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J3 第6節 レビュー【鹿児島ユナイテッドFC vs ガイナーレ鳥取】1点は寂しいところです。

2022.4.16 J3 第6節
鹿児島ユナイテッドFC vs ガイナーレ鳥取

こんにちは。
今回もご覧いただき、ありがとうございます。

さて、鳥取戦です。
金監督です。が、なかなか波に乗れません。

とはいえ、前節は3-0でYS横浜に勝利。
浮上のきっかけを掴んだのか…?というちょっと怖い状態での対戦。

見ていこうと思います。
ご笑覧ください。

スターティングメンバー

雑感

大外を使いたい

鳥取はボール保持でSBが大外を取ります。
ここは鹿児島の悩みの種の一つでした。

SBが大外で鹿児島WG裏~前線まで滑走、SHはインナーに入って2-4-2-2様のフォーメーションとなります。この時、鹿児島のWGはトランジション準備のために下がり切りたくはない+前から嵌め込みたい(鳥取SBに間に合わない)、鹿児島SBは鳥取SHは中央に入ってくるわ大外のSBはフリーだわでピンチを多く迎えた序盤でした。

特にWGが前線に張る中、ビルドアップでロストしてしまい、岡本や広瀬、星などが何とか対応というシーンが続きました。ここは、慣れない中盤ユニットだったのも一因だと思っています。

ロメロと比べると、2nd-3rdライン間でガッチリボールを収めるのは難しい中原。最初こそライン間や最前線で受けようとしていましたが、徐々に下がって受けることで打開しようとします。

普段ならロメロが落ちると、中原が上がっていったりなどしてバランスを取りますが、今節入った野嶽寛との間では、そのようなスムーズな流動は難しかった印象です。

結果、中原と野嶽寛が両方とも鳥取2ndラインの前にポジションニングしてしまい、鳥取としては前向きにプレスを掛けられる行き先が増え、嵌め込みやすい構造になっていました。

実際にはそうやって鳥取プレス隊(2ndラインまで)が前掛かりになったところを、鹿児島CBがロングボールを送って前線に届けようとしています。が、ここも簡単に収めることは難しく、回収されることも多々ありました。こうなると、相手陣内で繋ぐのも難しくなってしまうわけです。

(大嶽監督・試合後コメント)
ーー追加点を取るために必要なこと
取ったボールできるだけ前進していきたいのと、できるだけ相手陣内でそのパスを通すこと、もう少しスペースに入り込んで、できるだけそこに対してボールロスをせずに運びたいところです。
 そこで少し後ろに向かってしまい、後ろからボールを回していると、プレスが来ています。
 今度は逃げずにもう少し自分たちもチャレンジしていきたいと思います。
これはこれからの課題であり、我々のチームは攻撃的で、相手が守備に入ったときにどうしていくかは、またゲームのターニングポイントになります。
これはまた努力して、我々はもう少し相手陣内でゲームができるように積極的にやっていきたいです
2022明治安田生命J3リーグ第6節監督コメント-鹿児島ユナイテッドFCオフィシャルサイト

中原-野嶽問題(ロメロ-中原-木村ユニット以外の時どうするの問題)は尾を引きそうです。単純な能力差もあろうかと思いますので。

ここは(ひとまず)そこが難しいなら強みでカバーしようぜ!という話で、SBの推進力を遺憾なく発揮したいです。SBが前線に出て幅と深さを担保しつつ、WGが大外→インナーにダイアゴナルし相手CBをピン留め、CFがライン間で受けるなどのパターンですね。ビルドアップについては、それこそ野嶽なんかはSBの位置に入っての組立が上手いので、そういったパターンはどんどん見てみたいと思っています。

コンパクトが足りない!

