harimo

ひとりで開業しているはり・きゅう・あん摩マッサージ指圧師です。開業してから12年、臨床…

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ひとりで開業しているはり・きゅう・あん摩マッサージ指圧師です。開業してから12年、臨床で支えてくれた書籍が多数ありました。開業鍼灸師がどのような書籍を参考にしているといった情報は少ない気がしています。自らの頭の整理のため、読者の方に少しでもお役に立つ読書歴になればとはじめました。

最近の記事

「便秘」のツボをおさえたありがたい本

鍼灸師が鍼灸以外の書籍で臨床の支えになった書籍を紹介しています。 読んだ書籍⑥ 「なぜ?どうする?がわかる! 便秘症の診かたと治しかた」  中島淳 著 南江堂 刊 鍼灸院では「腰痛」「肩こり」以外にも「便秘」に困っている患者さんに 出会うことは比較的多いです。 施術者によって、「便秘」に使うツボや刺針方法は異なるのですが、私自身は鍼灸だけでは難しいと感じることも多く、未だに試行錯誤の毎日です。 さらに、往診では高齢の患者さんが多く、身体を動かす機会が少ないこともあり「

    • 経営者と臨床家の姿勢と覚悟の本

      鍼灸師が鍼灸以外の書籍で臨床の支えになった書籍を紹介しています。 読んだ書籍④ 「カウンセラーは何をみているか」 信田さよ子 著 医学書院 刊 カウンセラーの「姿勢」と「覚悟」が本書のいたるところから、 「凄み」をもって伝わってきます。 保険制度に守られてない中でカウンセリングセンターを経営する「経営者」の立場、クライエントの問題解決をする「臨床家」の立場。 この二つの立場で医師にはできないこと、医療では実現できない援助を、 医療現場とは異なる「言葉」を使い、自身の臨

      • 「BATHE法」を鍼灸臨床にも

        鍼灸師が鍼灸以外の書籍で臨床の支えになった書籍を紹介しています。 読んだ書籍④ 「外来診療によく効くBATHE法」  生坂政臣 監訳 メディカル・サイエンス・インターナショナル 刊 原著 :「The Fifteen Minute Hour: Efficient and Effective Patient-Centered Consultation Skills, Sixth Edition」 「BATHE法(ベイズ法)」は本書の帯にもあるとおり「治療的対話術」であり、正

        • あとがきで「読者層は医療従事者全員」

          鍼灸師が鍼灸以外の書籍で臨床の支えになった書籍を紹介しています。 読んだ書籍③ 「極論で語る睡眠医学」 河合 真 著 丸善出版 刊 まず最初に、本書の「あとがき」には、 本音のターゲット読者層は医療従事者全員・・・(中略)・・歯科医師だろうと心理士だろうと、鍼灸師だろうと・・医療に携わっている方であれば、皆さん読んで下さい。 とあります。「鍼灸師」も含まれるんだ、、、少し嬉しく感じますね。 このメッセージを勝手に受け取り、鍼灸臨床における「睡眠」について振り返るきっ

        「便秘」のツボをおさえたありがたい本

          患者さんと施術者両方が楽になるといい

          鍼灸師が鍼灸以外の書籍で臨床の支えになった書籍を紹介しています。 読んだ書籍② 「セルフケアの道具箱」 伊藤絵美著 晶文社刊 鍼灸院は「肩こり」「腰痛」「膝痛」などいわゆる「運動器疾患」、 整形外科で扱う痛みやしびれの患者さんが多く見えます。 一方で複数の病院で診断のつかない方、複数の症状を同時に持つ方、 心理社会的問題が背景にある方、多くの情報により混乱状態にある方もお見えになります。 このような患者さんに対してどのように対応し何ができるか、 また自分自身も開業当初

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          鍼灸の「効果」と「効能」により謙虚に

          鍼灸師が鍼灸以外の書籍で臨床の支えになった書籍を紹介しています。 読んだ書籍① 「医療情報を見る、医療情報から見る  エビデンスと向き合うための10のスキル」 青島周一著 金芳堂 刊 「鍼灸の純粋な効果=「効能」に対して、もっと謙虚に」というのが読後の感想でした。 この感想に至る理由はいろいろありますが、 文中にある「効果」の多因子性についての図を目にするだけでも、 私にとっては十分すぎる価値がありました。 論文を読めるようにと思い、参考文献などで何度かチャレンジして

          鍼灸の「効果」と「効能」により謙虚に