先住民に問う、真に新しいもの
ここ数年、世界経済フォーラムの会場やプログラムには、アートの要素がふんだんに取り込まれている。どんなにテクノロジーが発展しても、分断、限界、危機といったテーマのやまない世界に行き詰まりを感じるなかで、思考をゆるめ、感性と意識をひらく場が必要とされている。表現は、固有性を写しながらも時空間をつなぐ媒介になる。アートが理論や概念を超えて広く響くメッセージを孕んでいるのは、いつの時代も同じだろう。
スイス山間部の長閑な町で、分野を超えた人々が、火を囲んで語らうようになって50年。