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チーム・マネジメントの半年を振り返る

2024年から技術広報チーム・マネージャになりました。実は10月くらいから同じような動きをしているので約半年分の学びをまとめておきます。

ここ半年で学んだことは、おおむね以下5点に集約されます。

前提、マネージャーとメンバーは役割の違いでしかないことは理解の上書いておりますのでご了承ください。

1. メンバー適性に合わせた役割分担と仕事の渡し方

同じインタビューを動画・ラジオ・ブログにする

2023年は同じネタをマルチメディアで扱う企画を立てていました。それぞれのメディアにおける制作経験者は私しかおらず外部に発注して倒す選択肢は取りづらい状況でした(効果が不明のためROIが合うか分からない)

一度私がすべてのたたき台を作り、それを兼務メンバーにお願いする形でやっていました。まずはメンバーがよくインプットで使うメディアを聞き認知特性を知ることを初手にやりました。よく利用するメディアを担当してもらうことにしました(例えばよく動画を見るなら動画を担当してもらう)

それぞれのメディアごとにやった施策

メンバーは制作未経験であるためメンバーの個人の適性に合わせた役割分担と初心者でも対応できるようなツール導入や手順整理を行いました。

  • 動画制作: Premiere Pro(AI文字起こし編集)

  • アイキャッチ: Canva

  • ブログ執筆・執筆: WhisperやGPT-4

を導入して、メンバーが扱いやすいツールを選定し、初心者でもできるレベルまで落とし込んで渡す。「金で時間や手間を減らせるなら」と自腹で検証し、効果が見えそうであれば上司と相談し会社として導入する動きを作っていってましたね。

領域ごとの考え方を言語化し、メンバーに読んでもらうこともやっていました。例えばこんなの。

【参考にした本】
とにかく仕組み化
サーヴァントリーダーシップ
貞観政要
影響力の武器 新版
ザ・コピーライティング
情報アーキテクチャ 第4版

2.メンバーの特徴を観察し、段階的に渡す

最初から上手く出来る人はいませんし、それは僕自身もそうです。なのでまずはメンバーに渡す前に自分で全て一回やり切ってみることにしていました。

その後に仕事の内、「絶対に落としてはいけないボール」「落としても当日までになんとかなるボール」を分けて、後者をメンバーにお願いしていきます。

そうやって小さい単位でボールが返ってくるかを見ていきます。

同時に「その人にとって学びややりがい、苦しみ」がないかを都度確認していくと、その人の適性がなんとなく輪郭を帯びてきます。楽しそう・成果が出るなら続ければよいし、辛そうなら巻き取って別の領域を担当してもらうように自然となっていきました。

指示には段階があり、抽象度を上げる

こうやって仕事を繰り返すうちに徐々に指示すべき事柄の抽象度もドンドン上げていくことが出来ることに気づきました。このように段階を上げ、最終的にはタスクから場・領域をもってもらうようにしています。

この段階で課題だったのは「怖さ」でした。人を任せて期日内に間に合わせるためには「人を信じる」ことが大事で、そして同時に、真からは信じずに、自分でどうにかできる領分をわきまえる必要があると思います。

今は「ここはマジで落としたら終わる」と思う部分だけを握り、後はドンドンお願いしていけるようになりました。するとドンドン自律的になってもらえるため、良いものが生まれやすくなってきている感覚があります。

【参考にした本】
新1分間マネージャー
リーダーの仮面
自律する子の育て方
人を選ぶ技術
採用基準

3.戦略や方針を繰り返し伝える

戦略や方針の浸透については、繰り返し伝えること、目に触れる場所に書くことが重要だと実感しています。

2024年になり新体制となったため、1月は1-2年の見通しを考え戦略→戦術と落とし込んでいました。方針転換をしたので、紐づいて具体的なタスクも変わっています。

当然、戦略や目的は1度言っただけでは忘れてしまうし、そうなると、メンバーからすれば目の前のタスクだけが見えてしまいます。チーム以外の人から見ても「なぜそれをやっているのか」が伝わらないため協力しづらくなる。

そのため、WHYと考え方を知ってもらうことにコストを割いていました。タスクのたびにその目的を伝えたり、自分の考え方を言語化し、社内ブログに書いてメンバーや社内のエンジニアに見つけて読んでもらうことを繰り返してトライしています。これは今も奮闘中。

【参考にした本】
最高の成果を出すKPIマネジメント
新1分間マネージャー

4.1on1ミーティングは何のため?

2月からメンバーの1on1を任されるようになりました。それにしても1on1むずかしすぎませんか…?

現状の持論としては「自身の言葉で話してもらい、気づきを得るパートナーになる」ことが1on1の目的なのだろうな、と思っています。

そもそもに多くの状況には情報の非対称性がありますし、肩書がつくと無意識的に権威勾配が働きます。1on1の場では、非対称性を緩和し、人同士でどう思っているのかラフに話す場であるのかな、と思っています。楽しく話すの大事。

また「わざわざフィードバックはしないけど、あと一歩前に進んでほしい」ところについてはドンドン聞いていって本人に言葉にしてもらうことで気づいてもらうことも出来るのだな、と発見しました。

というのも、初の1on1は私が話したいことを伝えていたのですが、後にそれがめちゃくちゃアンチパターンであることを知り…。先輩におすすめされた本や記事をいくつか読んでからとても手応えが変わったので紹介します。

【参考にした本】
ヤフーの1on1
こころの対話 25のルール

5. できるだけ上機嫌でいる

自分の機嫌がチームパフォーマンスに影響する。これを強く感じた半年でした。

結論「体調悪かったら早く休む、どうしてものときは事前に伝えておく」が必要だと思っています。あと、怒りの原因を認識すること。

というのも多少体調が悪い日にMTGに出た後、

あのMTGでなにかまずいことありましたかね?

とメンバーに非常に心配されたことがありました。しかも1週間後に。つまり1週間はそれを気にしていたはずです。めっちゃパフォーマンス下がりそうその状況。

これ、つまり私の体調やメンタリティがチームパフォーマンスに紐づくのでは?

軽く恐怖したことを覚えています。

大体、メンタルに来てるときは体調が悪いか疲れてるだけだったりします。 忙しいときはメンタルや体調に来やすい体質のため、それ以来、「体調悪かったら早く休む、どうしてものときは事前に伝えておく」を徹底して、表情や態度に出ないように心がけています。

一番怖いのは「怒り」の感情。思わずイラッとするときももちろんあります。なぜ自分が怒りを持っているのか、どのような認識をしているのかが「上機嫌であること」の最も大きな壁でした。

イラッとする時は、理想との差異を見つけた瞬間である事が多いです。一旦離れたり、再度考え直す時間を設けると良いことに気づいてからは怒り自体が減っていくことが収穫でしたね。

【参考にした本】
自分の小さな箱から脱出する方法
人の器を測るとはどういうことか

まとめ

さて、学んだことは上記の5つです。この半年あんまり成長を感じていなかったのですが、言葉にしてみると発見が多いですね!よかったよかった。

と僕が学んだことは、最近読んだこの記事にとても良い抽象化がなされていました。

僕がこの半年で学んでいたのは、執行をベースとして活用・伸張を行うサイクルだったんだなー。

では。

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