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地磁気が逆転しても地球はまわる チバニアン

千葉県市原市の山間、養老渓谷の河川に削られむき出しになった地層に、一筋の白い線が走っている。

77.4万年前に降った火山灰がその正体だ。
カラブリアンとチバニアンとを分けるその境界は、地球史上最後の地磁気逆転が起きた時期と重なる。

養老渓谷
77.4万年前に降った火山灰の白い層が、チバニアン地層の境界と重なっていたことが決め手となり、この地に因んでチバニアンと命名された


地磁気逆転とは、その名の通り、地球のS極とN極が逆転する現象のこと。
過去360万年の間に11回は逆転していることが分かっている(逆転している途中では至る場所でS極N極が発生していたという)。
何故逆転する原因は未だ判明されていない(一説によると地球の核付近にある鉄の対流の変化によるものだという)。

チバニアンのゴールデンスパイク


逆転することの影響といえば、宇宙線や太陽放射線に対するバリアがなくなることだが、渡り鳥や植物にも多少の影響はあるかも知れない。が、それでも地球は変わらず回って来た。

泥岩のため風や水に侵食されやすい
人が掘削した穴もある


この地域の地質は泥岩。この地がまだ海の下だった頃に堆積した泥によって形作られた。

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