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Garmin RALLY パワーメーター初体験

こんにちは
自転車が大好きなsilicate_meltと申します.
このたび,遅ればせながらパワーメーターユーザーとなりました.
このnoteはその導入記です.



 昨年4月,10数年ぶりにインターネットでロードバイク関連の情報収集をし始めたばかりの頃,あるメーカーの宣伝ブログでこんな書き込みを見た.

今年のニューモデル!
エアロ性能を追求し,
40kmの走行で〇〇ワットを節約し,××秒の短縮!!

出典:あるメーカーの宣伝ブログ

まだこんなセールストークやってんのかよ
呆れるねぇ ('д')
〇〇ワットって… 
プロじゃないんだからさ
そんなこと書かれてもねぇ


続けて,ある個人ブログでこんな書き込みを目撃した

パワーからヒルクライム計算機で出したヤビツのタイムが実際とぴったり!
ヤビツに行く前にその日の調子でタイムが分かっちゃうから,つまらなくなったなぁ〜

出典:とある個人ブログ
おおよそこんな趣旨の書き込み

いやだからね
そのパワーはどうやって測るんだよ!
そこなんだよ,問題は
(`Д´)y-~~チッ

だいたいなぁ
パワーメーターなんてもんはプロとかトップアマチュアの競技選手が使うもので,アマンダが代理店になっているSRMのシステムは60万円もするんだ.
○○ワットなんて俺たち趣味のロード乗りには関係ないハナシなの

ツール・ド・フランスで初めて使用されたSRMのパワーメーター
実戦ではまだ数人がテスト使用していただけだった
(サイクルスポーツ誌 2004年9月号より)


いや,まてよ
もしかして...

Σ('゚д゚'il!)マジッスヵ?

SRM以外のメーカーから,クランク型やペダル型などの各種パワーメーターが数万円から売り出されているのであった…
(ローディーの間では「○○ワット」がとっくの昔に共通語になっていたことをこのとき初めて知った)

よしオレも買ったる!
LOOK595と565があるから,付け替えて両方で使えるペダル型一択だ
オレも自分の「○○ワット」が知りたい

でもねぇ
いくら安くなったといっても,安いタイプでも6万円もする.
そして安いやつ(Favero Assioma)はペダルの付け根にデッカい部品がついており,激しくダサい
買うなら見た目が普通のペダルと変わらないGarmin純正のRK100かなぁ
GPSサイコンもEdge840を使っているし
でも10万円もする.
10万のペダルかぁ


昨年4月に長女が中学生になったのだが,
1年前に通学用自転車を買いに行った店でビックリした.
ブリジストンのベルトドライブのやつが8万円もするんです.
でも高校生になっても乗るだろうし,自転車屋も最近の通学用はこのクラスのが一番売れている…って言うんで「高くなったねぇ」なんて言いながら,
必要経費だからと思い切って買ったばかりなのだ.



娘の高級通学自転車(8万円)よりもさらに高い
10万円のペダル…
もしもそんなのを買ったことがバレたら絶対に怒られる
(誰にって,おウチの人にですよ)
それにいくら単身赴任中の身でバレにくいとはいえ,スーパーの特売日だのポイント3倍デーだので経費削減のために涙ぐましい努力をしていることを知っているので,気持ち的にもペダルに10万円もかけるのは申し訳なさすぎる.

とりあえず最近4年ほどロードに乗っておらず,体もガチガチだったので,2023年は乗り込んで体を鍛えて,パワーメーターの必要性を感ずるようになったら,そのときもう一度購入を考えることにした.

以上が2023年4月末の出来事



ハイ,2024年になりました
2023年,久々にロードに乗ってみて感じたこと

  • 私がいま住んでいる秋田は風の強い日が多い.向かい風になるととたんにヤル気がなくなって速度が落ちてしまうことが多かった.

  • 12月以降は雪が降るからローラー練習のみとなる.3本ローラーは負荷がないから速度が上がりやすく,実走換算での目安がよくわからない.

というわけで,パワーメーターの必要性を感じ,購入することにした.
Garmin RALLYのLOOK互換のペダル式,左センサーのみのRK100である.
左右にセンサーがついたRK200もあるが,価格が19万円もする.
16年前の独身貴族時代なら間違いなく "高い方" を買っていたが,さすがに今は無理だ.
まぁ「○○ワット」が測れるだけでも画期的で革命的なことなので,今の自分にはこれで十分である.
どうせ左右のパワーなんてそんなに変わらんだろうし

購入先はウエムラパーツ
昔から国内の通販はここが一番安い
おウチの人にバレないように銀行口座振込にて購入した


注文から五日後,自宅に届いた
早速,ご対面

ペダルの比較:左がLOOK565で使用していたKeo Sprint,
中央がLOOK595で使用していたKeo HM Ti,右がGarmin RALLY RK100

RK100の第一印象:デカイ&重い
実測重量はペアで
LOOK Keo HM Ti:207g
LOOK Keo Sprint:260g
Garmin RALLY RK100:339g

Keo HM Tiは当時(2007年)LOOKペダル史上最軽量のカーボンペダルで4万5千円だった.その頃は,カーボンパーツによる軽量化の経費が1gあたり100円と言われた時代だった(上の2個のKeoペダルの価格差は3万円で重量差は53gだから566円/g!).
しかし,まさか10万円のペダルを買う時代が来るとは…

さて,取り付けに際しては事前に,貧脚坂バカ小僧氏によるnoteのレビューで予習をしていた.

