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【本考察#029】 『コンプルックス』 by クノタチホ


心に残ったフレーズ

「妥協。妥協。妥協。幸せになるために必要なのはそれしかない。」

コンプルックス

「ブスであることに絶望してこちらの世界にやってきたのに。そして私はようやく綺麗な姿を手に入れたのに。よりによって、ブスに婚約者を取られないといけないの?」

コンプルックス

「みんな必ずその姿でしかできない体験がある。」

コンプルックス

女装家心理カウンセラーが挑む、ルッキズム小説。

承認欲求、カースト、婚活難民、美容整形……
なぜ人は「美しさ」から逃れられないのか?

美容室・ナルシスの鏡に置かれているのは、
一見、何の変哲もない鏡。

しかしそれは容姿に絶望した人が覗くと
一瞬で、誰もが振りむく姿になれるという
不思議なチカラを宿した鏡でした。

ただし、その姿はあくまでも仮想現実。
そして、「66日を過ぎてもなお
仮想現実の中で生きることを決めると、
元の世界でのその人物の存在は消える」
といういわくつきの鏡だったのです。

この物語の主人公は、
自身の容姿に絶望した2人の女性。
誘き寄せられるように
美容室・ナルシスの鏡へとやってきました。
果たして彼女たちが選択する未来とは−−−−−−。


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