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我が家の「アタラシイ家事分担」(2)

前回書いた、夫が家事能力を爆上げしてきている我が家の家事分担について

今回は片付け、洗濯掃除について書いてみたいと思います。
料理というのは「作り出す」いわば未来を向いた仕事であるのに対して、その他の家事はひたすら「もとに戻す」、過去を振り返る要素が多いです。
何が得意か不得意かの違いは、この方向性が大きく関わっている気がします。私は完全に前向き家事が好きで、片付けの類は後回しにしてしまうことが多いですね。
これを反省する…のも大事ですが、まずは自分の特性を知るところから。苦手なものは苦手、嫌なものは嫌と認めるところからスタートするほうが、心を健全に保てると思います。おすすめ。

それぞれの特性に焦点を合わせて

前回も書いたとおり、夕食の準備をかなりしっかり担当してくれるようになった夫ですが、その片付けには手が回っていないのが現状です。そして、私はその現状については特に何も言わず求めず、食べた後の家事は自分の担当、として引き受けています。

幸い、我が家には食洗機がありますので、基本的には、大きな汚れを落とした食器類をセットするだけ。調理器具類も、入れられるものはすべて食洗機です。家族2人なので、これでまあまあやっつけられます。
片付け家事は苦手な妻ですが、食洗機のかごにシステマティックにセットする作業が実は割とクリエイティブであることが、ストレス軽減にプラスしている気がします。

手で洗うのは、食洗機に入れられなかった一部のものだけ。それからコンロ周りの拭き取りなどですが、これもまあ、大概は布巾で拭き取れば終了レベルなので、一連の作業の中で終わってしまいます。
食後の片付け担当といっても、実際のところは食べる前、夫が準備をしている段階から、さり気なくフォローもしています。
前回書いた、「あまり汚れていない調理器具と、がっつり汚れた調理器具が一緒くたにされがち」なことには気がついているので、シンクのそばを通りかかったついでに、汚れていないものだけササッと避難させておく。この程度でも十分ストレスは減り、問題も解決します。
相手の動きの癖を知って、できるフォローはさっさとしておくのが、チーム家事の考え方です。目的は家事をスムーズに終わらせること、相手に自分と同じ苦労を負わせることではありません。

待ってるといつまでも入れない風呂は

風呂洗いは夫がメインです。妻はお風呂に入ることが大嫌い(シャワーもプールも嫌い、つまり濡れるのが嫌い)。食後まったりして一日の疲れもあり…となると、面倒さも加わって、いつまで経ってもお風呂に気持ちが向きません。まして苦手な掃除となっては…。
……ということを悟ったお風呂大好き夫は、自然と風呂掃除を担当するようになりました。
食後、夫は風呂へお掃除に、妻はシンクへ皿洗いに、というのがルーティンになってきました。どんぶらこ、どんぶらこ。
とはいえ、この風呂掃除も、日常的な範囲だけ。排水溝の中とか、隅っこの放っておくと大変なことになる部分などは、妻が(時々)やっています。

センタープレスですが、なにか?

洗濯機を回すのは、特に決まりはなく、タイミングよく回せるほうが、といったところ。
取り込んでたたむのは、夫がやることが多いです。帰宅して、例えば私が食事の準備をしていれば、その間に畳んでくれていたりします。ありがとう。
ただし、たたみ方はかなり適当です。タンスの引き出しにぴったり合うように、なんて考慮はありません。そもそも各自のタンスは各自が管理しているので、相手がタンスの中にどう収納しているなんて知りません。とりあえずしわくちゃにならないようにだけしておきますから、後は自分でやってください、という方式です。
あと、夫の習慣として、パンツ類はすべてセンタープレスに畳んでしまう、というものがあります。デニムもスウェットもすべてセンタープレス。
冗談交じりにツッコムことはたまにありますが、これにも決して苦情は言いません。どうたたむかは、その人の趣味。嫌だったら自分でたたみ直せばすむことです。

たたみ終わった衣類は、ちゃぶ台(食事はダイニングテーブルです)の上になんとなくグループ分けして置かれています。あとは自分で片付けなさい、というメッセージですね。
片付けの苦手な妻は、これもおこたりがちなのですが、夫は特に何も言いません。苦手なことを知っているので、むしろきれいに片付けると褒めてくれます。ちゃぶ台を使いたいときには、片付けて、となることもありますが、そうでなければ特に問題もないし、お互いに干渉せずです。

