見出し画像

『これからのAI×Webライティング本格講座 ChatGPTで超時短・高品質コンテンツ作成』より第4回~最適な回答につながるプロンプトの要素について

AIにアイデアの提案から情報収集、記事の整理をさせたり、ブログ記事、SNS、ネットショップなど具体的な事例を用いて、的確な文章を作成させるためのプロンプトのポイントを解説する『これからのAI×Webライティング本格講座 ChatGPTで超時短・高品質コンテンツ作成』から書籍内容を抜粋してご紹介。第4回は第2章・第1節「最適な回答につながるプロンプトの要素について」を紹介します。


2.1 最適な回答につながるプロンプトの要素について

●ChatGPTのことはChatGPTに聞く

 適切なプロンプトを作成することは非常に重要です。しかしながら、プロンプトの形式や要素に明確な型が無いため、実際に指示を与える場合に迷ってしまうことがあります。
 プロンプトは文章を書くうえでの指針であり、ChatGPTがきちんと理解するためにも、正確で明確なものであることが求められます。
 色々な人が色々な型で独自のプロンプトを作成しているため、これからプロンプトを構築していく人にとっては、どれが正しいのかわからずに混乱の原因となります。

図2-1-1 プロンプトが分かりにくいため、ChatGPTが理解できない!

 だからこそ、この問題においてもChatGPTを活用することを筆者はおすすめしたいのです。

ChatGPTのことはChatGPTに聞いてみる!」ということです。

 ChatGPT は、プロンプト要素についても広く知っています。
 ChatGPTに最適なプロンプトを聞くことで、より的確な指示を得ることができます。結果、正確な指示が得られ、より高品質な文章制作につながることでしょう。

●ベストなプロンプト要素を実際聞いてみた結果…!

 プロンプトに関するネットの情報を色々調べてみると、三者三様で、どれも正しいのか、正しくないのか、悪くはないがベストと言えるのか判断が難しいのが正直なところです。
 なぜ、そのように書くのか?どこから発生した情報なのか?と疑問ばかりでした。
 だからこそ、ChatGPTに対して、何度もさまざまな角度から質問しなおし、Webライティングに必要となる項目を追求してみました(図2-1-2はその一例)。

図2-1-2 プロンプトについて質問した例

 すると、次のように答えてくれました。

項目:

指示:ウェブライティングの目的や目標、読者への指示など、具体的な指示を含めます。

文脈(背景):ウェブライティングのコンテキストや背景情報を提供します。例えば、ウェブサイトのトピックやテーマ、特定の製品やサービスに関する情報などが含まれます。

条件:ウェブライティングに関連する条件や要件を指定します。例えば、特定のキーワードの使用、文章の長さ、スタイルやトーンの指定、特定のフォーマットへの適合などが含まれます。

入力データ:ウェブライティングに必要な情報や資料、データの提供を要求します。例えば、統計データ、調査結果、製品の仕様などが含まれます。

出力形式:ウェブライティングの成果物の形式や形態を指定します。
例えば、記事、ブログポスト、製品説明、FAQ、マーケティングコピーなどが含まれます。

キーワード:特定のキーワードやフレーズを含める必要がある場合に指定します。これにより、検索エンジン最適化(SEO)の観点からウェブページの可視性を向上させることができます。

ターゲットオーディエンス:ウェブライティングの対象読者や受け手に関する情報を提供します。例えば、年齢層、興味関心、知識レベルなどを指定することがあります。

スタイルガイド:特定のスタイルガイドやブランドガイドラインに準拠する必要がある場合に、その指示を提供します。これにより、一貫性のある文章やデザインを保つことができます。

 以上が一般的なWebライティングのためのプロンプトの要素ですが、具体的なニーズや目的に応じて、さらに追加やカスタマイズが行われることもあります。
 この例では、以下のように、必要項目(要素)を網羅してくれました。

1.キーワード:特定のキーワードやフレーズを含める必要がある場合に指定します。これにより、検索エンジン最適化(SEO)の観点からウェブページの可視性を向上させることができます。

2.ターゲットオーディエンス:ウェブライティングの対象読者や受け手に関する情報を提供します。例えば、年齢層、興味関心、知識レベルなどを指定することがあります。

3.スタイルガイド:特定のスタイルガイドやブランドガイドラインに準拠する必要がある場合に、その指示を提供します。これにより、一貫性のある文章やデザインを保つことができます。

 図2-1-2で質問した指示、文脈(背景)、条件、入力データ、出力形式以外に、上記3 点の要素を追加で回答してくれました。

 ちなみに著者は、指示、文脈(背景)、入力データ、出力形式の4要素について、「Prompt Engineering Guide」内の「プロンプトの要素」を参照しています。
 「Prompt Engineering Guide」とは、AI研究所DAIR(Distributed AI Research Institute)によるプロンプトを学ぶためのWebサイトです。

