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虚構の夢を無理して作らなくても

 娘が高校入学にあたり書く、進路選択や将来の夢に難渋しています。

 今の段階では、娘にはあこがれの職業とか、なりたい仕事に対する具体的なイメージが皆無で、せいぜい、「フリーの仕事ではなく、ちゃんとお給料がもらえる安定した仕事」が良いとのことであり、それ以上はいくら絞り出しても出てこない状態です。

 過去に学校の授業で似たようなことを英語でスピーチしたこともありますが、その時はその場しのぎで適当に作り上げたので、今回の進路選択の志望理由には使えないらしいです。

 大学の志望学科やそれに紐づけられる文理選択も、最後が決まらないので書きようがないし、超絶得意科目があるという感じでもないので、そこから逆算?して書くこともできないとなると、どうにも手助けしようがありません。
 
 とはいえ、高校入学前の仕事観などは、あまりあてになりませんし、その時に抱いていた夢が、大学や社会人でストレートの実現することは、ほんどないように思います。それでいて、夢がかなわなかったことに失望するかといえば、必ずしもそうでもなく、どんな仕事も、入ってみると、入る前に抱いていたイメージとは相当違う世界が広がっており、そこを歩いていると、意外なところで、自分の夢がかなう、なんてこともあります。

 ですので、今の段階で将来の進路がぼんやりしていること自体は、そんなに問題視する必要はないのかな、とも思いますが、大学受験に向けては、ごく一部のオールマイティプレーヤーとしてのスペックがなければ、受験科目を意識して、そこにリソースを集約する方が効率的であり、大学合格という結果も、よりよいものが得られる可能性が高まります。

 だからこそ、早い段階で、志望を固めてほしいというのが、進路指導する側の理屈であることは、理解できます。

 ただ、それを理解したうえで、本人が思っていない虚構の夢をもとに、書いてしまうことが良いのかと考えると、無理やり型に押し込んでいることになり、それではあまり、意味がないように思います。

 こだわりが少なく、人として癖がないのが、娘の長所でもあります。

 今は変に飾らずに「職業は今後、見聞を深める中で考えていきたい。なので、今の段階では、どちらかといえば理系を志向する。」ぐらいにとどめ、実務的には、英語と数学に力を入れて、どちらにも行けるような感じで、進んでいく、これを当面の方針にするしかないような気がします。

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