令和の女子大生に昭和の着物を着せたらあまりに似合ってて感動した話
理事長から送られてきた画像を見て、「え、これは昭和の婦人雑誌のコピーではない?」と思いました。2023年6月現在、学生さん2名が研修に来てこられますが、そのついでに理事長が着物を着せたのです。
帯も昭和期のもので、よくあっていますね。
バックグラウンド情報をご存じなく、この原稿をお読みのかたに、私共は昭和期の着物を蒐集、保存する団体です。昭和といっても、主に太平洋戦争以降の着物を中心に研究しております。
ここで着用していただいた着物、2点とも織の着物です。向かって右の方の着物はマジョリカお召しといい、昭和40年から4年ほど、十日町で織られたものです。左の方の着物は織の着物ですが、絵羽仕立てになっています。
こちらもよく似合っています。
左の方の着物は絞りのものです。右の方の着物、一見大変地味に見えますが、昭和期、それも30年代はグレーが流行したのです。
下の画像はいずれも本法人のコレクションです。昭和50年頃は流行おくれに見えた色と柄、今では新鮮に映ります。花鳥風月ばかりだった着物の世界も、戦後の成長期、こうしたデザインに人気が集まりました。
若いからなんでも似合う、というのもあると思いますが、昭和の着物がここまで上手に着こなされているのを見ると、いままで蒐集をしてきた努力が報われるように思います。
似内惠子(一般社団法人昭和きもの愛好会理事)
着付け:松前章子(一般社団法人昭和きもの愛好会理事長)
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