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IONIQ5 で、ラヂオ配信のオフグリッド化に挑戦したお話

株式会社アナマ のYさんのお声がけで2年ぶりに御代田に赴き、開催中の浅間国際フォトフェスティバルのある週末に、会場音響を担当させてもらった。

ノマドラヂオと銘打ちこれまで様々な場所でラヂオのライブ配信をサポートしてきたが、今回は新たな試みとして オフグリッド で収録・ライブ配信に挑戦した。これまでもライブ配信観点では過酷な環境で配信を行ってきた。たとえば、海の家、銭湯の宴会場、公民館など。

光通信のインターネット環境がない会場ではモバイルルーターやテザリングなどを用いて配信を実現してきたが、電力に関しては会場のを使わせてもらってきた。

浅間国際フォトフェスティバルとは

長野県北佐久郡の御代田町の MMoP にて 2022年7月16日(土)~9月4日(日)の期間に開催されたアートフォトの祭典である。詳細は以下を参照してほしい。

「浅間国際フォトフェスティバル」は、浅間山麓の美しい自然の中で、五感で感じられるさまざまな写真体験ができるアートフォトの祭典です。2018年にスタートし、これまでに長野県の御代田町の「PHOTO MIYOTA」、長野原町の「PHOTO KITAKARUIZAWA」、小諸市の「PHOTO KOMORO」など浅間山麓の複数の会場で、それぞれの自治体や地元企業と共同で開催してきました。…
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000214.000040283.html


システム構成

今回はインターネットも電力も会場に依存しない完全オフグリッドに挑戦すべく、インターネット環境はパンダスタジオのモバイルルーター、電力源として ヒョンデIONIQ5 電気自動車を準備した。IONIQ5は長野への移動手段としても使った。

2022年はBEV元年と言われるほど国内外の自動車メーカーから数多くの電気自動車がリリースされたが、1.5kW AC 電源を備えている数少ない電気自動車であることからIONIQ5を選定した。


今回のシステム構成は以下の通り。

今回のシステム構成


電気自動車の大容量バッテリーを使うとはいえ限りのある電力源なので、安定して音響・撮影・配信が実行できうるのか検討した。
観点は2つ。

  • 最大出力

  • 消費電力量

最大出力予測

IONIQ5のV2L機能は最大1.6kWなのでこれを超えなければ問題ない。システム消費電力見込みを算出したところ 526W  なので問題なし。

システム消費電力計算

消費電力量予測

最大出力 526 W で 一日7時間、2日間行う想定とした場合

526W × 7時間 × 2日間 = 7.36kWh

と算出した。IONIQ5 Voyage のバッテリー容量は 72.6kWh であることからIONIQ5 の SOC10%程度使う想定で前もって充電しておけば問題なし。

結果

実際に使用した電力量はSOC6%程度で、特に問題なく遂行できた。強いて言えば8月の真夏の炎天下だったため、熱によりカメラ映像にノイズが乗る現象がおきたことと、レコードのターンテーブルの回転が不安定になったこと。今後は熱対策も観点に織り込んで次に臨みたい。

配信アーカイブはこちら。


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