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ネット上で捨て身の誹謗中傷攻撃を受けた友人からの相談

 最近、会社を経営している友人の一人から、ネット上で自分の会社、従業員、そして経営者である彼自身が、執拗に誹謗中傷を書き込まれ、その対応に苦慮していると相談を受けました。

 この誹謗中傷、匿名で複数から攻撃を受けているというより、特定の個人が実名を晒して行っており、自分がどう思われようと、会社と経営者を貶めるべく、捨て身の攻撃をしているように見えます。

 誹謗中傷は多岐にわたり、話を聞く限りでは、完全なでっち上げというより、一部の評価の分かれる言動を針小棒大に取り上げ、そのことが会社の信用の根幹を揺るがす問題のように書き立てています。

 そうかと思えば、世情を賑わせている、批判されてしかるべき不祥事と同列に論じたり、逆に称賛されるような対応の反面教師の題材として取り上げたりと、ニュースネタを彼の会社と個人への攻撃の題材にする力の入れようです。

 どうも、彼の会社や個人が、攻撃する人物に実害を与えたことはないようであり、自分の中でゆがんだ社会的使命感のようなものが肥大しきっており、生きがいとなり、そうした捨て身の執拗な攻撃に走らせているような感じです。

 友人からは、会社のHPでもろに反撃する文書を公表して、一連の誹謗中傷で失った社会的信頼や社員の士気低下を取り戻したいと考えているようですが、まったく事実無根ではないところが難しく、逆に相手を刺激して、より巧妙な攻撃を激化するのではないかと思いますので、まずは弁護士に相談して、対応を考えてはとアドバイスしました。 

 アドバイスしたあと、僕なりにネットで弁護士事務所の記事などを読み、頭の体操をしましたが、まずは、SNS運営会社にコミュニティー規定違反行為として、一連の投稿を削除するように申し入れるところからはじめ、そのことを会社のHPで告知、水面下で弁護士に相談し、この場合、名誉棄損なのか、偽計業務妨害なのかわかりませんが、その線で法的手段も辞さないという姿勢を示す、という二段階方式でいくのかなと思いました。

 いずれにせよ、そのような度を越した誹謗中傷は、品のない行為であり、自分も人間性を疑われるので、匿名でやるところ、実名で突っ込んでくるあたり、捨て身覚悟のところが面倒であり、投稿の削除ぐらいでは、別な方法で攻撃を加えてきて、戦線が拡大することにもなりかねません。

 そうなると、本当に行為をやめさせるには、完全にネット社会から締め出すか、逮捕でもしない限り難しく、弁護士に相談し、名誉棄損で訴えても、そこまで自由を奪うところに持ち込むには、非常に時間とお金がかかり、割に合わないような気がします。

 先日もどこかの上場企業が、執拗な企業攻撃に、匿名の相手を名指ししての警告文のようなものをHPに掲載し、その場合、相手は一旦引き下がったようですが、その対応自体がネットで炎上しており、世の中、炎上ネタを探し回っている人が一定数いることを考えると、そうした連中に薪をくべるような手法は、戦線を拡大させてしまうので、勝敗のけりをつけるようなやり方は、危ういように思います。

 ただ、反論をまったくしないのも、沈黙=誹謗中傷は真実、という誤解を周囲に与え、従業員の家族などへの影響も考えられることから、まずは自衛に徹するかたちでのプレスを出す、そんなところでしょうか。


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