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【狂犬の本音+】BONUS TRACKなど下北沢エリアのウォーカブル再整備の挑戦〜東北沢から世田谷代田のまち歩き、考えさせられる新たな営業権と生活圏〜

下北沢は私はそれほど行くことがないのですが、なにかイベントとかで行ったりすることが人生でも数回はありまして、そのたびに活気のあるまちで、どこの路地裏に入っても何かがあるというダンジョン感が、まさにセンシュアスシティとしての力を感じるところでした。

そのような中、小田急電鉄さんの線路が地下に入り、その路線の駅などが全て再整備され、京王電鉄と交差する下北沢駅も改札口なども大幅に変更になっています。今回はBonusTrackを運営している散歩社の桜木さんにぐるりと、東北沢から世田谷代田までの整備途中のエリアも含めて一緒にまち歩きをして頂きました。

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○ 歩いてわかる、劇的な変化

歩いてみると、ちょっと昔からすると考えられないような空間がこの元線路が走っていたベルト地帯を中心としたエリアに作られていて、そこにホテル、商業施設、幼保一体施設、学生寮など多様なまちが形成されてきています。

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ここの特徴は小田急電鉄さんが底地をもっているのは当然ですが、マスターリース方式で特徴ある事業者さんとコラボして建物まで建てて、そこから先のリーシング、運営管理を任しているということです。しかも、それを「普通のリーシング業者」とかではなく、ちょっと特徴ある方々にエリアごとに任しているのです。

これは絶対に周辺生活者にとっては驚くべき変化でしょうが、絶対的にこのエリアの人気は高まり、資産価値は上昇していくことでしょう。世田谷区の課題の一つには、空き家問題があります。これまではまさに、住宅地としての機能だけだったところに、普通のまちだと不可能な「帯状の土地」によって接続されるカタチで一気に都市機能が多様なカタチで入り込むようになっているのです。これは大いに住み方に変化を与え、ウォーカブルゾーンに多様な機能があるというまちはこれから再評価されていく立地になるでしょう。

そしてこれは、地方都市における開発でも十分に参考になるものです。むしろ地方都市のようにまとまった駅前再整備とかが可能なような、衰退傾向にあったりして土地利用の自由がききやすい立地ほど参考になると思います。

ロータリーつくって、商業ビルを整備して、ペデストリアンデッキつくって、みたいなどうしようもない駅前整備をしていたり、住宅ゾーン、商業ゾーン、業務ゾーン、みたいな単調なゾーニングの絵をかいて区画整理をかけている○ホなプロジェクトこそ、学びになる立地になっていると思います。

ということで、今回は動画と写真をもとにして私なりにこのエリア変化の特徴と学ぶべきポイントについて整理したいと思います。

動画は1時間ほどまち歩きしながら解説してもらいつつ私の意見なども入れ込んでいるので、なんとなくまち歩きしているつもりで見てみてください。

○ エリアごとの"普通ではない"開発手法がもたらすもの

これによってエリアによってかなり多様性が生まれていること、徒歩スピードで人が移動するゾーンにすることによって、まちが複雑になっていくという特徴が生まれています。これが下北沢ゾーンの再整備の大いなる特徴となっています。

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