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岸田文雄総理が目指す「自立した」日本

※トップ画像はいらすと本舗掲載のイラストを使わせていただきました。

今回は、岸田総理の米国訪問を機に色々と感じることがあったので、岸田政権について考えてみました。

1. 岸田政権の恐るべき実績

まず実績についてです。実は驚くほどの実績を残しています。
自分が思いついただけでも

  • 原発再稼働

  • 経済安保法案による国内セキュリティの強化

  • 米・英・豪・韓・比を中心とする安全保障体制の強化

  • 賃上げ雰囲気醸成によるデフレ脱却への試み

  • 国内外企業を利用した産業振興

  • 自民党政治体質の抜本改革への取り組み

と、控えめに言っても「枚挙にいとまない」ペースで成果を出しているのです。

ちなみに、岸田政権での実績を網羅的にまとめ解説した↓のnoteはとても素晴らしいです。是非ともご一読いただきたい。(Vol.2まであります。そのほかの時事トピックもうまくまとめています。嫉妬を感じるレベルですごいです。)

2. 2024/04米国訪問で近づいた「自立」

最近、この膨大な業績リストに、輝かしい1ページが加わりました。
岸田総理は、2024/4/8-12にかけて、米国を国賓待遇で訪問し、バイデン大統領との首脳会談・米国議会での演説など重要な予定をこなしました。

自分は幸い、米国議会での演説をリアルタイムで視聴できました。笑いもあり聞かせるところもあり、スタンディングオベーションも多く、控えめに言ってもかなりよいスピーチでした。夜更かししてよかったと思いました。

ここで総理は、かなり踏み込んだ主張をしています。

  • アメリカは今まで世界秩序を担う重要な役割をしてきた。とても大変なことで、一人で背負い込む必要はない。日本も一翼を担う準備ができている。

  • ロシア・中国・北朝鮮により、自由と民主主義が危機に瀕している。我々は米国と共に自由を守る覚悟がある。

  • 日本は米国に投資をしている。また、宇宙へも一緒に行く。半導体・AI・量子などの技術も一緒にやる。共に未来を切り拓こう。

少し意訳があるかもしれませんが、ざっくりこんな感じかと。誤解を恐れず更に要約してしまうと「これからの日本は、アメリカの庇護のもとにあった立場から自立した対等に近いパートナーとして、、自分たちの意思でアメリカと一緒にやっていきたい」という、いわば「自立宣言」とも言える内容です。これがいかに驚くべき内容か、少し考えてみたいです。

第二次大戦後、米国は日本に何箇所か基地をつくりました。冷静に考えると、これらはアメリカの世界戦略の重要な前線基地であると同時に、自分たちに戦いを挑んできた相手を監視・牽制する役割も担っていたはずです。日本はアメリカの庇護下かつ監視下にあると言えるでしょう。
さて、この状態から独立するためにはどうすれば良いでしょうか?やる気を失えばチャンスはなくなるし、やる気を見せ過ぎれば警戒されてやりにくくなる。現に2013年に当時の安倍総理が靖国神社に参拝した際、中韓だけでなくアメリカからも深い憂慮が示され、一時期外交的に孤立しかけたことがありました。腹の中に気概を保ちつつその時が来るまでおとなしくする…決して簡単なことではなかったのです。
しかし転機が訪れます。2014年に中国はアジアインフラ投資銀行(AIIB)を創設。中国が自分たちの主導権をもった経済圏構想を狙って仕掛けたこの動きは、当時の中国の経済成長の魅力もあって、世界中の国が大挙してこの構想に乗ります。その中にはアメリカにとってはルーツと言うべきイギリスすら含まれており、アメリカ首脳部のショックは相当なものだったでしょう。唯一この動きに乗らなかった主要同盟国が、日本でした。
ここに至り、アメリカは中国を明確に敵とみなし、戦略を抜本的に転換しました。しかし既に中国はかなり大きくなっており、軍隊も強力。アメリカと言えども簡単に勝てる相手ではない。そこで戦略的パートナーを選ぶ必要が生じ、アメリカは日本を選びました。AIIBの経緯を見れば、事実上の一択だったと言えるでしょう。アメリカは日本を大事にするようになり、安倍首相は米国議会にて、今でも語り継がれる名スピーチを披露します。このスピーチは、「過去からの完全な和解を経て、希望に満ちた同盟を作ろう」というものでした。

あれから約8年、安倍-菅-岸田のリレーの中で、この方針は進化・発展していきました。中国の脅威が増し、かつウクライナ-ロシアの戦争や中東情勢もあり、流石のアメリカも苦しい。しかし、そんな中で岸田政権が進めてきた様々な方策が実り、日本が「軍事力も含めた実力」を蓄え自立することがアメリカにとっても国益になる展開になりつつあります。
戦後の歴史を色々振り返ると、日本が中国側サイドから最前線に立ってアメリカに攻め込まされる、と言う最悪の展開もあり得たような気がします。ただ日本政府は、時には失敗しながらも着実に、(おそらく多くの人が漠然と望む)「どちらかと言うとアメリカに近い立場を維持しつつ自立する」シナリオを勝ち取りつつあるように思います。
今回の岸田総理の「自立宣言」は、ほぼ満場一致の拍手喝采で迎えられ、誰も否定しようがないほど明白な形でアメリカ側の承認を取り付けました。岸田総理の盟友であった安倍総理も、喜んでおられることでしょう。

3. 岸田政権のアキレス腱は?

