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ビージーズ 栄光の軌跡

 原題は、映画を見ればすぐにわかるのですが、「How can you mend a broken heart」です。これが、ある意味映画の伏線になっています。

 私は常々考えているのは、長くキャリアを続けられている人は、2回乃至3回の大きな変遷があって初めて成り立つものだと言う気がします。それがない人は持って10年と言うのが私の持論です。
 
 映画のストーリーの中でいうと、敏腕プロデューサーだった、ブライアンエプスタインの後釜として起用された、ロバートスティッグウッドに長い間彼のタレント性を信じてもらえたことで、後々の多くのヒット曲の大きな礎となりました。
 
 そして、変遷期(ディスコ期)のきっかけを結果的に作った、エリッククラプトンの誘いで、マイアミのスタジオを借りて、彼らが敬愛する、R&Bの多くのアーティストを育てた、アリフマーディンの手により再生しました。

 振り返って見ると、ミックスカルチャーというのがサブキーワードになるほど、彼等のキャリアを考える上では、多くの異なる文化を持った人達の助けが必要だったのです。

 そしてその後、形こそ違え、ロッドステュワートと同じ系譜をたどり、一気にオセロの目の逆転のようになって行きました。それはまるで全盛期のビートルズ叩きの様に。

 それでも彼らが沈まなかったのは、類い稀なるメロディセンスと、器楽的に扱える変幻自在なボーカル(それはルーツになっている、R&Bやミルスブラザーズの影響も大です)。

 そしてビーチボーイズに負けず劣らずの兄弟ならではの一糸乱れぬコーラスワークがそれを後押ししました。

 話が逸れましたが、二回目の低迷期を乗り切ったのは、同業者による彼らのメロディーメーカーとしての才能でした。
 
 最後にこの様な成功しても、自分よりも早く去った弟たちを悔やむ発言をしていますが、それは成功したからこそ言えるのだと思います。

 長くなるので割愛しますが、ノエルギャラガー、アランフリーマン、ブルーウィーバーの関係者ならではの深い考察も一聴に値します。

 多くのレコードのヒット曲と興行成績を収めた。ということは、言い換えれば、それだけ多くの人の人生に多大な影響を与えた。とも言えます。

 かくいう私も、ドキュメント中に掛かった「How deep is your love」に感化されて、音楽のハマり、道を誤った一人である事もつけ加えておきます。

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