見出し画像

【蒸留日記vol.87】'Aromatico'がまた咲いた!…ので蒸留2回目。

こんちわこんちわ。
やーーーーーっと北海道ではトンデモな猛暑が落ち着きを見せはじめました。
とはいってもまだまだ晴れた昼の気温は30度に差し迫るなど夏冷めやまぬ状況なんですけどね。
おまけに数日おきにしっかり雨も降るから亜熱帯みたいな気候は健在です。
でしっかり北海道品種ラベンダーたちはダメージを負ってる様子。
(なのでのちに猛暑多雨の影響評価記事あげます…)

今回は驚きの猛暑の中また花を咲かせはじめた最先端品種'Aromatico'

なんでラバンジンも収穫し終わってコモンラベンダーが軒並みダウンしてる猛暑の中お前だけは…!!
っていう予期せぬ蒸留回が発生です。

ではでは参りましょう。。。

23年初回のアロマティコ収穫蒸留記事です⤴︎⤴︎


■アロマティコ想定外の時期外れ開花

お盆あたりからソレっぽい片鱗がアロマティコに現れはじめていた事をこの記事で報告していました。
めっちゃ暑いし雨降ってた中でアロマティコは唯一旺盛に育ってたんですよ、むしろこの暑さを待ち望んでいたくらいに。

Lavandula angustifolia 'Aromatico'の花穂。
皮肉にも今回が過去一番マトモに咲いた。
"満開"とはいかないもののシーズン並みに花が再びついたアロマティコ

記憶が正しければ、ついこの間(7月末)に収穫して蒸留したばかりの感覚なんですけど、実際数えれば1ヶ月ちょい。
けど2度咲きでこんなモサモサ花立ち上げるもんなんすかね??そこのところ正直驚き。

しかも花の量が比較にならないほど今回多いんですよ。9月なのに。。。

猛暑x多湿という生育環境イレギュラーの発生

8月末時点のアロマティコ
ここまで立派な花穂は初めて見た。
あまり強い香りはない上に3号濃紫とも異なった香りベクトルを持つ。
比較的美しく咲いたアロマティコの花

「どんどん花を立ち上げる」というアロマティコの商品説明は気候的要因を考慮しなければ、あながち正解・ソレに準じたものとなってるんです実は。
立て続けに?どんどん花が咲いて園芸的に楽しめるタイミングを増やしている品種改良を施したとされるものがアロマティコの高めな苗の値段だったりするらしいのですよ。

しかし今年は特に他の品種が軒並み面食らうほどの猛暑と加えての度重なる降雨と多湿環境な8月だったので、そんな中モサモサと育ったアロマティコの他のコモンラベンダーとは一線を画する育ちっぷりは注目に値する特性であるのは間違いないんですよ。

■収穫&蒸留準備!

北海道でのラベンダーでいうと、9月はシーズンではない。

収穫蒸留当日のアロマティコ花壇。
カメラの画質設定が高すぎてむしろ花穂が目立たなくなってしまったのはご愛嬌。

紫色の花穂部分を重点的に収穫!花の香りを特に調べるため!

アロマティコは見ての通り育ち方が北海道品種とは大きく違っている生育特性なので花の香りの有用性を探るためにも樟脳を含む葉っぱを極力排除しての花穂のみの蒸留を目指した。

分けておいた葉っぱと茎もそれなりの量があり、収穫中手がヤニでべたついたのでこちらも蒸留してリーフ精油を採ってみることにする。(後述)

Weight 196g

収穫重量は196gだった。
今回もちゃんと葉っぱ部分を極力排除しての収穫重量となっている。

で釜にぶっこむ。その時点のビジュアル。多分年内最後なので…

蒸留開始直後オイルが溜まりはじめるセパレータ

9月は本来ラベンダーの時期ではないものの、季節外のいい香りが贅沢にも広がる。
異質な育ちを見せるアロマティコであっても蒸留するとしっかりラベンダーの美味しい薫りが香ってくる。

■蒸留結果は…!?

1mL以上は採れているハズ。な抽出量。
前回別途で試験中のアキレアを蒸留した関係で再びうっすら青色が付いてしまった
前回抽出量との比較。足している。

今回収穫2回目のアロマティコ蒸留の抽出結果。
前回は1mLと記録しており、今回でざっとバイアルのちょうど半分量2.5mLくらいまで溜まりました!
なので前回分を差し引いて、今回蒸留で得られた精油の量は1.5mLということになりますね。

1.収油率

抽出量[ 1.5mL ]÷ 素材重量(花のみ)[ 196g ]x 100 = 0.765%

9月アロマティコ収穫2回目の収油率

なんか前回より落ちましたね、、、花部分の割合増えたから?
いや前回も同様に葉茎を除いてるはずなんだけどなぁ。。。
蒸留時間は前回より短くしたのでその分抽出量も減っているという見方もできる。量だけでいえば。

2.香りとか

ちょっと待っててね

▶︎葉っぱと茎も蒸留する。

今回のアロマティコでは謳い書きにみるリナロール40%向上!の真意を確かめたいので香りを際立たせるために花穂のみを選別収穫した。

なので相対してこれほどの葉茎も副産物として得られている。
収穫は手摘みだったんすけど、他の品種に比べてアロマティコはやたら手がベタつくんすよね。
なので何かしらヤニの融解成分として精油を持っていると考えて、こちら葉茎も蒸留してみました。

釜にアロマティコの葉茎をぶっこんだ図。
ちなみに数本萎れかけのラバンジン花穂が見えますね。数本だけ入れました。ほっといてもかわいそうなので…

0.5mLもあれば良い方。

抽出結果。手につくヤニと精油は別物らしく、やはりシネオールを主体とする葉っぱ精油はびっくりするほど抽出量が少ない。
だいたい0.3~0.5mLくらいの抽出量となった。
香りはおなじみの焼き芋的甘重いアロマ。


・・・以上!!

〜関連記事リンク〜


若い人がどんどん減る地元【三笠市】もついに人口7000人台目前。 朝カフェやイベントスペースを兼ねたラベンダー園で今いる住民を楽しませ、雇用も生み出したい。そして「住みよい」を発信し移住者を増やして賑やかさを。そんな支援を募っています。 畑の取得、オイル蒸留器などに充てます。