URL: https://www.promptingguide.ai/jp/introduction/elements
Prompt

Prompt Engineering Guide より抜粋:
プロンプトには、以下のいずれかのコンポーネントが含まれることがあります。

命令 - モデルに実行してほしい特定のタスクまたは命令

文脈 - 外部情報や追加の文脈が含まれる場合があり、モデルをより良い応答に導くことができます。

入力データ - 応答を見つけたい入力または質問

出力指示子 - 出力のタイプや形式を示します。

すべてのコンポーネントが必要なわけではなく、フォーマットは手元のタスクに依存します。次のガイドで具体的な例を取り上げます。

 上記の中に、「すべてのコンポーネントが必要なわけではなく」と書かれていますが、逆に、コンテンツによっては不足する要素もあるのではないかと判断し、ChatGPT に聞いてみたわけです。
 同様の手法を行えば、次のようにさまざまなシーンで要素を網羅することができます。

Instagram作成におけるプロンプト要素事例

ChatGPTさん、Instagramで4枚のフィード投稿を行う際に必要な要素を補完してください。
指示:
文脈:
入力データ:


すると、次のように生成してくれました。

指示:
Instagramで4枚のフィード投稿を行う際に必要な要素を補完してください。

文脈:
入力データ:
・4枚の写真を使用する

補完:
鮮明な写真:Instagramでは美しさと視覚的な魅力が重要です。写真を撮る際には、明るさ、コントラスト、シャープネスなどを調整して鮮明で魅力的な画像を作りましょう。

統一されたテーマやスタイル:フィード全体を統一感のあるテーマやスタイルでまとめることで、鑑賞者に印象的なインスタグラムのプロフィールを提供することができます。テーマやスタイルは、色調、フィルター、写真のコンポジションなどの要素を含むことがあります。

ハッシュタグ:適切なハッシュタグを使用することで、より多くの人に投稿をアクセスしてもらうことができます。人気のあるハッシュタグや関連するキーワードを選んで投稿に追加しましょう。例えば、旅行写真ならば「#travel」や「#wanderlust」などが適切なハッシュタグとなります。

キャプション:各投稿にはキャプションを付けることが重要です。キャプションは写真の補足説明やストーリーの一部を提供し、鑑賞者とのコミュニケーションを促進します。興味深いストーリーテリングやユーモアのあるキャプションを考えましょう。

以上の要素を意識して、Instagramの4枚のフィード投稿を楽しんで
ください!

このように、プロンプトそのものを質問することもできます。そして、必要となる要素も引き出すことができます。

書籍目次

第1章これからのWebライティングとは?―AIと対話しながら作成する時代へ…
 1.1 Web ライティングはAI との共同作業の時代へ
 1.2 新たな産業革命到来! ChatGPT をはじめてみよう!
 1.3 ChatGPT で何ができるの? その特徴や活用事例について
 1.4 AI がもたらす作業の変化= プロンプトとは?
 1.5 選りすぐり定型プロンプトを選ぶだけでも大丈夫
 1.6 本書の目的と構成

第2章 Webライティングプロンプトの構成・形式―プロンプトの力が生成結果を変える…
 2.1 最適な回答につながるプロンプトの要素について
 2.2 最適な回答につながるプロンプト形式や要素の書き方について
 2.3 編集プロンプトについて
 2.4 さらに高度な回答を引き出すプロンプト形式について
 2.5 要素や形式を押さえたプロンプトについて

第3章 用途別のプロンプト作成とその事例―プロンプトを実践に活かす
 3.1 ChatGPT を用いてSEO を組み入れる
 3.2 マーケティング戦略を基礎から構築しWeb ライティングに活かす
 3.3 イメージ画像にChatGPT を利活用する
 3.4 SNS に活用する
 3.5 EC サイトに活用する
 3.6 Web コンテンツのタイトルや見出しを作成する
 3.7 プレスリリースに活用する(Web 版)
 3.8 オンラインショップの商品説明文を作成する
 3.9 オンラインセミナー開催についてChatGPT に聞いてみる
 3.10 SNS(Twitter)の紹介文をChatGPT に作成してもらう
 3.11 求人掲載ページをChatGPT に作成してもらう

第4章 ChatGPTによるWebライティングの応用―金応用編: 便利な拡張機能の利活用やより複雑な利用方法
 4.1 音声入力と音声出力をしてくれる拡張機能.
  「Voice Control for ChatGPT」
 4.2 履歴のバックアップに使える拡張機能「Save ChatGPT」
 4.3 YouTube 動画の内容を要約する「Glasp」
 4.4 「GPT Macros」を使って自動でブログ記事を作成する
 4.5 プロンプトの再利用をする拡張機能「Superpower ChatGPT」
 4.6 「WebChatGPT」で最新情報を組み入れる

第5章 コンテンツの品質向上に活かせるツールの紹介―文章を仕上げる工程において活かせるツール
 5.1 2 つのチャットAI の回答を比較「Chat Hub」
 5.2 プラグイン
 5.3 ChatGPT で作成した表を元にして、ホームページで活用する
 5.4 コンテンツを校正する「editGPT」

索 引
あとがき

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?