不幸になるSNS、幸せになるSNS
「永続的な幸福をもたらすものは何か?」という問いに、社会心理学者のハイディ・グラント・ハルバーソン氏が、次のように答えています。
永続的な幸福感をもたらすのは、「関係性」「有能感」「自律性」の欲求を満たす目標である。
そして、よくある幸福感の間違いについても言及しています。
「有名になる」「権力を得る」「自己イメージを飾り立てる」などの目標は、基本的欲求を満たしてくれない。
この問いへの答えは、この先のSNSとの付き合い方についても一つの"解"を提供してくれています。
不幸になるのは、証明型の目標を設定したSNS
「Facebookは不幸に、Twitterは幸せに」…そういう現象ではありません。
個人がどのような目標をもってSNSを捉えているかによって、"SNSで不幸"になるかどうかが決まるということです。
証明型とは、知能や能力を示したり、他者よりよい成績や成果を挙げたりすることを重視する目標タイプ。
つまりSNS上で、
・他者と比べること
・競争すること
のためだけに、フォロワー数や投稿のいいね数を追いかけている人を指します。
これは自ら明言してそうしてるわけではなく、結果そうなってしまっている人を含みます。(フォロワー数を比べ落ち込んだりする傾向にある人)
先程の幸福感の間違い(「自己イメージを飾り立てる」などの目標は、基本的欲求を満たしてくれない)にもあるように、証明型の目標でSNSを捉える人は長期的に幸せになりません。
また証明型の目標の特徴として、うまくいかないとすぐネガティブになり、日常生活(シンクに食器を溜める・洗濯物の山をつくるなど)にも影響が出やすくなります。
※参照「やってのける 意志力を使わず自分を動かす」著者:ハイディ・グラント・ハルバーソン
では、人と比べることなくどのような目標をもってSNSをすればいいのでしょうか。
幸せになるのは、習得型の目標を設定したSNS
「自己成長」に重きをおいたSNS運用をしましょう。
習得型とは、技能や能力を高め、よりよい存在になろうとする欲求を満たすための目標タイプ。
SNS上で、
・自己の成長のために投稿を続ける
・うまくいかない経験をどう改善するか
ということを大切に、自分のコンテンツなどを投稿する人です。
スタンフォード大学の心理学者キャロル・ドゥエック氏が提唱する「成長型マインドセット」とも一致します。
複数の実験から、習得型の目標を設定すると、学習などの長期的なパフォーマンスが上がることがわかっています。
※心理学者ルース・バトラーの実験など
つまり、SNSを自分の人生を良くするために使いたい人は習得型の目標で、SNSに取り組むべきです。
証明型の目標は「悪」なのか
高い報酬を設定した場合の、証明型と習得型の目標タイプを比較した実験では、証明型のパフォーマンスが高いことがわかっています。
ただし2つの条件が必要となります。
〈証明型が報酬によってパフォーマンスが高くなる条件〉
・高い報酬がある
・難易度が低い課題である
取り組むことが簡単な場合、高い報酬を出せば証明型のパフォーマンスが上がります。習得型ではパフォーマンスに違いが出ませんでした。
基本的には習得型の目標に、パフォーマンスをあげたいときは一部証明型を活用する、というのがハイブリッドで最強のやり方になりオススメです。
習得型の目標タイプになる方法
「やってのける 意志力を使わず自分を動かす」の著者:ハイディ・グラント・ハルバーソンはその著書の中で、次の方法を紹介しています。
「伝染力」を使って習得型の目標タイプになる方法
・習得型のメンターやロールモデルをピックアップする
・その人の努力の歴史を認識する(略歴などをその人の努力にフォーカスして読む)
・努力によって成長した人物をイメージするだけで、習得型の目標タイプの人は学習パフォーマンスや成績があがる
ぼくも実際、インフルエンサーであるイケハヤさんやはあちゅうさんの、日々の努力をSNSで追いかけ、目に入れるようにしています。
習得型の目標タイプでSNSを捉え幸せになる
SNSだろうが、サラリーマンとしての仕事であろうが、ぼくたちは「幸せになるため」に自分の時間を投資しています。
それが目標タイプの違いで、幸せにもなるし、不幸にもなります。
特にSNSは、自然と「証明型」の目標タイプになりがち。
習得型の目標タイプを持つ、「努力のインフルエンサー」をフォローするなりして、コツコツと自己成長のためにコンテンツを投稿しましょう。
ぼくのブログに、SNS初心者がぶつかる壁とその乗り越え方を紹介しているのでよかったら参考にしてみてください。
ぼくのTwitter
しゅうへい
努力のインフルエンサーのTwitter一覧(ほかにもいます!とりあえず抜粋)
イケハヤさん
はあちゅうさん
マナブさん
ガネゾウさん
両さん
おのでらさとしさん
CEOひつじさん
ななえもんさん
など
瀬戸内の海が見えるカフェでまったりと執筆するのに使わせていただきます。