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あの選択をしたから ~Working~

#あの選択をしたから

「お疲れ様です。」

社会人になり、一番使う言葉。

「仕事辞めたいなぁ」
「もっといい所ないかなぁ」

会社に入り仕事がつまらなくなったり、嫌な事が多かったり、他にしたい仕事が出来たりと、自分の中の価値観など何かが合わなくなると出てくる言葉や思い。
私も仕事を辞めたくなり使った言葉。

私自身、転職経験は2回あります。現在26歳、高校卒業から働き始めて早9年目にも差し掛かっている。正確には、転職間のニート期間があるので8年目に差し掛かっている。
簡単な経歴として、
①工場勤務(約3年)
②飲食店勤務(約2年)
③IT業※派遣(現在)
大きく業種転換をしながら、生活をしています。

最初の工場を辞めようと思ったキッカケは主に4つ。
①田舎の工場で給料も安く嫌になってきた。
②今後、自動化で人が要らなくなる時代がくると思った。
③他にやりたい仕事が出来た。
④当時任されていた業務が私には合わなかった・・・とういうより逃げたかった。
特に④に関してが一番大きい。高校を卒業して重い仕事を任され重圧に耐えれなかった。逃げたかったというのが本音だろう。

そして上司に辞める相談をした。配置転換を促され引き止めに合うと思ったが、言われたのは
「サポートするからもう少し頑張らないか?」
この言葉を期待はしていなかったが、何故か一度思い直す決断をして辞めるのをやめた。サポートしてくれるとも言ってくれたし、何か変わるかもしれないと思い決断したんだと思う。ただ状況は変わらなかった。日々のプレッシャーに耐えられず2ヶ月程度でまた辞めたいと思うようになり上司に相談をした。そして転職する為に、転職サイトに登録をして探し始めていた事、他にやりたい仕事がありその方向で探していた事も話した。当時、映画館で映画を見るのが好きで映画館の社員になりたい事など魅力的な仕事を見つけた事など相談した。
そして言われた言葉、
「サービス業って土日も出勤で子供とか出来たら大変だぞ。工場なら土日休みで将来の事を考えたら辞めない方がいい。」
私はその時思った。

『その価値観は私とは違う。』

確かに上司の言葉も理解できる。土日休みの方が予定も合わせやすく、サッカー等のイベントも週末開催の事が多い。理解は出来るが、私にとっては平日休みの特別感の方が強い。実際、飲食で働いていた時や現在も土日休みではない。慣れもあるかもしれないが平日も土日も特にそこまで変わらない。田舎だと確かに土日の方が人が多いが、そこそこ都会だと特に何も変わらない。
上司は工場でずっと働いて他の業種の事なんかイメージでしか分からない。相談した所で、悪いイメージだけ語り引き止めようとしてくる。一つの会社で長く働く事自体悪い事ではない。専門性や会社の事を理解し動くことが出来る。ただ他の世界を知らないまま働くのは自分にとって勿体ないと思うし失敗したとしても20代のうちはやり直しが効く。

『やはり辞める選択をする。良く言えば、新しい事に挑戦する。』

私の一回目の選択。後悔など微塵もなく、新しい事を出来る楽しみの感情が大きかった。今でもこの選択をして良かったと思う。新しい仕事、土地、人々、仕事を辞めた後の手続き、引っ越しの手続きなど大変だったけれど新しい知識や経験が沢山出来た。これは私にとっては大きな経験だった。