触れませんでしたが、鳥取は2トップも脅威で何度かゴールを脅かされましたね。そんな脅威な部分もある一方、順位通り苦しんでるんだろうなあという部分もありました。大嶽監督の言う通り、言っても主導権を握れたのは我々でした。

(大嶽監督・試合後コメント)
ーー試合の入りについて
キックオフ時間もずれてなかなか入りが難しかったと思いますが、選手が最初とにかく集中して先制点を取られないようにしました。
そこで自分たちがゲームをコントロールできたことは大きいです。
 選手の中に自信を持ったひとつのポイントだったと思います。
ゲームをコントロールしながら、先制点を取って前半1-0で終われたのは、優位に勝ち点3を取ることにつながりました。
この勝利は、ひとつのポイントになっていくという意味では、モチベーションになるゲームでした。
2022明治安田生命J3リーグ第6節監督コメント-鹿児島ユナイテッドFCオフィシャルサイト

それが守備、ブロックを作った後の話です。

鳥取は守備時、サイドにボールが寄ると、逆サイドの選手がボールサイドに完全に入るくらいブロックを圧縮して、相手のボール循環を窒息させようとしてきます。ここは金体制時の鹿児島と同じです。

ただ今節を見ると、所々でブロックをコンパクトに維持出来ない場面が散見されました。得点シーンもそうです。大外で受ける薩川へプレスする右SB。ここもハーフスペースに位置する米澤を視認してステイするべきだったと思っていますが、一旦置いておくとして。

薩川→米澤のパスで米澤が裏に抜け出し、これに鳥取DHが対応。ここまでは定石通り。しかしDHが対応した後、サイドからスライドするなどしてスペースを埋める動きが無く、ライン間のスペースが埋まることも無かった結果、米澤がマイナスへパスするコースを得ることが出来ました。

その結果、五領が得点することが出来たわけですが、この辺の守備ブロックについては構築出来ていないようでした。

ブロックがあんなにぐちゃぐちゃ…と言ったら失礼かもしれませんが、段差を見つけやすくパスを通しやすい状態なのは琉球時代は勿論、鹿児島時代にも見てないんですよね、金体制で。

多分。選手の質とかとは別の所でエラーが起きている気がします。まあ、実際の所は分かりませんが。プロの記者の方、聞いてみてくださいお願いします。

3バック化にどうしようか

後半になると、WGがハイプレスを自重してミドルプレスに移行し始めます。鳥取CBまでのプレスは取りやめ、4-4-2でブロックを組みました。リードしてるし、暑いし消耗したくないし、WG裏は鳥取SBが構えてて危ないしで割り切ったんだと思います。

と、保持されることはあれど、比較的安定していました。
が、後半鳥取はDHが明確に列を落ち始めました。10番世瀬投入の影響もあったかもしれません。とにもかくにもこの3バック化が鹿児島に新たな迷いを生みました。

リトリートしてじっくり構えれば良かったところを、3バック化により2トップ脇から運ばれる、運ばれたらインナーに入ったSHに差し込む・大外で構えるSBに入れるなどして押し込まれ始めました。そういうわけで後半は、地上戦で前進されることも多くなったわけです。

こうなるとプレス隊も留まるわけにはいかなくなります。より幅を取れることになった鳥取CBに、鹿児島WGがプレスする場面も増えることになりました。またWGが迷いの中に放り込まれることになったのです。

五領の時や牛之濱が右WGに入ってからは割り切ってプレスを待ち、SB対応のため最終ラインに入り5バック化することもありましたが、なまじ機動力のある米澤はいつもCBに行ってはプレスバックで申し訳無くもなってきます。

ここは割り切ってブロックを敷いて耐えたり、場合によっては完全に5バック化し試合を終わらせるような戦い方が出来るようになると面白いですね。

あとがき

五領の得点を守り切って、1-0勝利。
困らされたところはあれど、この守備レベルに1点は寂しいところです。とはいえ、クリーンシート達成した守備面は喜ばしいですね。

さて、前節噴出し(てそうだっ)た固定の弊害でしたが、今節はロメロがお休みになりましたね。こうして部分的に替えながら持ち堪える采配は素晴らしいですね。

また途中で、木村や薩川も交代することが出来ました。出突っ張りの選手はそろそろ心配です。CBや中原は大丈夫でしょうか。

その辺を織り込んだ采配にも期待したいですね。
次は一週空けてゴールデンウィークに入ってからですか、もうゴールデンウィークですかそうですか。

また次節もお願いします。
というわけで、今回はこれで終わります。
ありがとうございました。

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