『ボイラブ人生🏳️‍🌈』 真文〜まふみ〜

人生、ボーイズラブに明け暮れてました。いろんな人と恋愛しました。そろそろどこかに書き残…

『ボイラブ人生🏳️‍🌈』 真文〜まふみ〜

人生、ボーイズラブに明け暮れてました。いろんな人と恋愛しました。そろそろどこかに書き残しておこうと思いました。ボーイズたちのリアルなラブストーリーです。

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日本版をもう一度観たくなる『異人たち』

ずいぶん前に劇場で予告編を観た時に「ウソでしょー!」ってなりました。山田太一原作『異人たちとの夏』の再映画化。 私は1988年大林宣彦監督作のこの映画が大好きです。好きな日本映画、10本の指に入る。 40歳の孤独なシナリオライターの、同じマンションに暮らす風変わりな女との恋愛話と、生まれ育った浅草に寄ったら死んだはずの両親が存在していたという家族の話が同時進行していく、ちょっと不思議なストーリーなんですけどね。 それがロンドンを舞台に再映画化されると聞いて「目の付けどころ

    • おめでとうキリアン・マーフィー『オッペンハイマー』

      私、一番好きな映画ジャンルは「ゾンビもの」で、その中でも1番好きなのが、2003年公開 ダニーボイル監督『28日後…』です。 病室で目覚めるとあたりの様子がおかしくて、外に出てみると街は荒廃し、 人の気配がなく…なんてところから始まるベタなストーリーなんですけど、ゾンビ映画にしてはめずらしくロンドンが舞台で、古めかしく仄暗い街並と、恐ろしくもどこか切ないゾンビという存在がとてもマッチしています。 恐怖も緊張感も切なさも希望も、とにかくゾンビ映画の良いところがギュッと詰まった

      • 床屋と図書館 その11

         中学校にあがった真文はブラスバンド部に入部しました。  『サックス』を演奏してみたかったのです。  長く伸ばした髪を片方の耳にかけ、少し傾けたサックスを伏目がちに吹くチェッカーズの藤井尚之の姿に憧れた真文は、だから、ようやくスポーツ刈りと決別して髪を伸ばし始めました。  「サックスをやりたい人」  入部からしばらく経ったある日、顧問の先生に尋ねられて、真文は勢いよく手をあげました。チェッカーズの効果なのでしょうか、サックスは新入部員から一番人気の楽器でした。  ですが、次

        • 走れメロスって感じ『コヴェナント/約束の救出』

          2018年のアフガニスタンが舞台です。 タリバンの武器の工場や隠し場所を探すことを任務とした部隊を率いるキンリー曹長(ジェイク・ギレンホール)がアフガニスタン人の通訳師を雇います。で、武器工場に乗り込むんですけど、タリバンの反撃にあう。危機一髪でこの通訳師に助けられ、はるか100km先の米軍基地までおんぶや荷台で運んでもらって命を救われます。 キンリー曹長はそのままアメリカに帰還しますが、通訳師はアフガニスタンで姿をくらましたまま連絡がとれない。米軍に協力した者はタリバンか

        日本版をもう一度観たくなる『異人たち』

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        • 床屋と図書館
          8本
        • 映画 観たよ
          37本
        • 『枕崎』  〜1999年 会社の2つ上の先輩の男〜
          9本
        • 『圭介』  〜1997年 顔が全然タイプじゃない男〜
          5本
        • 『Olivier』  〜1993年 フランス人の男〜
          12本
        • 『忠』  〜1991年 年上の男〜
          6本

        記事

          もうブルースは歌わない『カラーパープル』

          1985年公開スティーブン・スピルバーグ監督『カラーパープル』をビデオで観たのは高校生のころで、たぶんこれは良い作品というべきものなのだろうけど、なんだかずいぶん辛いストーリーだなー、という記憶が残っていました。 この映画が2007年にブロードウェイでミュージカル化。 今回は、そのミュージカル版の映画化です。 でも、私は最初のスピルバーグ版の印象がそんなだったんであんまり観る気しなかったんですよねー。でも、たまたまタイミングが合ったので観てみました。 母親を亡くし父親と暮ら

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          「落下の解剖学、観た?」って言いたい『落下の解剖学』

          タイトルがね、口にするだけでちょっとインテリをキドれます。 「『落下の解剖学』観た?カンヌでパルムドール受賞して、今度のオスカーでも作品賞にノミネートされたフランス映画、知らないの?」 こんなセリフでマウント取れそう(どんなマウント?)な『落下の解剖学』です。 フランスの雪深い田舎の山荘に暮らす作家夫婦。 ある日、夫が家の2階から転落死。 妻が殺人容疑をかけられ、現場に居合わせた唯一の証人は視覚障害のある幼い息子のみ。 これは事故か、自殺か、殺人か…という法廷劇です。

          「落下の解剖学、観た?」って言いたい『落下の解剖学』

          床屋と図書館 その10

           次の月も、その次の月も、そのまた次の月も、真文は校庭でサッカーを終えてから、閉店間際のバーバー金子に駆け込み、その日、最後のお客さんになりました。  ドアに閉店の札を下げ、カーテンをぴったりと閉めてから、「スポーツ刈りでよかったね」とおじさんは合言葉のように確認してから、真文の髪を切り始めました。  店の奥の暖簾の向こうの、おそらく台所である場所から、金子のおばさんが夕飯をこしらえているのであろう匂いや気配がする日もあれば、しない日もありました。  どちらの日でも、おじさん

