哲学と宗教、特に仏教の違いは何か? あくまで主観だが、 生きていく上での悩みを、人間が持ちうる知識の中で結論づけようとしているのが哲学で、 過去世、現在世、未来世の三世を貫く真理として因果の道理を教えているのが仏教。現世だけをいくら探求しても、生きていく上での悩みは解決できない。
親ガチャという言葉がある。子どもは親を選べないので、親に外れたと嘆きたい気持ちはわかる。しかし仏教では、過去世で積んだ徳(善行)と業(悪行)をもとに、親や環境を自分が選んで生まれてくると教えられる。人のせいではなく、全て過去の自分の行いが生み出したのが今。これを因果の道理という。
「先祖のたたり」とか「親の因果が子に報う」とか言葉巧みに近づき、悪霊を払うとか念を静めるとか言ってお布施を強要されたら、それは「詐欺」。どんな宗教か知らないが、「因果の道理」を基本とする仏教ではありえない。もし仏教の僧侶がそんなことを言ったら、明らかに修行不足。騙されないで。
「どーせ死んだら終わり。死んだら無になる。」という死生観なら、終活は不要。自分の死後誰に迷惑をかけようが、気にせず今の人生を目いっぱいエンジョイすればいい。 「死んだら生まれ変わる」という死生観なら、今の行いが次の世に直影響するので、悪いことをしてはいけない。終活以前の問題。