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トラブルとエラーに活路を見出す

 今週も半ばを過ぎましたが、毎日これでもかというぐらい、想定外の事態に見舞われます。言葉のとおり、宝くじが当たったというような喜ばしいサプライズではなく、「えー、そこくるの、やめてよ」「なんで今頃」「それはないよねえ」的な、困った話ばかりです。
 相手に立場があるため、敬して遠ざかっていたクレーマーが突然やってきて無理な対応を求めるといった、広い意味での人間関係のトラブルや、手はずを整えていた会議における想定外の反対意見、入念に準備していたイベントの天候急変による緊急対応といった、少し因果関係が見えにくいトラブルに巻き込まれると、即座の反応としては「なんでこの忙しいときに」「どうしてちゃんと動いてくれないんだよ」「このタイミングでありなの」といった、言ってみれば天をうらむような気持ちになります。
 ただ、それも自分の種まきが巡り巡って、アップデートされた縁を伝手に、形をかえて返ってきたということに他ならないわけで、そこは自分の過去の種まきを反省し、さらに悪循環に陥らないよう、足下から未来の自分が幸せになるような種まきをしていくことが大事ではあります。
 一方で、トラブルやエラーといった、悪い「縁」となったイベントについては、自分の心の動きがどうあれ、火が広がる前に消し止める必要があるわけで、そこは自分の心がどっかに行きそうになるのを引き留めて、対処する必要があります。
 ただ、ここで、トラブルやエラーを対処療法で乗り切り、なるべく早くそこから抜け出し、元いた道に戻る、これはまっとうな考えではあるのですが、道を逸れるということ自体が、自発的にはなかなか難しいわけで、実はトラブルやエラーについて真正面に捉えて、解決の道を探ることで凝り固まった頭を切り替える契機とする、それどころか、大きなトラブルやエラー、大きな脇道の先にこそ、新たな活路を見出せるのではないかとも、思うようになりました。
 自分が現在、歩んでいる道が、長く歩き続けて景色も見慣れており、一緒に歩いている知人も多いとなると、どうしても離れることへの恐れが強くなり、トラブルやエラーにより少しでも道を外れることを恐れるようになります。
 ドラッカーも、成功したイノベーションは、予期せぬ成功、予期せぬ失敗から、もたらされたものが多い、というようなことを著書に書いていますので、一日の中で、メタ認知の時間を確保し、トラブルやエラーの意味を冷静に考える時間は少しでも確保し、自分のあらまほしきと考える変化変容の種にしていきたいと思います。

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