しんけちゃん

普通の生活をする定年退職者です。 生活の中で感じたことをテーマに、短いブログ毎日一本…

しんけちゃん

普通の生活をする定年退職者です。 生活の中で感じたことをテーマに、短いブログ毎日一本が目標です。

マガジン

  • 食べ物日記

    折にふれて感じた食べ物のことや思い出を綴っています

  • 旅と私

    旅から学んだいろいろなことを綴ってます

  • 船旅 地球をまわる

    一度だけの世界一周の船旅の思い出を綴っています。

  • 母の短歌

    母が生前に作った短歌をまとめたものです。

  • 先祖の話 父母と祖父母の時代

最近の記事

  • 固定された記事

利己と利他の共存

子どもの頃に金魚をあげるよとわが家の水槽に金魚を入れてくれる人がいた。ある時は大きな和金もくれた。ある日、その人の金魚を見に行ったら、いつのまにか水槽にランチュウが泳いでいた。小父さんは要らなくなった金魚をくれるのかなと母に言ったら、笑っていた。 人間は、自分のためにするか、それとも他人のため、全体のために尽すかということでは、ずいぶんと矛盾した存在だと思える。人のためと言いながら自分のためだったりと、建前と本音が違うことがある。かつて「あなた方は小さな親切というけれど、私

    • 雨上がりの日の傘の忘れ物

      雨が止むと傘の忘れ物が多い。 西船橋から東西線に乗った。三鷹行の各駅電車に乗車する時、ドアの下に折りたたみ傘が落ちている。どうやら今降りた乗客の誰かが落としたようである。 西船橋駅は東西線の終着駅(東葉高速鉄道と乗り入れするようになってからは東葉勝田台駅行もある)なので、乗客は皆降りる。その日は、雨だったが、午後から止んで曇り空になった。そんな日は、傘を持参していることを忘れてしまう。折りたたみ傘を畳んで、リュックのポケットに指したが、リュックを背負う時に落ちたことも考えら

      • カツ丼のカツは丸が良い

        「友だちにカツ丼のカツは、丸いよね」と言ったら、意外なことを言うという顔で、ただ笑っていた。何度か食べた経験から達した結論なのだが、そうだねという反応がないと一般的な話ではないのかと不安になる。また今度、カツ丼を注文して、丸いことを確認しようと思った。 今日、蕎麦屋でカツ丼そばセットを注文した。出てきたカツ丼を見たら、カツが見事に丸かった。しかもどんぶりの中にぴったりと収まっている。やはりカツ丼のカツは丸が正解だ。楕円形では、丸いどんぶりからはみ出してしまう。小さい楕円形で

        • ふるさと考

          東京の片隅で育ち、今も東京の端に住んでいるから、ふるさとがない。かつて、夏休みに帰郷する人の話を聞いて、うらやましい気持ちになった。「ふるさとがあっていいですね」と言うと、「お金がかかるから大変だよ」とのこと。電車賃やお土産代等で出費が多くて大変だと聞いたら、憧れの対象だったふるさとが急に現実的な存在に変わった。夢のようにはいかないのが現実ということだ。それでもふるさとがないという淋しい気持ちは変わらなかった。 自分にとってふるさととは何だろう。 辞書を見れば、ふるさとは、

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        • 食べ物日記
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          37本
        • 万葉集と私
          19本

        記事

          楽しい時間は長いだろうか、短いだろうか

          もう4月中旬だ。この間まで、桜に浮かれていたと思ったら、今日などは夏のように暑い。月日が経つのが早いなと思う。 「働いていた時は、毎日が忙しいせいか、時間が経つのが遅かったな」 と言ったら、家内がすぐに反応してきて 「反対よ、毎日忙しいから、あっという間に時間は過ぎていくの。退職して毎日時間がある人は、時間が過ぎるのが遅いのよ」 と反対のことを言う。 ありゃ、どっちが本当なのだろうと頭をかかえてしまった。 この難問を解くために、しばらく無い知恵をしぼった。 先ずは、生

