触楽入門を読む

今回は触楽入門を読んでいます。
メモ書きに近いので、何か読み取って、他の人のインスピレーションになれば良いです。


触覚、触感

触覚は閉じることのできない感覚。
一度閉じてしまうと触っても何だと判断することができない。それは自己さえも、つまり、自己の存在根拠を揺るがしてしまう。

触覚がない状態では1秒たりとも気が抜けない、触れている物体に加える力がコントロールできないから。私たちの触感は、モノを持つ時に返ってくる圧力を感知して強度を確かめ、こめる力をコントロールしている。圧力を感知できないなら、力をどのくらい込めて良いかわからない、、壊すかも落とすかも

一度見たものと触れたものの連携が生まれた時から行われている。最初私たちは「りんご」というものを見ることで認識し、触ることで感触を理解する。しかしこれが成人のなってからだと目が見えてもそれが何か認識ができない。

触覚には典型的な動作がある
3つの要素がある
・触る対象であるもの
・触るための体
・触った結果として各々も意識に昇る、主観的な触覚体験

何かモノを介した向こう側の触感を感じ取れる人間の能力を注意深く観察すると「触」の多層性が見えてくる。

私たちの思考は触感によって左右されている?!
身体が受けている、触覚は常に意識されているわけではありません。
知らず知らずに触覚に促され意思決定をしている。

触覚を科学する


主観を定量化する心理学的な手法は発達してきているが主観的な体験と客観的な科学の間にはギャップがある。

それに触感はあまりに多様である
高次の認知機能が触覚と組み合わされ一つの感覚になる。
これは先ほど述べた、モノを見ることと触れることで認識を連携させることにつながっている。

お腹が空いたと感じる時には、内臓の状態を感じ取る「内臓感覚」が働いている。
筋肉などを運動を感じ取る時は「固有受容感覚(深部感覚)」が働いている。

外部からの力などを感じる時は必ず皮膚の変形が起こっている。詳しく見ると、末梢神経の先端にある触覚センサが圧力や振動によって、細胞が変形したことを感じ取っていること。

痛み・温度などは自由神経終末
c繊維はポリモーダル受容器と言われ、多くのことを感じ取ることができる。
(ほっぺたに多いと言われて、外国人がほっぺで挨拶するのはこのことから?)
他にも、メルタル細胞、マイスナー小体、ルフィニ終末、パチェ小体など感覚を受容するものが存在する。

では、触感を感じるまでの神経の動きはどうなっている?
もちろん知覚することは、脳で処理されることなので、手で触れたものは神経を通って脳で触っていることを認識する。その処理を見ていこう。

まず、触ることにより、刺激が受容器に与えられ、受容器からイオンが流入する。それによる電位変化(細胞の興奮)が食感としてなっている。またその電位変化を手の末梢神経から脳まで伝わることで触れていることを知覚することができている。

手の触覚センサには振動刺激を特別敏感に感知する感覚器官が二つある。それはマイスナー小体とパチェ小体。

視覚は空間の認知。聴覚は音の時間的変位。触覚は時間と空間の両方を組み合わせて情報を処理するのが得意。

温度が高いとイオンチャンネルの活動が促進されるので、手の温度が高い時は感度が上がる。反対に言えば、あったかい水とかを手にかけた時、ジンジンしてしまうのは感度が高くなり小さな刺激を大きく感じ取るからである。

次に確率共鳴について。
信号+ノイズをかけることで、それまでは感じなかった刺激を感じられるようになる。これは一定の基準をノイズをかけることによって超えてくる可能性が上がるから。

触錯覚
→50種類以上存在する
(作者はフィッシュボーン錯覚を発見した)

ソフトフィールシボ
水らしさ
空間充満触

やはり触感というのは、触覚刺激+視覚からの情報+想像力から成り立っている。
ペットボトルを触るときは、実際の触りごごち、ペットボトルと認識している視覚からの情報から硬そうなど、また、ペットボトルはこうあるべきだという記憶からの想像力から、触感が左右されることがある。

光学的無意識としての触覚性

音が触覚を増幅させている時がある。落ち葉を踏む時の音が足で踏むときの感覚を増幅させているのではないか。そんな体験したことはないですか?

共通感覚(アリストテレス)
外界の事物には2つ以上のモダリティを通して認知できるものがある。

ざらざらした触感を受けた後には、被験者同士の会話は刺々しいものに聞こえる→脳の第一次体性感覚野の活動量が増えていることが事実としてある。

またそんな苦痛を受けるときは、精神的な苦痛と肉体的な苦痛を感じる感覚野はほとんど同じであった。

触覚は神経を伝って感じているという話をしていたが、高齢者って感度落ちるよね?末梢神経が死んでいくし、
でも職人って高齢者に多いよね、なんでだろうという疑問に答える

長年の経験から、普通の人とは異なるものを編み出す。振動をより感じる触り方を長年の経験から意識、無意識的に編み出している。
実際、訓練された体性感覚野の表面積が大きくなっている。

身体近接空間→身体に影響を及ばさないのにあたかも影響するようかに感じる。
幻肢痛などのことがある。

対処法としては、視覚情報>身体内部の触覚情報を利用することで、改善。新たに脳をアップデートする。

お守りなどのタッチウッドの存在。
宗教芸術などの関わり

ハグにはオキシトシンが出る。擬似ハグでもオキシトシンが出ることがわかっている。




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?