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江戸時代の怪談・奇談「本所七不思議」の取材雑記

番組をお聞きの方もそうでない方もこんにちは。
ポッドキャスト番組『昭和オカルト奇譚』のマサです。

ポッドキャストでは8月12日(金)に前編、翌週8月19日(金)に後編と江戸時代の洒落怖「累ヶ淵」として公開している、現在の東京都墨田区両国付近が舞台になった「本所(ほんじょ)七不思議」の取材雑記です。
※本編はぜひPodcastまたはSpotifyでお聞きください。

南割下水(北斎通り)をぶらぶら

というわけで、残暑が厳しいお盆時期、僕としてはお盆休みの最終日でもあった8月14日(日)に大江戸線にゆられながら舞台になった両国あたりを取材というか散策しながらPodcast用の現地レポートを録音していました。
普段なら人が結構いそうな北斎通りなどもお盆だったこともあってか閑散としていたので、「何かしゃべりながら歩いている不審人物がいる」と、通報される心配もなくあちこちで収録&散策。

かつて「南割下水」だった北斎通り

「本所七不思議」では、“南割下水”と呼ばれるエリアが七不思議の舞台になることが多く、まずは特定から。この手のテーマのときに活用させていただいている「大江戸今昔めぐり」アプリでみると、現在の北斎通りだった。

リニューアルが待ち遠しい「江戸東京博物館」

北斎通りといえば、北斎ミュージアムのほかにも、スパ「両国湯屋江戸遊」がある。珍しくワーケーションスペースのあるスパで、1月ぐらいに訪れたことを思い出すも、ワークエリアが混雑していていまいちだったのと、サウナでなぜか熱い視線を浴びて身の危険を感じたことで再訪はしていない。

都営大江戸線「両国」駅と北斎通りの交差点付近にある割下水の看板

この周辺は、現在大規模リニューアル工事のため閉館している「江戸東京博物館」があることでも有名。特別展で何度か訪れたことがあり、その度になぜか常設展もまた見てしまう、国立科学博物館現象に陥ってしまう、歴史とか江戸時代好きにはたまらない施設でした。日本橋のミニチュア展示や東海道四谷怪談の提灯抜けのからくりなど、印象に残る展示も多かったので、2025(令和7)年のリニューアルが今から楽しみです。

「片葉の葦」の舞台、駒留橋

「大江戸今昔めぐり」アプリの画面

さて、南割下水から少し移動して、「本所七不思議」でもヤスくんが“屈指の残酷さ”と表現していた「片葉の葦」というお話に出てくる、駒留橋を探してみた。結論からいうと、現在は暗渠になっていて橋はなかったのですが、両国橋のすぐ近くの脇堀ということで、マップにしっかり記されていました。ヤスくんが「お駒さんが止められた橋だから“駒止橋”?」と聞いていましたが、斬り殺されたお駒さんと、下手人の留蔵のそれぞれの1文字がつけられているというもっとヤバイ方向の間違いがありましたので、この場を借りて訂正しておきます。

現地には、「駒留橋跡」として立て看板がひっそりと掲げられています。

かつて「駒留橋」があった場所

こんな場所を撮影しているの僕だけじゃないだろうか……
実際に片葉の葦は生えていたのか、そしてこの地は江戸時代、どのような雰囲気だったのだろうか、というお話は現地レポートで収録していますので、次の江戸時代テーマの際にお聞きいただければと思います。

両国 -江戸NOREN-

「本所七不思議」の狸がモチーフのお土産

大江戸線ではなく、JRのほうの「両国」駅は、隣接する場所に「両国 -江戸NOREN-」という主にインバウンド客をターゲットにした(かもしれない)観光客向けの施設があります。大相撲の土俵が中央にあり、観光案内所、ちゃんこ鍋が食べられる飲食店などあり、なかなか充実しています。

「本所七不思議」特設コーナー

観光パンフレット配布場所付近に、こじんまりと「本所七不思議」の特設コーナーがありました。もしかしたら、子どもの夏休みの自由研究向けなのかもしれません。そこでランチがてらに、リスナープレゼントになりそうなものを物色していたのですが、狸の人形焼きは日持ちが全然しないので断念。代わりに、葛飾北斎の幽霊画のひとつ、「こはだ小平次」がモチーフになっている「北斎おばけラーメン 激辛おばけ」を購入しました。

スタッフさんが「これ実はウマいんですよ」とおっしゃっていた

ラーメンの色合いと小平次の半分ずり落ちかけた顔面の色合いが近しいことでこういう感じのお土産になったのであろうか。歌舞伎の演目にもなっている「こはだ小平次」では、浮気していた妻が、旦那である小平次を亡き者にし、家のなかで浮気相手とちちくりあっている二人をうらめしやーとばかりに亡霊となって現れた小平次が、蚊帳の上からのぞいている、というドロドロしたお話。
スープもきっとドロドロしているはず。

今後はこういった取材やリスナープレゼントの足しになるように、noteで有料記事なども書いていければと密かにたくらんでいるマサであった。

[追記]
番組中でヤスくんがハンディ扇風機と勘違いしていた月岡芳年の浮世絵。

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