止まらない岸田総理。「自立宣言」を現実にするため、防衛費増額・経済安保法案など余念がありません。しかし、いくつかの壁があるようです。

3-1. 憲法改正

まずは憲法改正。一般には、憲法第9条により「日本は戦争はできない」と考えられています。岸田政権では憲法審査会に取り組んでいるものの、憲法改正の機運が高まった、とはお世辞にも言えない状況です。防衛費により戦力というハードが整ったとしても、肝心の運用ルールの改定が遅々とした歩みで、本当に大丈夫なのでしょうか?もし憲法改正前に決断が求められる事態になったら?
個人的には、「戦力さえあれば現状でもなんとか対処できるのでは?」というアクションプランはあります。恐らく岸田総理も、何かしらの腹案を持っているのではないかと思います。こちらに関しては、今年の自民党総裁選〜2025年10月30日までに行われる衆議院・参議院選挙における岸田総理の動きを見つつ、機会があれば改めて分析してみたいと思います。

3-2. 支持率

もう一つの懸念があります。定期的にマスコミから発表される「支持率」なるもの。これが現在低い値に留まっています。冒頭に挙げた圧倒的な業績から考えるとと大変残念です。
マスコミの切り取り報道もあり、自民党の問題だけにフォーカスが当たってしまっているように感じます。ただ無視できない背景としては、ウクライナ戦争の影響もあり物価が上がっていて、多くの人が「生活が苦しい」と言う感触を持っており、その不満が支持率低下という形で現れているのでしょう。
ここについて岸田総理はどう考えているのでしょうか?今のところはあまり気にせず、とにかく政策を実現していくことに専念しているように感じます。それで良いのでしょうか?二つの理由で、私は良いのではないかと思います。

まず、見逃せない背景である物価高について。もしもそれを打ち消すような収入増があれば、不満はかなり和らぐはずです。そして、その兆候は実ははっきり見えています。2024年の春闘で、会社側からの大幅な賃上げ回答が相次ぎました。その回答が実際に賃金に反映されるのは、2024年の6月以降。収入が増えた実感があれば、支出が増え、経済が回ります。するとその分各企業の収入も増え、その分の賃上げがなされます。この賃金↑→経済活動↑→会社利益↑のループこそ、岸田政権が経済で目指しているものです。このループがまもなく回り始めます。そうすれば、物価高への不満も和らぎ、支持率の動きも変わってくるでしょう。

そして、第二に、そもそも「支持率」と言う指標の持つ本質的な曖昧さについて。
一般にどんなポジションでも、具体的な誰かが担当することになります。例えば、あるプロジェクトがうまくいっていないとします。当然、その担当者への評価は下げざるを得ないでしょう。替わりの人が具体的にいるのであれば担当交代になるでしょう。しかしそのプロジェクトが非常に難しいことが誰からも明らかで具体的な替わりがいない場合、「〇〇さんがやってもこうなんだ。まあ仕方がないよね」と言うことで、担当者はそのまま。もしかすると評価も下がらないかもしれません。

岸田政権の支持率が低いと言う理由で批判するのであれば、それが「誰と比べて」なのかを明示すべきでしょう。本来ならば、調査する際も、比較相手を明示して質問すべきです。その相手は誰なのか。石破さん?茂木幹事長?河野デジタル相?あるいは立憲民主党泉代表?
「支持率」を議論するのであれば、具体的に誰との比較になっているのか?を考える必要があるでしょう。それがはっきりしないのであれば、絶対値にさほど意味は見出せません。まあトレンドには検討の価値があるかもしれませんが…

4. 終わりに〜進撃の岸田は止まらない

以上見てきたように、岸田総理はものすごい勢いで、日本の自立・経済活性化に向けて突き進んでいます。個人的には、実績を鑑みるとまだまだ続けて欲しいと考えます。

ここにきてマスコミの批判はものすごいですが、実績をきちんと検証したものは少なく、表層的かつ揚げ足取りに終始しているものが多く、公正を欠いていると感じます。よって、微力ながら岸田総理を応援する記事を書いてみた次第です。

尚、支持・不支持とは別に、仕事の進め方の点でも色々と参考になることが多いです。アート思考としては、こちらの観点でのポストにも挑戦してみたいです。

ここまで長文を読んでいただき、ありがとうございました。

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