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ひとつぶの砂に世界を見る

ひとつぶの砂に世界を
ひとつの野の花に天国を見る
君の手のひらには無限が
ひとときには永遠がある
 (ウィリアム・ブレイク)

この世の中は、ひとつひとつの小さな世界が集まり、大きな世界を構成している。小宇宙が集まり、大宇宙を、それらが集まり更に大きな宇宙が作られている。仏教にいう三千大千世界である。大小の世界を作っているものは、同質の原理であり、大小に連続性を感じる。

自分の手を見る。この手のひらを作っている組織は、誰とも同じものだ。もとになる元素は太陽からやってきた、宇宙にありふれたごく普通の物。世界は共通のもので作られている。

一寸の虫にも五分の魂という。これを初めて言った人は、虫の生命を営んでいる基本的な原理は、われわれ人間と変わらないということを感じたのだと思う。ここに、虫と人間の同質性を感じる。命が同質であるから、そこに命の尊厳を感じる。

社会を見ても、同じような命を持つ人間が集まり、小さな組織を作り、同じような組織が集まり、国が作られている。子どもの社会は、人間の営みという点では、大人の社会と基本的には同じ原理で作られている。そこには勝れた社会、劣った社会というような価値の違いはない。社会には様々な組織(会社や団体)が存在するが、全て命ある人間の営みという点で、尊重されるべきものだ。

至るところで、ひとつぶの砂に輝ける世界を見ることができる。


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