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おひとり様シニアライフの重要課題「すまい」について


現在の住まい

私は3年前,51歳で離婚しました。
元夫が単身赴任中の離婚であったこと、子どもたちの生活環境を変えたくないことから、離婚調停ではわたしが子供たちとともにこれまで住んでいた家にそのまま暮らすことで合意しました。

しかし、私が住むことについては元夫に対して家賃を支払って「賃借人」という形をとることになりました。ですから、現在は元の家に住みつつ家賃を支払っているという状況です。そしてこの家に住めるのは、末っ子である息子が大学を卒業するまでという約束になっています。

そのあと、子どもたちが長い時間を過ごした「我が家」をどうするのかは家の持ち主である元夫が決定するでしょう。ただ、元夫が将来戻ってきて一人でこの広めの一戸建てに住むというのは現実的ではなく、将来的には売ってしまうのだろうなというのが私の予想です。(子供たちは生まれ育って家を売ってほしくはないようですが)

そして私はどこに住むのか。家を買うのか借りるのか、実はまだ未定です。


将来のすまい


ただ、家を買うといってもお金の問題があるので、そう簡単なことではありません。

私の頭の中で描く理想のシニアライフは、駅やスーパーに近い小さめの分譲中古マンションを購入し、そこに引っ越すというもの。

年をとってからの一人暮らしには、不便な土地はきつい。
今の家は不便ではないけど、自家用車は必須の環境のため、どのみちこの家に一人で住み続けるのも私の希望するところではありません。
さらに、2階建て家屋は老人には負担。今でも2階へ上がるのことはあまりないという生活です。

私は、お金もないのに中古の分譲マンションサイトを眺めては「このくらいがいいかな~」「猫が飼える物件じゃないとな~」などと夢想しては楽しんでおりました。


父のおもい

そこへ、飛び込んできたのが父の想いでした。
私の両親はともに80代になっているもののまだ健在で二人で生活できています。
私の住まいからは車で10分という距離なので、何かあっても駆け付けられるいい塩梅。
実家は私が5歳の時に立てた一戸建てなのでほぼ築50年、お世辞にも綺麗とはいえません。あちこちぼろが来ているし、場所が私の住まいよりもさらに不便なので、いまだに年老いた父が車の運転を手放せないという困った環境です。
そして門から玄関までは10段以上の階段。さらに家をぐるりと囲む庭が、年をとると負担でしかありません。

私は、将来この実家に住むつもりは毛頭ありませんでした。

ところが先日父にこう言われたのです。

「わしらが死んだらこの家にすめばいい。いや、住んでほしいなあ」

とてもありがたいお話ではあるのです。
年金暮らしになっても、最悪屋根のある家に家賃なしで住めるのですから。
私は父がこんな風に思っているとは、全然知らなかったのです。そして、まさかこの古い家を継いでほしというような希望があるとは思ってもいませんでした。

いや、でも、しかし。

えーーーーと。

「あー、そうね。いやあ、ありがとう。それは、とても助かります。ありがとうございます。。。。あー、そうかあ。。。ちょっとだけかんがえようかな?」

しどろもどろになってしまいました。


私の夢のシニアライフ


私のシニアライフはどんなものになるんだろう。

ぼんやりと考えてはいたものの、全てはまだ夢を描くレベルであって、リアルな問題として見られていなかったことを思い知りました。

現実的なのは実家を相続し、一人で住むこと。
そうすれば住宅に今から大金を吐き出す必要がないのですから。

でも正直心が弾みません。

あの古い一戸建てに一人で住む未来。

子ども時代を過ごした家で死んでいく未来は、思い描いてはいなかったのです。

先延ばしにしていた「家問題」。

父の想いを知ったことで、急に現実味を帯び、答えをせまられているようです。

最後のすみか。

重い決断となりそうです。


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