          ほとんど映画と関係ない話だけど『ジャンヌ・デュ・バリー 国王最期の愛人』

          六本木のTOHOシネマで鑑賞前に塩とキャラメル、ハーフ&ハーフのポップコーンを購入したら、いつもの通り「塩の方にバターをおかけしますか?」と聞かれたので、いつもの通り「はい、たっぷりめに」と答えたら、私のバター愛が伝わったんですかね、「キャラメルの方にもおかけしますか?」って初めて聞かれました。 え!なに!そのうまそーなやつ!!! バター、大好きです。 昔のバターケーキって、いかにも生クリームの代用(代用になってなかったけど)でまずかったけど、近頃のバタークリームって、

          ほとんど映画と関係ない話だけど『ジャンヌ・デュ・バリー 国王最期の愛人』

          世界はどうしたらより良くなるのか『哀れなるものたち』

          第96回の米国アカデミー賞のノミネーションが発表されました。 3月に行われる授賞式も楽しみですけど、これからしばらくはノミネーション作品が次々と公開されるので楽しいシーズンです。 私がすでにnoteに記した映画では『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』『バービー』あたりがオスカーに絡んできましたね。あ、あと『君たちはどう生きるか』。『バービー』がちゃんと評価されているのがうれしい。 そんな中、エマ・ストーンが最優秀主演女優賞の最有力と言われている『哀れなるものたち』。

          世界はどうしたらより良くなるのか『哀れなるものたち』

          床屋と図書館 その9

           真文は本が大好きでした。  週に2度ほどは地域の図書館に通っていました。  図書館は2階建てで、1階は子供のための、2階は大人のためのフロアになっていました。1階では、もう、読みたい本が見つけられなくて、初めて2階へ上がってみたのは、5年生に上がる前の春休みのことでした。  階段を上がっていくと、校庭の隅の鉄棒のような錆びた匂いを感じました。それが本棚のせいだということは2階に上がってすぐ解りました。  1階の本棚は木製ですが、2階のそれは鉄製です。  真文の背丈の倍以上

          面白いに決まってる『ビヨンド・ユートピア〜脱北〜』

          不謹慎なのは百も承知で言いますが『ビヨンド・ユートピア~脱北~』なんてタイトルのドキュメンタリー映画、つまらないわけがありません。 映画は2つの脱北劇が軸になっています。 ひとつは北朝鮮から川を渡って中国に入ったけど山中で身動きがとれなくなってしまった5人家族。中年夫婦、幼い2人の娘、80代の妻の母の5人が、これまで1000人以上の脱北者の手助けをしてきたソウルの牧師に助けを求めます。 私、北千住で一杯ひっかけてからタクシーで隅田川を超えて南千住のお気に入りの居酒屋へ行

          面白いに決まってる『ビヨンド・ユートピア〜脱北〜』

          床屋と図書館 その8

           真文は月に一度、髪を切りに行きます。  真文がそう決めているわけでなく、真文のお母さんの決め事です。  金子のおじさんに体を触られた翌月も、お母さんに「そろそろ髪を切ってきなさい」と言われましたが、真文は2日連続で「面倒くさい」と拒みました。3日目、お母さんが「いい加減、髪を切ってきなさい」と怒り気味だったので、真文は承諾しました。  その日は、5年生が放課後の校庭を優先的に使える木曜日でした。  阿部や羽賀たちとサッカーを終えて、真文はバーバー金子へ駆け出しました。  

          ダメ、絶対。『TALK TO ME /トーク・トゥ・ミー』

          運転免許更新時の教習ビデオって、交通ルールを守りましょう!赤信号は止まれだよー!って感じかと思ってたら『交通事故被害者家族の苦しみ』みたいなビデオで「え?そっちから攻めてくる?」って、初めての時は大人の世界の奥深さに驚いたものです。 先日、会社で受けたパワハラに関するオンライン研修も、実際にあった事例が教材になってたんですけど、その事例っつーのが、もう、研修どころじゃないくらいすこぶる酷く悲し過ぎる内容で、テキストを読み終えてPC画面を見上げたら参加者数名が涙しているってい

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          ダイバーシティを考える『ハンガー・ゲーム0』

          ハンガーゲームっていうのは、パネムっていう仮想国のキャピタルと呼ばれる金持ちエリアで国を支配する人たちが、国家統制を理由にキャピタルを囲む貧しい12地区から選ばれた人々に殺し合いをさせるというゲームです。まあ、酷いゲーム。 原作小説の作者は「テレビで、一方のチャンネルではリアリティ番組で競争する人々、もう一方のチャンネルではイラク戦争が映されていて、両者の境界が曖昧になっていくのを感じた時に発想を得た」とか語ってるらしいけど、まあ、日本の『バトル・ロワイヤル』のパクリでしょ

          ダイバーシティを考える『ハンガー・ゲーム0』

          元日だけど『サンクスギビング』

          そういえば2022年の大晦日に観た『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』が映画感想文書くきっかけだったなーってふと思い出して、じゃあ、2024年も元日から映画観ちゃう?なに観ちゃう? なに観ちゃう? 正月だし頭使わないのがいいよねーってことで観てきました、元日なのに『サンクスギビング』。あけましておめでとうございます。 結論から言っちゃうけど、これ、100点じゃない!? なにも期待をせず、むしろ「クリスマスやハロウィンはマンネリだから今度はサンクスギビングでホラー映画ってわ

          元日だけど『サンクスギビング』

          今年最後の映画『ナポレオン』

          リドリー・スコット監督の最新作です。 リドリー・スコット監督は、私が映画というカルチャーが好きになるきっかけとなった1本『エイリアン』の監督です。 リドリー・スコット監督の、女性を主演にした映画はかなり好きです。 『テルマ&ルイーズ』とか。 あんまり評判良くなかったですけど、レディ・ガガ主演の『ハウス・オブ・グッチ』も私は好きでした。 こう並べると、オカマが好きそうな映画を撮る人だなと思ってしまいますけど(笑) ただ、リドリー・スコット監督の、男性を主演にした映画