このところ、会員制のスポーツジムに行ってもプールに浸かるか、お風呂に浸かっで帰ってくるだけで、有効活用出来ていない。今日はなぜか身体を思い切り伸ばしたくなって、久しぶりに筋膜リリースのクラスに参加した。

照明を落とした薄暗いスタジオに入って、入口に用意されたヨガマットとストレッチポールをピックアップしたら、床に貼られた番号のステッカーを目印に、予約した番号の貼ってある場所にマットを敷いて自分の場所を作る。

筋肉質のカッコいい女性インストラクターの誘導に従って、ストレッチポールの上に身体の部位を乗せて、コロコロと転がしながら、よじれてしまった筋膜を丁寧にリリースしていく。これが、なかなか痛い！どれだけよじれてしまったのか…長年にかけて凝り固まった老廃物とよじれた筋膜を一緒にコロコロ揉んでは柔らかくして、要らないものを体外へ排出するようにする。

「はーい、呼吸を止めないで。ゆったりと呼吸を続けて緊張を解くようにしましょう〜」と爽やかに言われても、歯を食いしばりたくなる様な痛みで、呼吸は詰まるは、顔は歪むは…この状態でどうリラックスしろと言うの？と思いながらも、フゥーーっと口から大きく息を吐いて、力の入った身体を弛めるようにした。

痛みを感じつつも、繰り返しコロコロやっていると、徐々に身体の内側のキュッと詰まった感覚が外れて来て、手足や背中の筋が氣持ち良く伸びているのを感じる。
循環が良くなって来たのか、じんわりと汗もにじむ。合間にこまめに水分補給しながら、痛みを逃し、その後にやって来る僅かな心地良さをしっかりと味わえるように、体内の感覚を開く。

45分間でひと通りの部位の筋膜をリリースしたら、最後はポールを外し、ヨガマットの上に仰向けに寝転んでアフターのチェックだ。
始まる時にも同じ姿勢で自分の身体の調子を観察したが、その時と比べてどんな変化があったのか…劇的ビフォーアフター。(あのBGMが流れる♪)

「なんということでしょう〜」

あの痛みに耐えた甲斐あり。縮こまっていたあらゆる関節の動きが滑らかになり、板のようだった背中や腰が、しなやかにマットにピターっと吸い付くようになっている。
体の中の巡りも良くなって、氣持ちも軽くなり、なんとも言えない解放感が広がった。

身体と心は一つ。
心がほぐれない時は、身体からアプローチすると意外に簡単だったりする。身体も心も生ものだから、絶え間ないメンテナンスが必要だ。