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中華テーブルが日本発祥だったなんて!

中華料理店に入れば店内に必ずそのテーブルが置かれた席があると言ってもいいほど、普及率が高い中華テーブル。
わざわざ説明しなくてもご存知かと思いますが、真ん中がくるくる回るあれです。

子供がやたらと回したがるあのテーブル。
完全に中国発祥の物だと思っていたのですが、どうやら日本発祥のもので、しかも目黒雅叙園で生まれたものらしいんです。
大田区出身の僕は、随分と近くで生まれたものだと驚いてしまいました。

中華料理は大皿に乗せて提供し、それを各人で取り分けて食べるのが当たり前。けれどももしその取り分けを給仕係が行ってしまうと、料亭のように心付けが発生してしまい、気軽に足を運んでもらえないかもしれない。
また、それぞれ自分で取り分けることにしても、お皿をいちいち受け渡したり立って渡したりと、必要以上にお客さんを動かすことになってしまう。何は良い方法は無いのだろうか。
そういった発想から目黒雅叙園の創業者である細川力蔵氏が考案したのが中央が独立して回転する中華テーブルだそうで、後々本場の中国へ持ち込まれるほど普及することになるこのテーブルは、まさに細川氏のおもてなしの心から生まれたものなのですね。

回転テーブルはその機能もさることながら、円卓ですのでどの人の顔も良く見えるのがとても好きです。
四角いテーブルですと、同じサイドに座っている人とは横を向いて話をしなければなりませんが、円卓の場合ですと真横の人であっても少し顔を向ければ不自由なく話をできます。
何より一つの話題を全員で共有しやすいのがこの円卓の特徴で、中央に向けてそれぞれが話せば、全員が自然とその話題を共有できるというのは、考えてみればとても機能的ですね。
円卓には上座下座もありませんし、みんな仲良しみたいな雰囲気がでるのもとても良いです。

そして中華テーブルの上は乗り切れないほどの料理があって欲しい、そう思います。
食事、特に中華料理は大人数で円卓を囲んでわいわいがやがや食べるのが一番美味しい。僕はそう思います。
食いしん坊ですからね。とにかく色々な種類の料理が食べたいのです。

「ちょっとテーブル回すから気を付けて」と声を掛けたりとか
「そんなに早く回したら危ないから!」と子供に注意したりとか
そういう騒がしい空間で美味しい料理を食べて、美味しいビールを飲む。
僕にとって中華テーブルは、そんな幸せな時間の象徴です。

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