          楽しい時間は長いだろうか、短いだろうか

          日本橋の景観

          月に何度か日本橋を渡る。頭上には高速道路が走っている。東京に高速道路が造られのは、前の東京オリンピックの時だった。高速道路網は、新幹線と並んで経済成長する日本を象徴していた。オリンピック開催国にふさわしい近代化された国を海外からの旅行者に見せたいという当時のリーダーたちの意気込みを感じる。この前の東京オリンピックより、1964年の方が問題がなく、国民全員が燃えていたという記憶がある。 急いでいたのだろう。高速道路は、河川を利用して、その上に建設された。隅田川から堅川の上に、

          日本橋の景観

          名鉄電車の男

          ずいぶんと昔のことになるが、豊橋駅で名鉄に乗り換えて、西尾に行くことがあった。通路側に座り、西尾へはどこで乗り換えればよいかと時刻表の小さな文字を眺めていると、ひとりの男性の気配がした。男性は私の方を見て、突然に百円をくれと言った。男の服装は、着古して汚れていた。男の手には切符が握られていたので、乗越のお金が足りないのかと思われた。 「お金はないよ」とそっけなく答えて男の顔を見ると淋しそうに見えた。私は、男に西尾に行くにはどこで乗り換えればいいかと聞いた。男は知立だと言う。

          名鉄電車の男

          歳をとって読んだ源氏物語2 桐壺の巻 北の方の悩み

          「生きるべきか、死ぬべきか、それが問題だ」と言うのはハムレット。Aか?Bか?そんな心の葛藤を扱った場面が桐壺の巻にある。 桐壺の更衣の母親北の方は、娘が亡くなってからは、孫の源氏と暮らしていた。一方帝も源氏のことを気にかけていて、宮中に呼んで、源氏をそばに置いておきたいと考えている。 帝から宮中に招く使者が北の方のもとに来るが、ホイホイ喜んで行くことなどしないのが、紫式部の源氏物語のすごいところだと思う。 北の方は悩む。 肉親に死に別れる不幸に何度もあった未亡人が孫に付

          歳をとって読んだ源氏物語2 桐壺の巻 北の方の悩み

          歳をとって読んだ源氏物語1  嫉妬された桐壺更衣

          人間というのは、自分より下にある者が恵まれると嫉妬したり、いじめをしたりするようだ。軽く見ていた人が優れた成績を残すと、良い気持ちがしない。上の者が恵まれるのは、自分より階級が上なのだから仕方がないと思い、嫉妬心が起きない。 最近、たどたどしく読んだ源氏物語の桐壺更衣の話である。やんごとなき身分ではないが、すぐれて帝の寵愛を受けている桐壺更衣に対する弘徽殿女御の嫉妬心と更衣へのいじめがすさまじく書かれている。 更衣は、それほど高貴な身分でないとはいえ、父親は元大納言だから

          歳をとって読んだ源氏物語1  嫉妬された桐壺更衣

          侵入者たちの結婚 古事記

          古事記に久しぶりに目を通したが、日本の統一の過程での大王たちの関心は、戦争の後の平和な統治にあったようだ。 征服者が征服した被支配者に対するやり方には、 ①支配者の神を被支配者に押しつけて、被支配者の神を抹殺する方法。 ②支配者は、被支配者の神を受け入れる方法。 がある。 古事記を開けば、大王たちは、一貫して、②のやり方を採用してきたようだ。遠くからやって来た征服者は、土地の首長の娘と婚姻し、被支配者の信じている神を祀ることで、平和な統治を実現しようとしたと思える話が多い

