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『学問のすすめ』から学ぶこと

努力は人の運命さえも変える
努力あれば 今日の愚か者も 明日の賢人になり得るし
努力を忘れれば 富める勝者も 貧しき弱者に変わるかもしれない

福沢諭吉の言葉です。
福沢諭吉は「学問のすすめ」の中で、今日よりも明日がより良い日であるために、その先もずっと、より良い社会があり続けるために学問が必要だと説いています。



僕は自信を失いかけた時は、この「学問のすすめ」を読むことにしています。九州中津の下級士族に生まれた諭吉は、常に前向きに学問を習得し、常に自分を律してきた。尊王攘夷の動きが活発化する中で、欧米へ派遣された経験を活かし、現在につながる近代的な視野を広めることができた。


明治5年に「学問のすすめ」を発表していますが、4年間でなんと17編が次々と出版されています。海賊版を含めると、その数は3百万部も刊行されており、人々を啓発し続けてきたことになります。令和の今でさえ、途轍もない数字ですね。


『学問のすすめ」は、それまでの封建社会からの脱却を求めた諭吉自身の決意表明であろう。時代の変遷とともに封建社会は過去のものになり、四民平等の名ものとに自由を手にすることになるのです。


ただ、諭吉はこの「自由」について警鐘を鳴らしています。
ここを理解すれば、今のビジネスでも通用すると確信しています。


「自由」とは何か。


勝手気ままに過ごして良いと解釈してはいけない。
「自由」と言う権利を持つとは、同時に「責任」を与えられていると認識しなければならない。諭吉は、書籍に中ではっきりこう記しています。


「責任を忘れた自由はただの我儘(わがまま)」


また、合わせて「自由」とは「独立できる」ことだとも説いています。
独立とは、他人から干渉されず活動することを意味していますが、要するに、他人に依存せず自分の身は自分で始末する「独立心」のことだと理解できます。


独立心のない者は自分を見失いがちです。
何か問題を抱えていて、自分で解決しようとせず、常に他人に頼ってばかりいると、次第に自分の主体性を無くしてしまう。そうすることで、徐々に言葉は卑しく、態度も卑屈になり、それが習慣化して、その人の「人格」となってしまう。


「学問のすすめ」は「独立者」を目指す心得であり、
自己の独立のために学問が必要なのだとうたっています。


では、何から学べば良いのか。
先ずは、実学から学ぶことをすすめています。
実学とは、読み書き、計算、地理、歴史、物理、経済、倫理であり、実生活に役立つ知識のことです。これが学問をするための手段になります。


学問とは教科書を読むことではなく、身につけた知識を実際の現場で使い、経験すること。つまり、知識の応用と経験こそが学問と説いています。


その時に人間が持つ5つの重要な要素を発揮させる必要があります。

✅ 体
✅ 知恵
✅ 情欲
✅ 誠実さ
✅ 意思

この5つの要素を自在に扱うことこそ、自己の独立と成功の秘訣です。


そして、理想に見合う行動力が必要です。
自分の能力に見合わない理想を持つと、絶えず自分や周囲への不満が溢れ出します。理想がどれだけ立派でも行動力が伴わないことを「不幸」と定義づけている。


僕たちが常に個人目標を設定する時も全く同じです。
少し背伸びをすれば必ず届くところに目標を設置する。
決して能力に見合わない設定をしないことも、この「不幸」にならないための措置なのです。


少し前に記事にした「弱者」の考え方はこの影響を受けている気がします。
諭吉さんは、不幸を回避するために「人生の棚卸し」が必要とも言っています。自分を過大評価、或いは過小評価していないかを確認するのです。


ここも普段から意識している部分です。
進捗状況を確認し、常に見直しと修正が必要なのです。



今までどうしてきたのか、これからどうすべきなのかを検証します。
自己管理能力を身につけて計画性を向上させる。
これが「学問のすすめ」の言いたいことなのでしょう。


経験を積みながら判断力を身につけ、品格と人望も習得する。
人から信用される人間こそが「独立者」のあるべき姿です。


僕は一つも習得できていない。未だに非独立者です。
だけどこれから頑張ろうと思います。
そう言い続けて30年。時が経つのは早いですね。


最後まで読み進めて頂きありがとうございました。
心地良い秋を堪能しましょう。🍁


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