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新嘉坡でスナック

先日初めて行った新嘉坡の〝スナック〟。
所謂日本のスナックのようにママさんたちはいるが
女の子が席について接客するようなお店ではない。

ん?それってKTVとやらに行った方が断然夜を楽しめるんじゃ?
と思ったのも束の間、店内はあっという間にサラリーマンのグループで
満席となった。

女の子の接客もなければ、店内にはカラオケもない。
でもお客さんたちはみんな楽しそうだった。いや、楽しそうというより
どこか安心しているような和やかな雰囲気満載ではないか。

料金体系は明朗会計だ。
21時までは喫茶タイムだが、それ以降はスナックタイムになり
テーブルチャージがかかってくる。
21時までは外国人がチラホラいたが、彼らは21時前に一斉に店を後にした。
テーブルチャージを払ってまで飲むという感覚は日本人だけなのだろうか。

店内はまるで日本の近所にあったスナックそのもので
新嘉坡にいることを忘れそうになる。
ママたちと楽しそうにお喋りをしているリーマンたちを眺めていると
外国の地で奮闘している彼ら(彼女ら)の苦労が垣間見える気がした。

友人や家族、自分の好きなこと(趣味等)を日本においてきている彼らに
とって、仕事とは関係のない場所で誰かと他愛もないお喋りをしながら
過ごす時間。
普段の生活では、時には羽目を外すこともあるだろうし
公私ともに何かしらやらかしてしまうこともあるはず。

それでもきっとここでしかできない何かのために毎日を生きていて
疲れた羽を休める夜が毎日訪れる。

毎日毎日同じ道を往復している彼らが
少しでも寄り道できるあったかい空間であり続けてほしいなと
願いながら店を後にした。

女性のお客さんも大歓迎、とのこと。

オーチャード@目抜き通りの某日系餃子屋の近くにて。


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