デザインで地域をどうする?

自問自答しています。自分は、地域で何をしたいのか。そもそも、どんな地域になったらいいと考えているのか。そして、自分にできることは何なのか。

生まれて半年で、両親とともに多摩エリアに引っ越してきて、すでに56年。幼稚園、小学校、中学校、高校、大学まで多摩で過ごしました。大学ではデザインを学び、就職したのは、都心の新宿の印刷会社。10年間は、企業の会社案内、PR誌、カタログ、カレンダーなどつくっていました。地域や暮らしとは関係ない仕事です。転職した先は、新宿にある住まいの情報センター。ここでは、10年間、住まいに関するデザインの展覧会を企画運営していました。仕事は、地域と直接関係することはなかったのですが、住まいと地域との関係を考えるようになり、少しずつ自分の暮らしと仕事のバランスを何とかしたいとおもいはじめます。そして、自分が住む地域について悶々と考えることが多くなりました。

自分が育った地域や住んでいる地域と一切関係ない仕事。それが耐えられなくなって、2004年に会社を辞めました。辞めてから試行錯誤しながら、すでに13年。まだまだ、自分が住んでいる地域で何もできていないと感じています。それでも少しずつですが、地域に関わる仕事が増えていき、今では、都心に行くのは、2週間に1回くらいのペースになりました。そして、何よりも地域で活動する仲間が増えました。4年前から、地域の大学でデザインを教えるようになり、同時に小さな会社を立ち上げて、さらに地域との繋がりが増えています。それでも物足りない気持ちはなくなりません。この地域で自分にできることはなんなのか。どうしたら、地域にデザインの力を活かせるのか。

ひとりで考えていても先に進めないので、この地域に住む多くの人といっしょに考えて、活動していきたいのです。「デザインで地域をどうする?」そんな疑問をみんなに投げかけたいのです。

ぼく自身、これまで地域で拠点をつくったり、地域で商品企画をしたり、地域のメディアをつくったりと、デザインでできることを模索してきたつもりです。これからもそれは続けたいと考えています。そして、地域に住んでいて、デザインができる人、デザインを活用したい人がもっと増えて、繋がっていけたなら、地域の未来は、面白くなると信じています。

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