死への恐怖

私は「死ぬこと」自体はそこまで怖いと思っていない

むしろ、ファンタジー的にちょっと憧れているというか、、、
「死んだらどうなるんだろう?」「あの世の世界って本当にあるの?」
「あるとしたらどんな所?」
という好奇心の気持ちの方が強いのだ

そして、この世の汚さ醜さを知るたび触れるたびに
「早くこんな世界とオサラバしたい!」という思いになったりもする

自分ではそう思っている   そう、、、自分の顕在意識では

なのに実際の私は、その気持ちとはウラハラに「死への恐怖」を感じていた
それは耐えがたく苦しい気持ちになった

それはギューッ!!っと胸が押し潰されるようなリアルな「痛み」と
全ての支えを失ってたった一人、真っ暗な奈落の底に落ちて行くような絶望感を伴って
リアルに迫ってくる圧倒的な孤独だった

、、、そして今日も、その恐怖と共に目覚めたのだ、、、

私が「恐怖」と共に起きる朝は、上京して以来
もう数えきれない程に、何千回何万回と体験して来た

あれは何度経験しても耐えがたい苦しみだ

逃れたくても逃してくれない
完全に意識が捕らわれた、いわば「恐怖にハマッた」状態だ

今までだったら、その恐怖が去るのをひたすら待つか
早めに起きて、パソコンのネツト・テレビなどを観て必死に意識を反らしていた

寝起きから最悪だったそういう日は、たいていダメダメな1日になった

、、、でも今日は、意識が半覚醒しているうちに
本で読んで1年前から実践している
潜在意識に「この世は仮想現実だ」という真実を告げるという
「プロセス」というアファメーションを3度やり、そのおかげで
恐怖が少し薄らいだ所に、この前YouTubeとネットで読んだ
「ヒプノセラピーでのインナーチャイルドの癒し」というものに取り組んでみた

「この死の恐怖を感じている原因となる場面を出して下さい」
と潜在意識に語りかけて、潜在意識の深い世界に沈んでいくイメージをする
私の場合は、階段をどんどん降りて行くイメージが多い

セルフ・ヒプノというものが、成功した事はほとんどないが
YouTubeの中のヒプノ・マスターは「イメージが全て」だと言っていたので
どんなフワッとしたイメージでも、それが浮かびさえすれば良いのだろう、、、

そして何度か、階段を下り続けたり湖に沈んで行くイメージを繰り返して
底に達した暗い地下でドアを開けると、暗闇の中で立っていたのは

4歳の頃の自分だった

『ああ、また4歳かぁ~』と思った
以前も、この手の癒しをやった時に出て来たのは4歳の自分だった

その子に聞いてみる(マスター曰く「対話」が重要らしいので)
「どうしたの?何が辛いの?」
その子は答える
「弟が産まれたので、私はいらない子になった」

『また、これかぁ~』内心そう思いつつも

「なんでそう思ったの?誰かにそう言われたの?」と訊ねてみる
すると「お父さんとお爺ちゃんがそう言った」と返って来た
『やっぱり、これかぁ~、、、』

、、、田舎の封建的な土地柄で長男として生まれ育って
家を継いで当主となった父親と祖父が、仮に
「長男が産まれたから、もう長女は用無しだ」と思ったとして
それを長女本人にわざわざ言う事なんてあるだろうか?

だけどもし、わざわざ言わなかったとしても
心の中でそう思う事があったなら
行動や言葉の節々に滲み出ていても不思議じゃない

そういえば、子供の頃から仲が悪く、度々喧嘩をしたり
大人になってからも、私に対して数々の暴言やマウントを取って来た弟は
「これがウチの跡継ぎじゃあ」と、誰か人と会う度に
祖父にそう紹介された、と言っていた、、、

これは最近知った事で、そんな特別な扱いを、幼い頃から弟が受けていたとは
全然気付いてなかったので、私はこの事実にちょっとしたショックを受けた事を
心の片隅で思い出していた

ヒプノセラピーの場面に戻る

とりあえずヒプノ・マスターの言ってた通り
4歳の自分を抱きしめて「愛してるよ・大好きだよ・あなたの事が大切だよ」
と語りかけて愛のレイキ(気功の気のような光のエネルギー)を送ってみる
それをこの子が落ち着くまで、何度も何度も繰り返す

落ち着いたように感じた所で
今度はイメージの中で、父親と祖父を並べて出してみる

父に聞く
「なんで、そんな事を思ったの? 私ちゃんがもの凄く傷付いて可哀想じゃないの」
父は言う
「長男を特別に思うのは当たり前の事やないか、自分もそうされて来たんじゃから」

父の中に頑固な偏見の塊を感じたので、ちょっと上から説教してみた
「そんな偏った考えだから、この後家族は不幸になって
あなたは後悔と孤独の中で病死するんだよ! 
家族もバラバラになってしまって、それぞれが苦しむ事になるんだよ」

イメージの父が押し黙った
これ以上会話しても通じる事はないだろう、と思って
マスターのやり方に従って、レイキの光を送りつつ
少し不本意ではあるけれど「愛してるよ・大切に思ってるよ」と伝えてみた

