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議論に反射はいらない

プロ雑用です!
今日はブレストとか会議とかについて普段考えていること。


反射は意見では無い

私は、よく会議などでアイデアを出す人なのですが、そのとき反射的に賛同されるのが、とても嫌いです。なんなら反射的に反対されるよりも嫌い。
ちゃんとこちらの話を咀嚼したんか?ほんとになんの疑問は出ないのか?と思うのです。なので、いつもすぐに「諸手を挙げて賛同!」な態度の人には、信頼よりむしろ不信を感じるくらいです。

私は自分のアイデアが最高だとは思ってはいなく、議論の題材としてアイデアを提供します。つまり、料理を作る下準備として、機材や食材を持ち込んでいるイメージ。多少加工してあっても、料理が完成しているわけではありません。それを土台にもっと良いものを作りたいと思っています。

反射的な賛成や反対は、キャッチボールでは無く投球練習、パス回しではなく壁打ちシュート練習なんですよね。ちゃんと試合(議論)しましょうよ。

議論はサッカーやラグビーなどと同じ。ボールをパスで回しながらゴールを目指すように、議論の結論を全員参加で目指してくのが議論の本質です。議論はセレモニーではないのです。

自分の意見を主張するコツ

では、具体的に自分の意見を出すにはどうしたらいいのか?
具体的には以下のプロセスが必要です。

  1. 咀嚼:相手の話を自分が理解できる内容になるまで分解する

  2. 整理:分解した内容に賛成・反対・わからないのラベルをつける

  3. 整頓:整理した内容を、議論のテーマや目的にあわせて取捨選択する

1.相手の意見を咀嚼する

このプロセスでは、まず相手の意見をそのまま受け止めるということが必要です。反射してしまう人は、ここができていません。相手のボールを「打ち返してしまう」のです。そうでは無く、まずいったん受け止めます。

食物をエネルギーに変えるには、多くの場合、口に入れることが必要です。かみ砕き、分解して飲み込む動作を経て、胃腸にいたり、さらに分解されて栄養とになります。同様に相手の意見の本質をつかむためには、相手の意見をまず受け止める必要があるのです。

その後、相手の話に出てくる内容を、自分なりに理解できる状態にします。いわゆる因数分解です。これができないと「なんとなくわかった」になり、後で致命的なミスやトラブルを招きます。

特に、多くの人が、よく意味がわかっていないことを聞き流す傾向がありますが、わからないことを「わかった気」で議論を進めることは危険です。
「わからない」ことを知るということを恐れてはいけません。

2.咀嚼した内容を整理する

話の内容を自分なりに分解したら、次にすることは整理です。
整理の仕方はいくつかありますが、議論を進める上で必要な整理は、意見ラベルをつけることです。「この部分は賛成」「ここは反対」「ここはわからないので要確認」「条件付き賛成・反対」など、自分なりのラベルを分解した内容一つひとつに付けていきます。

胃腸に達した食物はさらに分解され、栄養素に応じて必要な場所へとわたっていきます。それと同様に内容を整理し、自分の意見を主張する準備をするためにラベリングしていきます。

ラベルをつけたら、その理由も添えます。どのような考えで「賛成」「反対」「わからない」のかが無ければ、どんな主張も感想に過ぎません。

3.整理した内容を整頓する

ラベルとその理由付けが終わったら、次は主張のための最後の準備として、内容の取捨選択を行います。この場合の取捨選択は、議論のテーマや目的に沿っているかどうか。その意見を主張することで、議論は前に進むのか、ゴールに近づくのかを考えましょう。

議論のテーマや目的に沿っていない主張は、いわば味方にとどかないパス。
議論を前に進めるために、どんな意見が有効かを見極める必要があります。

テーマや目的に沿っているかが重要ですから、たとえ「自分が言いたい」ことでも主張するのは止めましょう。もちろん、それがより建設的な議論になる内容であれば主張すべきですが、単に感想なら、それは議論が終わった後でいいのです。

理解していないから反射する

意見というのは、正解ではありませんし、正解を探すものでもありません。議論を進めるためのパス。そのために相手の話を受け止め、咀嚼し、整理して自分の考えを主張することが必要です。

ですから、反射するというのは理解とはほど遠いものです。反射しそうになったら、一歩踏みとどまり、なぜ賛成なのか反対なのかを考えてみましょう。その場でまとまらなければ、時間を置いてもかまわないのです。

賛成でも反対でも、そう考えた理由があるはずなので、それをきちんと言語化することが、よりよいアイデアにつながります。議論は、あくまでのそのための場です。反射は不要なのです。

今日はこんなところで。
それじゃ、また👋

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