小僧氏によると,もともと2台のロードで付け替えるつもりでペダル型を購入したが,取り付け時のトルク管理がたいへんで断念したとのことである.

私は「んな訳ねーだろ」と思った.
ユルユルだったらまずいだろうが,普通に外れないように取り付けてあれば締め付けトルクの違いなんて関係ないはずだと思った.

これについてはどこかに情報があるはずだ
ネット検索をすると,下記のインプレが見つかった.

低トルクアセンブルと高トルクアセンブルの比較テストによると,やはり締め付けトルクはパワーの計測値には関係がないと結論されていた.



 ところで,常々思うのだが,ロードバイクの整備にトルクレンチって必要だろうか?
 トルクがヤイヤイ言われ始めたのって,2000年頃のカーボンパーツが普及し始めた頃だが,そもそもは同時期に広まったPL法と訴訟対策なんじゃないかと思う.
「死に至る恐れがあるので,付属のボタン電池を飲み込まないでください」っていう注意書きと同じだ.ネジがユルユルの自転車で事故ったときに訴えられないようにするためってこと

 私は未だかつてトルクレンチを使ったことがない
 なぜかというと,昔はなかったし,中学生の頃からトルクレンチなしで何度もロードバイクを分解・組み立てしてきたけれども,それで一度も問題を生じたことがないから.
"ここはこれくらい" っていうのが身に付いてしまっている.
これは力加減に限った話ではなくて,小さなキズを触ったときの感触とかパーツを目視した時に気がつく「感覚」って大事である.

 自転車部品に関してはどんなネジでも馬鹿力を入れて締めるのは禁物だし,そこそこの力加減で締めておけば意外と大丈夫なものである.
そして実は,トルク管理なんかよりも,半年に一度くらいの割合でネジの緩みをチェックすることの方が余程大事なのではないかと思っている.
ネジは原理的に "緩む" ようにできているからだ


スマンすまん
脱線した

予習によれば,Garmin RALLYの取り付けにはペダルレンチが必要とのこと
ペダルレンチ,ペダルレンチと...
工具箱を探す

ペダルレンチが無い!
あれ〜,持ってたはずなんだけどなぁ
LOOKのビンディングペダルは初代からずっと六角レンチだったから,ペダルレンチを使っていたのはトゥークリップペダルを使っていたはるか昔だ
そういえば,16mmのスパナを無理やりペダルレンチ代わりにしていたような気もするなぁ

というわけで,AmazonでParkToolのペダルレンチを購入(下図)
工具箱を探していたら,子供の自転車を買った時に付属してきた小さなペダルレンチなら見つかった.同じ15mmだからこれは輪行時の携帯用ペダルレンチとして使えそうだ.

上:ParkToolのペダルレンチ
下:子供用自転車のペダルレンチ


ペダルレンチを使って,取り付けを始めることにする.
マニュアルを見よう

なぁーんだ,
Garmin RALLYの取説もふつうのペダルレンチでやってるじゃん
トルクレンチなんてつかってないじゃん
(しかもこのイラストは,私が買ったParkToolのペダルレンチと同じに見える)


取り付け後の様子を下図に示す.
右の写真が左ペダルで,左の写真が右ペダル
右ペダルのネジはクランクにたいしてツライチになるが,センサーの付いた左ペダルには黒い部品がクランクの内側に2mmほど出ているのが見える.


さて,外は昨晩から雪が積もっているので乗れません
今日はおウチで遊びます.
3本ローラーでGarmin RALLYパワーメーターの初体験


って思ったら,校正直後に「バッテリーが無い」との警告が出た
あれ〜
新品なのに長期在庫品だったのかな?
早速交換
元々の電池はCR1/3Nという特殊サイズだが,上にリンクを示したcyclowiredのインプレによると,LR44の2個重ねでも使えるとの説明があったので,手持ちのLR44に交換した.

さて,気を取り直してテスト開始
40km/hで速度一定としながら,アウタートップ(50×11T)から2kmおきにギヤを1段ずつ落として8km走ってみた.その結果を下に示す.
ギヤが大きくなるにつれてケイデンスが上がっているもののパワーは130Wくらいのほぼ一定値を示している.
信頼できそうな結果だ.

 出力が定量的に測れるというのは面白いものだ
(何を今更とか言われそうだが,笑)
 こんなのが自分の学生時代にあったらなら,もう少し真面目に競技に取り組んでいたかもしれないなぁ.

 昨年ひさびさにロードで走った感覚では,もしいまの自分がヤビツ峠に登ったら60分くらいかかりそうな状態だなと感じた.
今日試し乗りした感じのワット数でヒルクライム計算機にかけると,予想タイムがだいたい60分くらいと出た.
これは確かに自分の感覚から推定した値と一致している.
 私は学生時代にヤビツを名古木スタートで37分くらいで登っていた.
当時の体重と機材重量で計算すると,これはおおよそ4.4W/kgに相当するとのことで,ヒルクライムでは260Wが出せていたようだ.
いま実走で260W出したらどれくらいの時間耐えられるのだろうか?
外を走ってみるのが楽しみだ.

 パワーメーターを使うと,そんなふうに過去の自分と比較をしたり,ヤビツに行かなくても換算タイムが推定できるので楽しそうだ.
 他にもパワーメーターでいろいろと実験をしてみたいことがあるので,何か面白いことがわかったら,このnoteに報告をしたいと思う.


(終わり)

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