父も愛を充分に受けて育ってないのは、言動と子供時代の話を聞けば明らかだったので
それを癒してあげないと、説教や正論ではどうにもならない事は分かっていたのだ

『しかしイメージの中で癒したとして、それは本当に効果があるの?』
半信半疑だったがやるしかなかった  それ程、私は苦しかった、、、

だんだん父の顔が落ち着いて来たように見えたので
次は祖父に取りかかった

祖父と話すと、父と同じような
「何が悪いのか分からない、当たり前の事をしただけだ」という反応だったので
父と同じように(自分の気が済む為に)説教し、今後の家族の行く末を教えてあげた
そして父と同じように、レイキの光で祖父の体を満たしてあげた

すると2人は、とりあえず4歳の私に謝ってくれた
「そんなに傷付いてるとは知らなんだ、すまんかったの」

けれど4歳の私は、納得してなさそうだった

そこでまた「愛してるよ・大切だよ」と語りかけていると
マスターが動画で言っていた
「この世で起こる出来事は、全部同意の上で成り立ってる」という言葉を思い出し

「父と祖父にそういう風に扱われるのは、全部生前からの合意だったみたいよ?
自分で決めて生まれて来たって思い出せる?」と聞いてみると

「、、、よく覚えてない、思い出せない」と4歳児が言う

「そっかぁ~、、、じゃあ、この事から何を学んだ?
何かを学ぶ為に、そういう設定をしてるらしいよ?」と聞き方を変えてみる

すると

「世の中の男の大半は、自分の立場でしかものを見られないから
女を軽んじる言動を平気で取る、という事を学んだ」

と言った

なるほど!なるほど!! 男女の格差や差別、偏見については
私の人生の中ではもの凄く大きなテーマだった!

まだ学び終わってなかったから、何度も何度も何度も~~~
しつこい位にこのテーマが人生に再現されるのか?

『もう学び終わりという事にしたい!』という一抹の希望を持って
私は4歳児に語りかけた

「その学びはもう終わったんだよ、手放して大丈夫だよ」

その時、4歳児が言ったのだ

「私も男に生まれてたら、大半の男のように女を軽んじていたと思う
もしかしたら前世は男だったから、今世は女の立場を知る為に
女として生まれて来たのかも知れない」


これは本当にそうだった!
私はずっと、男になりたかったのだ
私が子供の頃の田舎は、封建的な男尊女卑ムードが満ちており
「女なんてつまらない・男の方が価値があるのに」と幼い頃からよく思った

、、、でも、残念ながら女の体を持ってしまった

今は経験を重ねるうちに、女の素晴らしさも分かって来て
そこまで極端な思考じゃないが、やはり「女の立場の弱さ」というものは
いつもいつも感じている

『吹っ切れてないという事は、まだまだ学び終わった気がしないな、、、』
内心はそう思ったが、寝起きの「死への恐怖」を癒す為に
ヒプノセラピーを始めてもう1時間近くたっていたので
疲れて来てたし、そろそろ日常に戻りたかった

なので4歳児をまた抱きしめた後「また来るからね」と挨拶をして
ついでに真っ暗だった世界を、レイキで光らせるイメージをして現実に返って来た

「死への恐怖」の原因は
直接的には、漫画が思うように描けずに仕事がない事、年齢的な焦り
未来への不安、長年の一人暮らしによる極度の孤独、家族問題~
そういうものだと思っていたが、ヒプノで潜在意識に聞いてみると

「弟(長男)が産まれた事で、自分はもういらない子
もしくは弟の予備でしかなくなって、存在が危うくなった」

と、4歳児だった自分が「感じた」事が発端となっているようだった

ちなみに現実には、その頃の自分も、それなりに大切にされていたように思う
けれどそれまでの「唯一のお姫様状態」でいられなくなった事だけは確かで
両親や祖父母の、自分への接し方の落差に寂しさを感じ
1年間ほど指しゃぶりが止められなかった
(なぜ指しゃぶりが止められないのか?その時は不思議でしょうがなかった)

そんな事などを思い出しながら、ヒプノから醒めて
まだ心がスカスカしていて寂しいながらも、恐怖はそれなりに和らいだので
朝の飲み物を淹れている時、、、

ふと「あの時の気持ち」が甦った

それは弟の、生後100日祝いの「お食い初め」の時だった
弟のお食い初めは、鯛やご馳走がテーブルに並んだ、それはそれは豪華なものだった

「私の時とは全然違う、やっぱり長男は特別な存在なんだな」
その時、4歳の私は確かにそう思ったのだった

「死への恐怖」
「それは現実世界においての自分の生と存在・尊厳への危うさへの恐怖」

かも知れなかった


そして、弟が絡む事で発生した「死への恐怖」
大人になって、いい歳になった今でも全然終わっていなかった

いやむしろ、度数を上げて、悪化して
私の人生に重くのしかかり、大きな苦しみとなっていたのだ!

なので「今現在の死への恐怖」「4歳児の死への恐怖」がリンクして現れたのだろう

、、、この事は徐々に書き記して行こうと思う、、、


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