          侵入者たちの結婚 古事記

          ビーフは支配者の話すフランス語から

          英語で牛肉をビーフ、豚肉をポーク、羊肉をマトンと言う。牛はカウやオックス、豚はピッグ、羊はシープなのに、肉の名は違う。 日本でも、馬肉をサクラ、イノシシ肉をボタン、鹿肉をモミジ、鶏肉をカシワと言うようなものだと思っていたが、調べれば、その起源は、ノルマン・コンクエストに遡るようだ。 1066年、ノルマンディー公国のウィリアム征服王がイングランド国王を破り、イングランドを支配した。このノルマン王朝の支配者たちは、フランス語を話したので、数々のフランス語の言葉が英語に入りこんで

          ビーフは支配者の話すフランス語から

          医療にはリスクが伴う

          家族が巻き爪になり、悪化した。薬で治らない場合は、爪の一部を根から切り、生えて来ないようにするらしい。爪を切るので、少し細くなる。患部を除去して治療する。 将来の医療は、キリストが手を患部に当てて治癒したように、あるいはETが指先を当てて傷を癒やすように、そういうことはできないのだろうか。ふとこんなことを夢想する。 医療と親しくなればなるほど現実が見えてくる。医療の特色は、①患部そのものを治すことはほとんどできない。患部を治癒するより、それを除去する。②医療は傷害行為であ

          医療にはリスクが伴う

          桜は青空が美しい

          どうして、桜の花は青天の日が良いのだろう。桜が咲き出してから、曇天が続き、お花見に行っても、今ひとつ感激がない。幸いに今週は、青空の日があった。やはり、青天の日の桜は美しい。青空に桜の淡紅色が引き立って見えてきれいだ。 淡紅色の補色は水色だ。それが青天の日の桜花が美しい理由である。赤は緑、黄色は紫が補色のように、互いに引き立たせ合っている。2日続けて、船堀の新川の桜を見に行った。1日目は快晴で、青空に桜の花がくっきりと浮かび上り美しかった。2日目は雲が多く、白い雲を背景に桜

          桜は青空が美しい

          気持ちの良い飲食店

          気持ちが良い飲食店というのは、店員が明るいということだと思うが、とにかく店主と使用人が仲睦まじいのが気持ちがよい。仕事をしながらも明るい人間関係が、客を楽しませてくれる。 最近の飲食店は、マニュアルがしっかりしてるので、客への応対は丁寧だと思うが、ファミレス等の大きな飲食店は、厨房の中が覗けないので、職場の雰囲気が仲睦まじいものなのかは分からない。しかし、小さな個人店は、カウンターの中が見え、中のやり取りが丸見えなので、人間関係を隠しようがない。それだけに雰囲気の良さも悪さ

          気持ちの良い飲食店

          よこはま動物園ズーラシアで感じる

          家族で横浜にあるズーラシアに出かけた。「入園料800円」意外と安い。ズーラシアは民営だと思っていたら、横浜市営だった。園内はアフリカのサバンナ、アフリカの熱帯雨林、アマゾンの密林、亜寒地の森、オセアニアの草原、中央アジアの高地、アジアの熱帯林のエリアがあり、動物たちを見比べてみるといろいろと面白い。 1 草食動物と肉食動物 北口から入るとアフリカのサバンナのような草原に数頭のシマウマがいる。チーターも同居してるようだが、表示では今日は別の場所にいるらしい。エサをもらってい

          よこはま動物園ズーラシアで感じる

          常に人を軽蔑しない求法者

          1 常不軽菩薩 常に人を軽蔑しない求法者がいた。彼は、人に会うと「私は、あなた方を敬い、軽蔑しません。何故なら、あなた方は、求法者の道をたどれば、仏になることができるからです」と言い続けた。 こういう言葉を発せられると、却って気味悪がるのは人間の性なのだろう。何故あの者は、私たちが仏になれるというのだろう。ある者は彼の言葉を虚言と思い、怪しんだ。疑いの心は悪意に変わった。 それでも彼は、敵対することなく、「私は、あなた方を軽蔑しません。何故なら、あなた方が求法者の道をた

          常に人を軽蔑しない求法者