こんな表題だが別に私の推しが結婚した訳ではない。
しかし、いつかこんな日がくるのではないかと思うと常にドキドキしている。

そりゃあさ、そん時は精一杯祝福したいさ。
推しが人生の新たな一歩を踏み出すってんだ、多少のショックはあってもその事実を受け止め応援し続けるってもんがファンの鑑ってもんでぃ。

しかし、それとは別に複雑な感情を持ってしまうというのも事実である。
そういった「ご報告」に対するファンの受け止め方はそれぞれあるだろうが、私は応援したい気持ちがありつつも背景が気になるのでモヤモヤするというタイプだ。

私の推しは一般的に色恋的なスキャンダルが発覚するとファンに残念に思われたりネットで叩かれまくったりする業界に身を置く方なので、そこで働く以上、例え相手がいても婚姻関係を結ぶまでは公に出来ないのであろう。

その報告を聞いて激昂するファンもいるだろう。自身のパーソナリティを含めて商売としている以上、それは仕方ないのかもしれない。
業界の習わしとして箝口令が出されていたりするのだろうし、進んで自身のプライバシーを晒したくはないと思う。
しかし、自身の意思に反する発言を言い淀むのは良くないと思っている。

例えば、「自分は一生一人なんだろうな」みたいな発言をする人がいるとする。それは本心なのかもしれないし、ファンを気遣っての発言なのかもしれない。その後もし「ご報告」をしてきたのであれば、一部のファンがショックを受ける事もあるだろう。
だったら最初から「自分は一生一人なんだろうな。でも、人生何が起こるか分からないから、その時は応援をお願いします」
みたいな事を言うだけでだいぶ違ってくる気がする。
要は、ファンの期待を過剰に持たせるような発言は良くないと思うのだ。
期待し過ぎるファンもファンだとは思うが、個人的には最初から正直でいて欲しいと思っている。誰かを大切にするために吐いた嘘は、結果的にその誰かに大きな傷を残してしまう事もある。

だから「ご報告」をする前に、いっそのこと「好きな人が出来ました」ぐらいから始めて欲しい。

その後「今日始めてご飯に行きました」とか「連絡先交換できました」と段階を追って経過を報告して欲しい。その方が安心できる。
何故わざわざ知らん奴にプライバシーを晒さなあかんのやっていう話だが、私が言いたいのは如何に業界の人といえどもっとあっけらかんとしてもいいのでは？と思うのだ。

よく見るじゃん？
娘が急に彼氏を連れてきたら父親が「お前に娘はやらん！」
みたいな奴。あれって結局急にどこの馬の骨かも知らん奴がいきなり「娘さんを僕に下さい」って言うからびっくりしてそんな事を言っちゃうのであって、娘が父親に「私好きな人が出来たんだ」ぐらいのラインから始めたら、父親からしても「おう、そうか、良い人ならいいんじゃないか？」という反応になるのではないだろうか。

そんな気持ち。

自分は結婚しないみたいな雰囲気を出すぐらいなら、いっそのことそういう振る舞いをしてくれ。その方が安心できる。

という事をオタク仲間数名に話したら、全員からバッシングを受けた。
「逐一推しのイチャイチャ話を伝えられるのは耐えられない」「そもそもご報告って覚悟した上の推しだろ」「お前がマゾ過ぎるだけ」「人権エアプ？」などと散々な言われようで同意する人は一人もいなかった。

が、私は私の正義を貫きたい。
そもそもファンを気遣って嘘を吐いたり隠す気もないのに隠し事をする必要なんてないと思っているから。