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【AIR】京都市の財政問題。実は例外では無い政令市財政の構造的課題

京都市が財政問題で大騒ぎですが、あの政令市の京都市ですら!なんて声もありますが、実は政令市はどこも財政問題が深刻です。ま、京都の特徴的な問題は後ほど整理しますが、実は政令市の多くはやばく、全ての政令市は地方交付税交付金の交付団体でもあり、どこも財政状況的には人口規模の小さな市町村より一律して優れた状況にあるとは一概には言えないのです。なんか政令市が一番立派! みたいに思われがちですが、必ずしもそうではないわけですね。(悲願の政令市化というようなことが言われたりして平成の大合併後に政令市になったりしたところはありますが)

また政令市でも人口減少はどんどん進むので、大規模都市だからこその悩みも沢山あります。実は大都市でも人口面では増えるところばかりではなく、むしろ広域都市圏中心となりえなかった地方政令市は非常に苦境に立たされています。人口規模がもともと大きかっただけに、減少数もそれなりに大きいため、市経営へのインパクトは結構大きいのです。

そのような中で、人口こそ増加しているのに一気にコロナショックで財政難に陥った政令市が京都市です。しかしながら、もともと京都市の財政問題は常々議論されてきたものでもありました。今日に始まった話ではなく、むしろ観光関連で盛り上がり、公共交通関係の特会なども好調で、それらの潜在的問題か見えなくなっていたとも言えます。

◯ 長きにわたり指摘されてきた京都市財政問題

京都市はこれまでも財政再建プランも行ってきています。とはいえ、それでも不十分なほどもともと京都市財政構造は決して芳しいものではありませんでした。以下のような提言とかも出たりしているのですが、まぁ実行した内容は不十分だったと言えるでしょう。

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