  0%
・2km  231W  3:43/km  187bpm  0%
・3km  212W  4:03/km  189bpm  0%
・4km  204W  4:15/km  190bpm  1%
・5km  208W  4:10/km  191bpm  1%

となっていました。グラフ中央の凹みは「給水+折り返し」です。

スタートで

「お、ちょっとパワー出しすぎ?」

と思って、やや抑えながらパワーが目標範囲まで下がったところで巡航。給水・折り返しまでは、3:36~3:43/km でとても気持ち良く走り続けることができて、思ってたよりも息も切れませんでした(パワーだけを見て走っててペースがわからないから「速い」という心理的ストレスがない?)。

「5kmだし、給水いらないかなぁ…」

と考えましたが、一応、軽く口に水分を含みながら、減速して折り返し。

復路になったら、少し走り(パワーを維持し)にくくなってきて、

「微妙に上ってるか、ちょっと風が吹いてるのかな…」

と思ってたら、かなりの向かい風(ほぼ突風w)に変貌。いつもならここで心を折られてかなりのペースダウンをしてしまう展開ですが、今日は

「まぁ、風がどうであれ、ベストエフォートのパワー出力で」

と意外と崩れずに(風が強いなら強いなりに)ベストエフォートで走り続けることができました。

向かい風が強いとか、アップダウンが多いとか、気温や湿度が高い(暑い)とかで、たとえペースが多少遅くなることはあっても、パワー出力が落ちる(≒状況に合わせてがんばり続けない)理由にはならないわけで、

「パワーベースのランニングは、どんな状況でも言い訳できないんだな…」

ということがここで初めてしっかりと理解できましたw 

あまりにも風が強く吹く中で単独走だったので、アルファフライだから身体が浮いてしまってるのか、うまく地面を捉えられない(前に進めない?)感覚があって、目標としていたパワー出力の維持が困難になり、4~5km区間はベストエフォートで 204-208Wでした。逆に、ゴール付近では風が止んで普通に走れたこともあってラストの端数 33m は 234W を記録してました(最後まで気持ちが途切れる、という感じはなかったです)。

結論から言うと、

「パワーだと、あり得ないスピードで走れてめちゃくちゃ楽しいw」

って感じでした。

ペースや心拍数が「ガラケー」だとすると、パワーは「お、スマホか?」っていうくらいランニングそのものの楽しさの次元がまったく違います。

最後に、クールダウンのスプリットテーブルはこんな感じでした。

STRYD ベーシックワークアウト「10:00 クールダウン」

こちらは STRYD アプリのライブラリの中に「ベーシックワークアウト」として「60分 リカバリー」があったので、それを「10分 クールダウン」にアレンジして。

よく見るとスプリットが

1000m  142W  6:21/km  139bpm
  584m  143W  6:16/km  143bpm

となっていますが、これはランニングをスローモーションで考えた時に、

  1. パワー出力を決める

  2. ペースが決まる(体重も関係する)

  3. 心拍数が決まる

という順番で決まっていきます。ランニング中には

「まずパワー出力があって、その結果としてペースと心拍数が発生する」

ということが起こっています。あくまでもペースや心拍数は結果。車で言うところの「アクセル」がパワー出力になっているようなイメージが近いかもしれません。

推奨レースパワーと予想タイムの検証

昨日のレースシミュレーションと今日の結果が、まあまあ違ったので、本来どのように走るべきだったのか(走れたはずだったのか)をいろいろと検証してみたいと思います。レース結果が悔しかった…とかじゃなくて、恐らく「昨日の設定にちょっと誤りがあったんだろうな」「推奨パワーや予想タイムは実際どのくらいの精度なのかな」といった単純な興味があります。

まず、誤差となるであろう原因を考えていくと、

1. 今日の5Kの正確なコースデータを持っていなかった
(似たようなデータを使った)
2. 気象情報が変わった
(あくまでも天気予報なので当日、該当時間に急変した)

