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なぜビジネスは「プラン」をコンペしてもダメなのか〜意味ある機会に変えるための工夫と実例〜

全国各地で様々なプランコンペが開催されていますね。地域活性化でも、すぐにアイデアがないだの、プランが思いつかないといったようなことをいって、地域活性化に関するビジネスプランコンペみたいなことが様々な地域で開催されていたりします。そこにまたがっつり税金も投入されていたりするわけですが、すべてとは言いませんが、その多くがコンペやって終わり、というものが少なく有りません。

そもそもビジネスは単にプランを審査委員(まだ投資をする前提であればよいが、別に投資家でもない、事業家でもない、単にご意見いう専門家だとなおさら問題)が審査しても全くダメになる根本的問題があります。今日はビジネスプランコンペの問題点と共に、せめてやるならこうやろうよ、という改善案も含めて考えたいと思います。

○ そもそもの主催者側に歪んだインセンティブ

そもそも学生やら高校生やらにコンペさせるのもあるものの、賞金すら出なかったり、はたまたそのプランが地元紙に掲載されてしょっぱい感じで終わってしまっていたりするわけです。せめて、コンペで優勝したものは実践するために投資してやっちゃる、くらいの心意気がほしいものですが、「若者らしいアイデアを期待する」とかいっちゃって、それで終わりだったりします。

この背景には、2つあります。

1つは、主催者たちのアリバイづくりのために一番簡単かつ目立ち、予算活用もしやすいビジネスプランコンペというやっつけ仕事に若者や地域の活動家などを巻き込んでいるというシンプルな理由。発表会などもイベント化しやすく、告知して審査してイベントすれば前述のように地元紙などに掲載してもらったり、テレビで放送したりすると実績感が出る。場合によっては翌年度も予算獲得がしやすいし、スポンサーとかも集めやすい。

もう1つは、プランコンペは粗が出ない。つまりは、基本的にプランを出しにくる人たちと審査する側という2つの構成になるため、あくまで主催者側は運営が極めて楽です。特に学生や若者とかをターゲットにするものが多いのは、彼らのほうが素直で想いがある一方で、ビジネス経験などは当然ながら薄いため、マウントがとりやすいという理由。

このようなことからも、ビジネスプランコンペは大なり小なり各地で常に行われ、そして労力と予算をかける割にじゃあ具体的に何か地域が変わったか、といえば何も起きなかったりするわけです。

○ プランは審査できるか。審査委員は神様ではない

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