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コンテンツ製作者の過信 〜 足りないピースの埋め方

メーカーが、いいものを作ったら売れる。
コンテンツ製作者が、いいことを書いたら読まれる。

間違いではないが、いまの時代だと、足りないピースがある。
いいもの・いいことに、たどり着くための「前後の流れ」だ。

これは、一般的な企業オウンドメディアやクローズドな会員制サイト、どちらでも当てはまると思っていて、よく言われる「無人島でお祭り」の解消とは別の次元の話でもある。広告を出す、SNSで投稿する、というPOE設計より外側の概念

例えば。

自社内に埋没している良質なコンテンツを、社内の小リソースで体外的に可視化・量産アウトプットできる仕組みを構築。
読者のlogデータを駆使して、コンテンツ回遊から読者のインサイトを発見する、的なしかけ。

「しかけ」自体は、素敵な取り組み。
「もう1歩!」という点では、この読者となりうる人の心象理解。

この(対象としようしている)読者は、なぜ・どうやって、このコンテンツを読むに至るのか。多忙なビジネスパーソン。メルマガやSNSのタイムラインでさえ読み飛ばされる中、読者自ら情報をdigりにいく、きっかけ・動機ってなんだろうか?
スキマ時間。アプリでリコメンド・キュレーションされたニュースでさえ、情報を取りに行くのがめんどくさいこと、ありませんか?人間は怠惰なもの。

通常であれば「読まれること」を前提としてコンテンツを作るのですが、「読まれないこと」を意識して作る、という一見矛盾した思考回路。「読まれないよなぁ..じゃ、どうしたらいいんだろう…。」と、必死になる。ちょっと前であれば、コンテンツ製作者は、制作に専念するだけで、別途、届ける係り/役割を担った人がいたりしたけど、業務のワンオペ化が進む中、企画製作者者が、その前後の導線も描き、作らなければならない。(実は、受動的に強制的に情報接触が起こるTV CM・インフォマーシャルなどは、便利な手段であった。)

僕は、去年まで、ほぼ毎週水曜日のランチタイムに、友人と自身のSNSのタイムラインに生放送を実施する、という企画を行っていた。

これは「なんとなく・ほぼ毎週水曜日に僕のこと・会社のことを思い出してもらう・忘れられないようにするため」の小さなきっかけでした。当時所属していた事業本業への貢献云々、というと定量化できないのですが、というか、そもそも、事業貢献を目的としておらず、僕個人の昼休みを、自由につかっていただけです。通常の一般的な対面ランチだと多くても最大4人とのコミュニケーションですが、この手法だと、ランチタイムに「1対n」の構造を最小リソースで創出できていた点にあります。
現在、B2B企業が公式にPodcastやblogを運営されていたりするのも、定量的なリーチ(リード獲得)を狙う目的以上に、継続接点、スキマ時間・移動時間に、五感のうち、耳だけでも専有する手段、脳内シェア、顧客時間獲得のために打ち手として行っているものと察します。
ちなみに一緒にランチタイムOAをしていた友人は、ある一定数の認知形成やプレゼンス確立を行えたようです。(って、だいぶ前に言っていたような?気のせいか?)

冒頭の事例に話を戻します。
想定している読者は、そのコンテンツを・・・

  • PCで見るのか?スマホ(アプリ?ブラウザ?)でみるのか?

  • 時間帯は何時にみるのか?何分くら滞在するのか?視聴頻度は?

  • 何をきっかけに、そのサイトコンテンツにたどり着くのか?

  • 読み終わったあとの行動・アクションは、どのようなものなのか?

…のような仮想思考を十分にプランニングしておく必要があると思っています。つまりシンプルに「誰に何を伝えてどうなってほしいのか?」という、メディアの基本でしかないのですが、ワンオペで仕事を抱えると、その周囲(前後の文脈)のことが視界に入らなくなってしまうことが多く見られます。今回は、デジタルメディア接点以外のジャーニーも考慮しよう、という点です。せっかく有益なコンテンツを作ろうとしているのなら、独りよがりにならない施策に昇華していきましょう。

・・・という私信にも近いnoteでした。
またご飯いこー!

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