前に進む妻、後ろを整える夫/朝型の夫、朝寝坊の妻

繰り返しになりますが、アタラシイ家事分担/チーム家事では、世間様の常識からは一旦離れて、お互いの特性を前提とすること、自分の趣味を相手に押し付けないこと、が肝になると考えています。
我が家の場合、前に向かって次々興味が移動していく妻に対して、後ろを振り返りながら整えていく夫、という特性の違いがあります。それが例えば「洗濯機は回すけど、干しっぱなしの妻」と「洗濯物を取り込んでたたむ夫」という役割分担や、「相手のものもたたむけれど、その先は相手のものとして干渉しない暗黙のルール」につながっているように思います。

夕食後に食洗機に入れた食器類は、そのまま朝まで放っておくことが多いのですが、翌朝、早起きの夫が片付けてくれていることも少なくありません。
手洗いしておいてあった調理器具類も、ついでに収納してくれているので、朝寝坊の妻が起き出して来た頃には、妖精さんがすべてを終えている状態だったりします。(爽やかな朝!)

自分の特性を活かしてもらえると、人は幸せになる

お互いの特性を前提とした役割分担には、他にもいいことがあります。
人間は、自分を認めて受け入れてもらえると、幸せな気持ちになるのです。これができてない、あれがよくない、と指摘されると、たとえその指摘が世間的に正しくとも、必ずその人の内面にコンプレックスを生んでしまう。家事という、プライベートな生活の中に、世間的正しさを持ち込んで、劣等感を育てても、何もいいことはありません
文字通りホームベースである家庭です。チームメンバーである自分たちの心身を整え、可能な限り良い状態で再び社会に出ていくための空間でありたい。であるならば、家庭内の役割分担には、それぞれの自己肯定感を高める仕組みを組み込んでおきたいと思うのです。

自分たちで作り上げるからこそ、アタラシイ

・自分の趣味を押し付けない
・本当に困ることだけ、理由を明確にして対策を共有する
・ルール化共有が必要なことは1〜2割以下で、実際気にかかることのほとんどは自分の趣味であると心得る

我が家の場合、上記の原則を意識するだけで、随分とすっきりしました。
2人共に、物事の何が重要で何がそうでないか、わりと簡単に切り分けられる性格であることも、幸いしていると思います(というか、だから結婚したんだけど)。
プライベート空間でありながらあくまでチームプレイ、という特性を持つ家庭をどう運営していくか。これはかなりクリエイティブな課題です。ふたりともこだわりが少なく、問題解決に喜びを見出すタイプというのも、プラスなのかもしれません。

ちなみに、掃除はふたりともあまり好きではありません。
とはいえ、あまりに汚いのももちろん嫌だし困ります。このことについては、「掃除は耐えられなくなったほうがやりましょう」ということで、今の所落ち着きました。自分たちの苦手分野である、という事実を大前提にした方針です。行き届いていなくても、自分のことも相手のことも責めない。手を付けたらそれで上等、といった考え方です。
実際は妻が掃除していることが多いのですが、そもそも苦手ということは共有されているので、自分だけがこんなしんどいことを!という余計な不満は感じませんし、夫も気づけば必ず感謝の一言をかけてくれます。
掃除は嫌いでも、きれいなのは2人とも嬉しいのです。喜びは分かち合おう。

【おまけ】最近買った掃除家電&グッズ

掃除をどう楽にするかは今も進行形のテーマです。
最近手に入れた、あるいはお気に入りの掃除グッズはこんな感じ。
・こすらなくていいトイレ洗剤…これは本当に優秀!自己責任ですが、排水溝周りにも時々使っています。
・こすらなくていいお風呂洗剤…これは、商品としてはまだ改良の余地ありと感じますが、本当に面倒なときは、こすらなくてもいいらしいし…と、お茶を濁すことができます。(最も、主担当の夫は、この洗剤でもきちんとこすってるそうですありがとう)
・スティック型コードレス掃除機…職場で使っていたのがなかなかよかったので、自宅にも購入しました。洗面所の髪の毛とか、キッチン周りに飛び散る食べ物のクズなどを、スポットで吸い込めるのがいいですね。
掃除がきれいにできる、というよりも、掃除しなきゃいけないのにできていない…をとりあえず解消してくれるという点で良い道具です。
・ロボット型床拭き掃除機…これはまだ導入途中といったところ。リビングがかなり広い、一体空間タイプの部屋なので、ロボットも迷うようで、単純に時間がかかってしまいます。


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