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自暴自棄にならず話をしてみる

 いろいろと追い詰められてくると、世の中のすべてが敵意を持って迫ってきて、できもしないことを要求し、僕のことを身の破滅に導こうとしている、誰も僕の追い込まれた気持ちなんてわかってやしない、この、猛烈な圧に重包囲されて、重力の中心にいるかのような状況から抜け出すには、自分自身が自暴自棄になり、超新星爆発して周囲を四散させるしかないのではないか、そんな気持ちになったりします。

 世の中、実際に人生の積み上げの中で、あるいは選択の連続の中で、もともと恵まれない境遇からスタートしたところで、そこから一念発起して、あるいは良い人の縁に恵まれて、人生を好転させる人もいれば、少なくない人は、不幸な立ち位置から抜け出す術を持たず、縁手掛かりもなく、広大な沼地から抜けることは不可能なように思われ、周囲のうわべの幸せをうらやみ、やがて呪い、とんでもない犯罪を引き起こしてしまう、そんな背景が引き起こす事件は、これまで何度も起きています。

 とにかく、周囲が敵ばかりというような思いに囚われるのは、自分が視野狭窄に陥っているときですので、そこから抜け出すには、外部にメタ認知を持って自分自身を俯瞰し、まずはその重圧から心を解き放してあげて、そこで一つ一つの事象への認識を変えていくしかありません。

 話し合いをしてみることで、自分の感じていた敵意は理解へとつながり、少なくとも、やるかやられるかというような自己認識を変容させることができます。敵対関係にある限り、心の接点は持つことが難しく、お互いの心の中で育てた自己都合の物語が成長し、いよいよ動きが取れなくなります。

 もちろん、自分の心にある自己正当の武装と一体化している敵意を脱ぎ、理解に変えるには、自分の努力が相当に求められ、無双して全部を一気に変えよう気合い入れすぎると、自分のキャパを超えてパンクしてしまいますが、一つ一つなら、なんとか解きほぐせなくはないと思います。

 とはいえ、様々な重圧の中では、心身も摩耗しており、メタ認知で自分を俯瞰することは、簡単ではありません。

 結局、ここは、自分の外側にいる、信頼できる人たちに、俯瞰できる位置まで引き上げてもらうことが、カギになってきます。

 僕の場合は、いろいろと生きづらい状況を、自ら作り出したことで、自分の持てるリソースを分散投入せざるを得なくなり、強力な推進力を得られない、苦しい状況が続いていますが、それでも、人間関係においては、恵まれていることで、何とか乗り切ってきている感じがします。

 いろいろ持たざる僕ではあるけれど、人のご縁という面では、人生の節目節目で、恵まれていた、そこは感謝しつつ、今の局面を乗り切っていきたいと思います。

 

 

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