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理学療法教育においてタブレットの活用はどのような効果を示すのか

こんばんは。

今日は日本の研究で、教育に関するものです。
タブレットの使用が教育効果としてどのような影響を示すかという研究になります。

私たちも来週4月からタブレットを導入していきます。
ICT教育が必須となったこの時代に知っておきたい知識かと思います。


抄読論文

Yoshizawa T, Kuwahara Y, et al.
The significance of information and communication technology education via tablets in college of physical therapy.
J Phys Ther Sci. 2023 May;35(5):326-329.
PMID: 37131354; PubMed. DOI: 10.1589/jpts.35.326. 
情報通信技術教育の重要性と、タブレットを用いた理学療法学部での教育
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理学療法教育におけるICTの導入

近年の教育現場においては、小学生から高校生までタブレットやPCの導入が進み、ICT教育が常識化してきている。

その中で、高等教育である理学療法の教育においても、ICTの導入は必須であると言える。
文部科学省もICTを推奨し、教員と生徒の対面指導の重要性は認識しつつ、質の高いICT教育を推進する必要があると報告している。

デジタル教材の活用は試行学習を容易に反復することができ、学習課題への興味・関心を高めることができます。また、タブレットを活用したICT教育により、教員と生徒の相互コミュニケーションを促進できると述べています。

リハビリテーション分野では、事前にデジタル教材等を用いて学習し、授業ではディスカッションを行う、反転学習や、インターネット経由での資料配布や動画の使用など、タブレットをはじめとしたデバイスの活用により、学習を促進させる取り組みが進んでいます。

これだけ、タブレット等を用いたICTが進んできている現状で、その成果を検証していくことは重要になってきます。
本研究では、文部科学省が公表している調査を活用して、タブレットを活用したICT教育による協働学習の促進が可能かどうかを明らかにすることを目的としています。

【方法】

理学療法士養成校の1年性88名に対し、説明し了承を得た上で、アンケートに回答してもらいました。
回答率は92%、男性38名、女性43名でした。

学校では、Wi-Fi環境が整っており、全員が自身のタブレット(iPad)を持っているので、自由にインターネットに接続することができました。
本研究の対象となる授業においては、解剖学や病理学の内容であり、国家試験の問題等を中心に調べ、その知識をグループ内で共有するという形をとりました。
授業資料は配布され、タブレットでメモを取りながら学習しました。

実習項目では、学生同士が練習の中で写真や動画を撮り、タブレットで共有し、グループで議論しました。

これらを1年間継続して行いました。

調査は第2期である9月〜12月の授業においてオンラインアンケート(Googleフォーム)を行いました。
調査内容は文部科学省の「学びのイノベーションプロジェクト実証研究報告書」より抜粋した内容を調査しました。

各項目において、1;いいえ から 10;はい までを10段階で評価しました。

【結果】

6項目の質問のうち、全体的に7〜8と高い数値となった。

3.授業では友達と協力して勉強を進めることができたと思いますか?
4.あなたと友達は授業でお互いに教え合うことができたと思いますか?
5.友達の考え方や意見を知ることで学習が進んだと思いますか?

の項目では、平均8点となり、その他の3項目と比べて高い数値でした。

【考察】

本研究の結果から、アクティブ・ラーニングとして協働学習を促進する上で概ね有効であると考える。
最も良い結果が出た項目として、生徒間のコミュニケーションの活性化が挙げられる。

リハビリテーション分野の教育では、個人学習には暗記が重要であると考えられている。
一方、能動的な学習を促進し、知識を持続させるためには、生徒同士がコミュニケーションを取りながら、協働学習を進めることが不可欠です。
それらは、記憶の定着に役立ちます。

タブレットはグループディスカッションや意見交換、分析や共同制作などとして挙げられている。
協働学習の促進につながると考えるが、一方教員の対応力が求められ、そこが障壁になっている。

【どのように活用するか】

私はApple信者であるし、MacもiPadも大好きです。
だからこそ、ICTの活用は進めるべきであると思うし、教員はその方法に対応することは義務であると考えます。

ICTを活用しないということは、学生に対して学習機会を奪うということと、同意義のように思います。

本研究で述べられているように、コミュニケーションという面にとって、重要なデバイスになります。
機械学習、タブレット学習は、そこに集中してコミュニケーションが取れないのでは、という疑問点を持つ方もいらっしゃいますが、その逆です。

タブレットを中心に、意見交換ができる、話を発展していくことができるといったように、世界を進めていくことができます。

ぜひ、活用して取り組んでいきたいものです。

私は、4月からのICT導入に向け、絶賛Google Workspaceの設定を進め中です。セキュリティ、メンバー管理などなど、全部やってます。。。

がんばろ😅

今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

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