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佐藤究「QJKJQ」読書感想文

テスカトリポカ」で直木賞受賞した
作者の長編ミステリー。

ミステリーとはいうものの、これ、ミステリーなのか、純文学なのか?

日本の小説?
舞台は西東京市で、生粋の日本人ばっかり出てくるけど、
なんだか、海外の小説みたいな、
いや、地球なのか、なんなのか、、

という、不思議な空気のある本でした。

江戸川乱歩賞受賞作というのは頷けます。

江戸川乱歩を初めて読んだ時の不思議な感覚を
思い出します。

主人公は高校生女子、猟奇殺人鬼の一家に生まれ、親も兄も人を殺しているという奇妙な
設定から始まるのですが

そこからどんどん読者は裏切られる。

何が本当なの?

どこに向かっているの?

誰を信じればいいの?

そして最後に、一体主人公は存在するのか
しないのか。

人を殺すこと
生きること
信じること

自分の頭で考えろ!

を突きつけられる

まさにこれは純文学ではないの、、か。

たぶん、この本を読んだ人全員
まったく違う感想を持つんじゃないのかな。

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