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ほとんど映画と関係ない話だけど『ジャンヌ・デュ・バリー 国王最期の愛人』

六本木のTOHOシネマで鑑賞前に塩とキャラメル、ハーフ&ハーフのポップコーンを購入したら、いつもの通り「塩の方にバターをおかけしますか?」と聞かれたので、いつもの通り「はい、たっぷりめに」と答えたら、私のバター愛が伝わったんですかね、「キャラメルの方にもおかけしますか?」って初めて聞かれました。

え!なに!そのうまそーなやつ!!!

バター、大好きです。

昔のバターケーキって、いかにも生クリームの代用(代用になってなかったけど)でまずかったけど、近頃のバタークリームって、私にしてみれば生クリームの上を行きます。

今年の冬は熱々の焼き芋にバターをひとかけ乗せて口に運ぶ「焼き芋バター」にハマりました。
「ひと塗り」じゃなくて「ひとかけ」ね。
焼き芋との設置面はじゅわっととろけてみるみる透きとおっていって、だけどバターのかけらのてっぺんにはまだ冷蔵庫の冷たさを残している、そんなのを口いっぱいに頬張る至福。

ですが、私にとって一番のバターの友は「餅」です。
焼いた餅に醤油を含ませ海苔で巻いた磯部焼きに、これまたバターをひとかけ乗せながら食べる。
しつこいけど、ひと塗りじゃなくて「ひとかけ」ね。
太りやすい私が、1年のうち、お正月の3日間だけ自分に許している禁断のレシピです。

で、今年のお正月にふと思いました。
ここ数年、好きな食べ物を尋ねられると「とうもろこし」と答えていたんですけど、「いや、餅だな」と。

世界滅亡の日の最後の晩餐に何食べたい?
そう尋ねられると、いつも迷います。
その最後の晩餐というのは、午前0時に世界が滅亡するとして、その日の18時ごろに食べる夕食のことなのか?
それとも、0時直前に口に放り込むものなのか?

前者なら、そろそろ滅亡ってころに「お腹空いた…」なんて思いたくないので、それなりに「腹持ち」のことを考えなければならない。
でも後者なら、伊勢丹で一番高価なチョコレートトリュフをひとつ、口の中でゆっくりとろかしながら、逝きたい。

でも、気づいたんです。
私は、どっちも「餅」でいける、って。

18時だろうが、直前だろうが、さあ、世界は滅亡だとなったなら、カロリーのことも血糖値やコレステロールのことも、何も考えずに、ただひたすら餅にバターを乗せまくってくっちゃくっちゃやりたい。「ああ、餅バター最高!」って最後のエクスタシーを感じながら、逝きたい。

2024年から、私の一番好きな食べ物は「餅」に決定しました。(バターが許されるならバターでもいいんですけど)

キャラメルポップコーンの焦げた甘い香りとバターの香りが混ざりあう劇場で、そんなことをぼんやりと考えながら鑑賞しました。
『ジャンヌ・デュ・バリー 国王最期の愛人』。


デュ・バリー夫人といえば、マリー・アントワネットから「今日のヴェルサイユは大変な賑わいですこと」とお言葉をもらうことで有名な、というかそれでしか有名ではないルイ15世の公妾、フランス革命にまつわる物語の超脇役ですけど、私、ヴェルサイユ宮殿で撮影が許可されました系の映画が好きなので観に行きました。

マイウェンっていう40代後半のフランス人女優が監督、そして主演までしています。48歳くらいの篠ひろ子と48歳くらいのいしだあゆみを足して2で割った感じの見た目と雰囲気で、男にモテそうな金曜日の妻たちへ的いい女感はあるにはあるんですけど、純白のドレスを着て、周囲を「あの美しい人はいったい誰?」と虜にする20代の元娼婦を演じるには、ちょっとエイジングケアが足りなさ過ぎる感じがしました。
よく言えたな、この役は私よ!って。
でも、演りたかったんだろうなー、マイウェンさん。
相手役にジョニー・デップを従えて、ここが私の人生の晴れ舞台だといろいろ気合い入ってる感じがしました。

ヴェルサイユ宮殿は相変わらず美しかったです。

よかったら、ぜひ。

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