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脱サラ編集者が、絵本コンクールに挑戦してみた

こんにちは、元塚Bです。
私は現在、フリーランスの編集者として糊口をしのぎつつ、イラスト方面でお仕事をすべく模索しています。
そんな模索の一環として、実は数年前より、数多ある「絵本コンクール」に応募していました。
今回は、私の絵本コンクールチャレンジの歴史と結果をお話したいと思います。

最優秀賞とのレベルの差を痛感

出版社をはじめ、一般企業まで、日本中でさまざまな絵本コンクールが開催されています。
いずれも大変な人気で、その応募作は数百から数千にのぼることも!
かなりの狭き門です。
私もいくつかの賞に挑戦してみましたが、当然のことながら惨敗。
その中でも、なんとか2作品だけ、小さな賞を頂くことができました。
最初にいただいたのはこちらの作品。
タイトルは「いきてるってなんだろう」

うごくものが、いきている?
おんがくが きこえるスピーカーや、こえが きこえる でんわも いきてるの?

数年前に描いた作品なので、自分的にも絵柄が古く感じます。
授賞式では他の受賞者から、「すごくいいじゃないですか! すぐにでも本になりそう」などとおだてられ、いい気になったりしました。
ですが、審査員からは「コンセプトはいいし、絵も可愛い。ただもう少し絵に動きがあるとよかった」と評され、納得。
大賞の受賞者は、すでに長年デザイナーとして活躍しているプロ。
しかも、この受賞作は数年かけて制作したと知り、「そりゃあ、私では叶わないな……」と痛感いたしました。

「メメンとモーリ」と『メメンとモリ』

それからさらに数年。
さまざまな作品を描いたり、賞に応募したりの挑戦を続け、再び別の小さな賞をいただいたのがこちら。
タイトルは「メメンとモーリ」

メメンちゃんがわかったことは、ただひとつ。もう、モーリとは、おわかれするしかない、ということです。

タイトル通り、「死」をテーマにしたものです。
別に、そういった作品ばかり描いているわけではないのですが、私が賞をいただいた2作とも、「生と死」を扱うものになりました……。
こちらは、「奨励賞」という複数作品が該当する賞だったので、特に講評はもらえませんでした。
が、受賞して数か月後、私の作品ではトップ賞を獲れるわけがない理由が判明しました。
そう、なんとあの巨匠、ヨシタケシンスケ氏が『メメンとモリ』という作品を出版したのです……!
私が「メメンとモーリ」の制作を始めたのは数年前のことなので、もちろん私はヨシタケシンスケ氏からパクったわけではありません。
たまたま発想がかぶっただけです。
が、ヒット作連発の巨匠に、同じテーマで名作を出されてしまい、私の心は羞恥心やら敗北感やらで、ぐちゃぐちゃになってしまいました。

絵本を描くのは、なかなかつらいよ

私が何作か絵本を描いてみて、賞をいただけたのは以上の2作のみ。
しかも、2作とも「下のほうの賞」のため、出版にはいたりません。
元々私が絵本を描き始めたのは、子どもが小さい頃によく絵本の読み聞かせをしていたことがきっかけでした。
しかし、芳しい結果を出せないまま数年が経ち、子どもも絵本を読まない年齢に。
私自身の絵本への興味も、薄れてきてしまいました。
私の場合、絵本の制作には2~3か月はかかってしまいます。
さらに、絵本のコンクールは〆切から審査、受賞発表までにも、数か月がかかります。
しかも、多くの場合、箸にも棒にも掛からぬ結果。
これは正直、かなりしんどいです。
ですので、しばらく絵本に再挑戦することはないかな~と思っています。

(文・イラスト◎元塚B)

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