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名古屋シネマテークで見たソクーロフ「太陽」(ネタバレほぼ無し)

ミニシアター愛を語るカニナさんの記事から、まもなく《名古屋シネマテーク》が閉館することを知りました:

今池にあるこのミニシアターには何度か行ったことがあり、マガジン『映画の時間』に会社時代のサークル向けに書いたコラム「全身小説家」を転載しています:

改めて、この映画だけじゃなかったよな、と調べてみると、ロシア人監督アレクサンドル・ソクーロフの「太陽」を見に行っていることがわかりました。
でも、映画同好会へのコラム記事は残っていない。
ただ、他の記事(「UDON」ですがな)で少々触れており、主役のイッセー尾形を絶賛していました。

……お、お、お、想い出してきたぞ!

この映画は、終戦の直前と直後の何日かにおける『人間』昭和天皇の苦悩を描いています。
改めて、この映画は、
間違いなく傑作だった!
「重い」ことを「コミカル」に描くのは難しい!
天皇役のイッセー尾形さん、皇后役の桃井かおりさん、そして、侍従長役の佐野史郎さん
、出演はほぼこの3人ですが、役柄はシリアスであり、けれどコミカルに見える、というところにむしろ凄みを感じましたね。

昭和天皇が主役、ということで当初は日本国内では『タブー』視され、けれど勇気あるミニシアターで公開したらヒット!という経緯をたどったとのことで、これも、
《ミニシアター上映に相応しい映画》
と言えるかもしれません。

さて、《名古屋シネマテーク》の閉館前に1度は行くぞ!と上映スケジュールを見ると、なななんと、つい先週まで「ソクーロフ特集」をしていたではありませんか!
ヒトラーを描いた「モレク神」、レーニンの「牡牛座レーニンの肖像」も演っていたのに!

でも、先週終わってる!

しかも、ソクーロフの最新の問題作、ヒトラー、ムッソリーニ、スターリン、チャーチル、という権力者の実像が、ホントの実像で描かれる問題作「独裁者たちのとき」も上映していたではありませんか!

これも先週終わってる!

ここで、「マーフィーの法則」を噛みしめます:
《映画を観たいと思った時には、必ず既に終わっている》

うーん……でもね、上映スケジュールの中にひとつ見つけました。題名は、今はヒミツです。
最後になるかどうかわからないけれど、《シネマテーク》で首尾よく見たら、このマガジンで報告したいと思います!

それにしても……
ソクーロフさん、あの国で今、どうしているのだろう?

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