「文豪が推す」モスリン
谷崎潤一郎がモスリンと銘仙を主衣装していた
谷崎純一郎全集で、面白い一文を見つけました。タイトルは「縮緬とメリンス 」で、大正十一年七月號「婦人公論」に掲載されたものです。婦人公論の編集者からの依頼で書いたもののようです。古い漢字と仮名遣いなので、筆者が解説を付けています。
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日本の女子の着物、殊(こと)に晴着が不經済(経済)極まるのであることは今更私の呶々どどを要する迄もない。で、私は戍るべく若い婦人たちに縮紬を拾ててメリンスを用ふること