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母親も自分の時間を持つべき。【不登校】

前回の自己紹介記事にも書いたけれど、わたしの息子は学校と勉強が大嫌いで頭痛がしてしまう。
学校へ行きにくくなってちょうど1年が経とうとしている。
教科以外の授業や行事などは、出られる範囲で出席している。
そして本人なりのけじめなのか、テスト系はすべて受けている。
1年前は別室でとか、別日で受けていたのだが、最近は教室で受けられるようになった。
この1年、勉強は全くと言っていいほどしていないので、テストの点数はびっくりするくらい急降下しているが、出席日数が足りていないのでどちらにしろ成績はつかない。(一応記載はオール1)
『参加することに意義がある』テストなのである。
学校へ行きにくくなってからすぐに、息子が自分で考えて自分で決めたことなので、わたしは送り迎えのフォローをするくらい。
そして、帰ってきた答案を見て息子と一緒に笑う。
だって勉強してないもんね。仕方ないさって。

息子が家にいる時間が長くなり、それがずっと続くようになってわたしは明らかにイライラしだした。
我が家は狭く、空いている部屋が1つあるものの、物がいっぱいで使えない。
息子は自分の部屋が欲しいと言わない。
そこで、いつもわたしはリビング、息子はその隣の部屋にいる。
部屋の仕切りはたいてい開け放ってあり、お互いの存在がバリバリに分かる。

息子はそれでも全然大丈夫なのだが、わたしはどんどん辛くなった。
今までは息子が学校に行った後は、自分のペースで行動できた。
小学校の時は帰ってくる時間が早かったけれど、中学に入って部活も始めたので帰宅も遅くなった。
子育てが楽になっていく過程の何段目かを登ったところだった。

ところが、1人の時間がほぼなくなってしまった。
息子は別に、わたしのことを監視しているわけではないのだけれど、子どもであれ夫であれ、誰かがいると自分のペースが崩れまくる私にとって、それはとても大変なことだった。
特に、趣味の域を超えるくらい本気でやっている歌に関しては、練習するにも録音するにも、音も気になるし集中も出来ない。
その上、やはりいつも息子のことを気にかけているので、神経がそっちへ向いてしまっていて、とても疲れる(と後から気付いた)。

結局は、やりたいこと、やらなければいけないことが出来ず、生活も部屋も荒れてしまったし、ソファに寝転がってゲームしたりと暇つぶし。
どうしてもやらなければいけないこと以外、やれなくなってしまった。
夫は、わたしがそういう辛さを口にすると『じゃあ、代わりに会社行く?いいなぁ、俺はずっと家にいられるならその方がいいよ。』なんて憎たらしいことを言うヤツなので愚痴も言えない。
まぁ、これは以前言っていたことなので、学校へ行かずに1日中ゲームをしている息子と一緒にいることは、息子を認めてない夫には無理だと思うけれど。

辛い、1人になりたいと思っても、学校へ行けなくなったばかりの息子を1人で家に置いておくのは、正直とても心配だった。
かといって、物置のようになっている部屋を片付ける気力もなかった。
一見楽しそうにゲームをしている息子を見てイライラすることも当時は多かった。
黙っていたいのにしょっちゅう話しかけられ集中して何かをすることが出来ない。
大したものは作らないけど昼食やおやつのことも考えなければならない。
ゴロゴロしているくせに疲れる、結局何もできずに1日が終わるという後悔、罪悪感。
そんな悪循環な日々。

息子は学校以外は行けるし、途中から習い事も始めた。
わたしとも出掛けたり、仲良くしゃべったりもする。
学校へ行っていないこと以外は、依然と変わらない。

それでも最初は、お互いが自分の問題を処理できずに衝突することもあった。
わたしがイライラしているのと同じように、息子も学校へ行けないことで自分を責めてイライラしていたようだ。
反抗期も少し出てきているだろう。

しかし、このままでは良くないと思ったことや、わたしが通院していた心療内科の医師から(息子のこととは関係なくかなり昔からパニック障害があるので)別々の時間、別々のスペースを持った方がいい!と言われて納得したのもあって、状況に応じて部屋の仕切りを閉めることにした。

また、息子に『お母さんにとって、1人でいる時間も必要で大事なんだよ。
君のことが嫌だから、離れたいというわけじゃないんだよ。』
という話をした。
そして、1人になりたい時はわたしの方がファミレスなどへ出掛けるようにした。
『ちょっとボーッとしたり書類整理とかもしたいからお茶してくるね。』
と言うと、『オッケー!いってらっしゃい。のんびりしてね!』と言ってくれる。
元々、息子はわたしを縛り付けようとしていたわけではないのに、わたしが勝手に息子のことを放っておけなかった、色々世話を焼いていたんだ。

前出の医師は経験上、わたしに『働きなさい』と言った。
子どもは心配顔の親に側にいられるより、1人になった方がいい。
親が親の人生を生き生きと歩んでいれば、子どもも自分のことを考えるようになると。
確かにそうだなぁと思った。
でも、わたしはもう働きたくなかったし、歌というやりたい事がはっきりしていたので、そこに打ちこもうと思った。

ずっと、息子の今の状態に寄り添うことが大事だと思ってなんやかやと心を砕いてやって来たけれど、それが逆に息子の自立心を奪うことになるんだと、しっかりと理解したのは息子が学校へ行かなくなって8ヶ月後のことだった。

子どもが大変な状況にあるのに、親が好きなことをしていていいのだろうかとか、1人になりたいなんて思っていいのだろうか。
そんな風に思う必要はないんだと今は思える。
むしろ、親が自分を抑えて、無理が出て、逆に子どもに優しくなれなくなる方が良くない。
リフレッシュは正義。w






貧乏な歌うたいに、ちょっといいマイクを。 まだまだ子育てにお金がかかるし。自分のためにはなかなか使えない。 でもでも、歌うことは生きること。いい音で録音できたら嬉しい♪ ということで、サポートいただけたら音楽に使わせていただきます。