「待てば空路の日和あり」あらすじ
オーブと呼ばれる世界から大地がなくなってから千年が経っていた。
突然現れた黒い海が大地を飲み込み、人々は逃げるように空に住処を求めていった。英知を集め、大陸を削り国を空に浮かせる。
二つの巨大国家を頂点にして、上空は10階層に分けられ、最下層に住み人は光りの恩恵すら乏しいものとなっていた。
そんな最下層の村で、物吊りと呼ばれる職につくリズという少年がいた。
上から降ってきた物を黒海から引き揚げ、上の階層に売る、貧しくも必死に生きる少年は“上”に対する想いに悩んでいた。
そんな