やりたかった映画館で働く事は出来なかったけど、サービス業という括りで飲食店で働く事になった。始まりは副店長としてのポジション。福岡で働いていたが働き易かった。アルバイトの人、お客様も良い人が多く辞めようという考えはなかった。ただ、世界に猛威を振るったコロナウイルスによって日常が変化した。飲食業だけではないが店舗の縮小の煽りは自分も受けた。そして本社が運営する別ブランドの店舗、しかも神奈川の店に転籍になった。関東は人が足りていなかったみたいで、いきなり店長として働く事になり毎日が大変だった。配属された店舗で引継ぎも1時間で終わり、店の事も何も分からない状態で店長になった。残業が多く、休みはない、アルバイトも来ないこともあり遅刻もある。労働時間で上からは注意を受ける。サービス業のサービスはサービス労働の事かと思うこともあった。今思えば、申請して貰えるものは全て貰っておけば良かった。これは悪い経験だがこんな事は二度としないという戒めの経験だったとも思える。
そしてある日マネージャーとも連絡が着かなくなった。マネージャーがいつの間にか身体を壊して休職していた。仕事の事を聞ける人がなくなった。前任の店長も休職に入っている為、近隣の店長に聞きながら店舗運営をしていたが、私も日々おかしくなっていった。家の玄関を出ようとするが扉を開けることが出来ない。心が行きたくないと拒んでいた。行かないと店舗が回らない。思考を停止させ無理やり体を動かして店に向かった。こういう日が続いたある日、閉店ギリギリでお客様が来店し、裏では徐々に締め作業をしていた。飲食ではよくある事で、閉店間近でこう来ないと踏んで締め作業を始めると入ってくる。普段なら「タイミング悪ぅ」と思うくらいだけど、この日は何かがプツンとなり、作業台を殴りつけていた。恐らく自分の中の何かが崩壊したのだろう。そして一緒にキッチンに入っていたアルバイトから

「大丈夫ですか?休んで下さい。」

と言われてハッとした。たまたま一緒に入っていたのが年上の優しい方で、普段自分がいつも働いていることを知っていた為、気を使ってくれた言葉だった。すぐに謝罪し戻った。店長として最悪だっただろうと、もし大学生などの年下だったら一緒に働きたくないだろうとも思われるし上司として最悪だろう。反省した。その後も色々あったが最終的にはまた辞める決断をした。私の2回目の選択。
人の上に立つとは大げさかもしれないが、店長などのリーダーとして才能は恐らくないんだろうと思った。ここでも辞める時は引き止めにあったが辞めた。2ヶ月ほど、他の店舗のヘルプとして業務をした。店長業務は一切せず、ヘルプとして働いた。すぐ辞めようとも思ったが、上司がせめてボーナス貰ってから退職しようと提案してくれて仕事もなくなるし、それもそうだと思い受け入れた。

1回目の選択と2回目の選択。どちらも苦しくなり辞めたとういう理由が大きいだろう。根性がないと言われるかもしれないが、あのまま働いていたらどうなっていたか分からない。特に飲食では鬱に近い状態だったとも思う。当時174㎝、63㎏とそこまで太っていなかったが、3ヶ月程度で56kgまで体重が落ちていた。自分では気づかなかったが高校生から大丈夫ですか?と心配されたこともあった。20代前半の若めの店長のはずなのに老けて見えていたのかもしれない。

少し暗い話になってしまいましたが、今の仕事で追い詰められたり、この先の将来の自分が健康もしくは幸せではない状況が見えていると思った時、辞めるという選択肢も考えて欲しいと思います。よく死にそうになってまで働いているのに、辞めない人・・・いや、辞められない人がいます。もしかしたら相談する相手がいないのかもしれない。もしくは辞めた後の生活が心配なのかもしれない。

工場で働いている時、こんなニュースをみた。
ある学校の教師が仕事が終わり、家に帰りベッドで寝たまま亡くなったと。
過労死だった。モザイクが入っていたが、私の知っている学校だったのでびっくりした。

また、暗い話をしてしまったが最悪こういう事態もあり得てくる。責任感が強く、心や体が危険な状態であることに気づかない人もいるかもしれない。でも、もし気づいたのであれば辞める選択肢も持って欲しい。周りにそういう人がいたら相談に乗って欲しい。


暗い話を書くつもりはなかったんですが、書き進めている内に昔の事を思い出してしまいました。申し訳ございません。

仕事を辞めるという選択、辞めた後の心配事は多いと思います。生活や、次の仕事が見つかるか、もっといい仕事が見つかるか。ここで急にこんな事をいうと突き放すようですが、心配事がその通りになってしまったら自己責任。次の仕事を見つけてから辞めるのが普通ですが、私は決まっていないまま辞めています。ですが、貯金をしていたので余裕を持てていました。仕事が忙しくて使う暇なく貯まっていたんですが・・・。
仕事内容、住む土地、人間関係と環境の変化が大きかったですが、私の性格上楽しいと思えました。環境の変化が苦手な人もいますが、楽しいと思える人は良い経験にもなると思います。

特段、お勧めするわけではありませんが私はあの時「あの選択をしたから」良くも悪くも色々な経験が出来ました。誰かに刺さるようなお話ではないかもしれませんが、参考になればと思います。

ありがとうございました。

「あの選択をしたから ~Working~」

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