の2つ。要はどちらもこちらで入力した仮のデータです。

そこでまず、今日のGarminのランニングのアクティビティ(5Kレース)からコースのデータをダウンロード。

Garmin ランのアクティビティからGPXデータをエクスポート

次に、Garminのランのアクティビティには、ランニング時の体感温度、風速・風向き・湿度が記録されているので確認してみると、

Garmin ランのアクティビティに記録されている体感温度や湿度

体感温度 16.7℃、湿度 70% となっていたので、STRYD Race Calculator に上記のGPXデータをアップロードして、体感温度と湿度を設定して、再度計算してみると以下のとおりでした。

STRYD Race Calculator の予想タイム
STRYD Race Calculator のターゲットパワー

予想タイム 
 19:40 ± 0:24(19:16~20:04)
推奨パワー 
 234  ± 5W(229~239W)

実際のレース結果
 タイム 19:54
 平均パワー 217W

お、予想タイムのレンジにちゃんと入ってますね!しかもかなり正確!
実際の平均パワーが、予測時の推奨パワーを下回っていたということは、

「より少ないパワーで、より速く走れていた(走りの効率は良かった)」

ということなのかなぁ…この辺も確か(パワートレーニングに関する洋書で読んだけど)なにかランニングの効率を表す計算式があったような…。

ちなみに、今日のレース結果(ネットタイム 19:50)を入れて「本来どのくらいのパワーで走ってるはずだったか」を計算させてみると、

STRYD Race Calculator の持ちタイムから計算したターゲットパワー

ネットタイム  19:50 の場合、

「本来の推奨ターゲットパワーは 231 ± 5W (226~236W)」

になるはずだったようです。

実態と比較してみると、

 推奨パワー 231W - 実際のパワー 217W = 14W

という誤差があるので

「推奨パワーより14W低く走っても予想タイムが達成できた」

ことがわかります。

逆に、実際の平均パワーをSTRYD Race Calculatorに設定して「どのくらいの予想タイムになるか」を計算してみると、

STRYD Race Calculator の平均パワーから計算した予想タイム

平均パワー  217W の場合、

「予想タイムは 21:07 ± 0:25 (20:42~21:32)」

になりました(時間にして、実際は 0:52-1:42 ほど速く走った計算)。

まとめると、今回の5Kタイムトライアルでは、

・コースデータがあればそれを使った方が良い
・気温、湿度を(季節によってはやや高めに)設定した方が良い
・気象条件(気温、湿度、風など)に合わせてパワー出力をキープすれば、その時の状況にあった完璧なペーシングができるので、「暑い」「風が強い」といったことはレース中にベストエフォートを放棄していい理由(言い訳)にはならない
・まずパワー出力があって、その結果としてペースや心拍数が決まってくる
・推奨レースパワーはあくまでも目標値、終盤までは超えないことが大切
・推奨パワーより14W低くても、予想タイムより1~2分早く走れる

といったことがわかりました。

また、あまり練習してない段階でとりあえず「体力測定」的に走っておくと、それが簡単に超えられそうに思える「ベンチマーク」となるので、たしかに

「ガタガタ言ってないで、5km走ってこい!ベストエフォートな!」

というSTRYD先輩のアプローチの方が、クリアすべき課題が明確になるし、来週以降のトレーニングに対するモチベーションアップにもつながっていい流れが生まれるきっかけになると思います。

実際にレースを(ある程度)真面目にベストエフォートで走ってみて、

「ちゃんと練習してなかったのに意外と速く走れちゃったな…」

という感覚があるので、来週以降も引き続きパワーベースのトレーニングを継続してみたいと思います。STRYDアプリがAIで自動作成したトレーニングメニューに、体重調整やオフロードラン、ウェイト/コアトレーニング等を取り入れるだけで、もっとずっと速く走れそうな気がしています。

次の5Kレース(タイムトライアル)はGW明けの出場を予定していますが、すでにちょっと楽しみになってきました…がんばるぞぃ!


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