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医療にはリスクが伴う

家族が巻き爪になり、悪化した。薬で治らない場合は、爪の一部を根から切り、生えて来ないようにするらしい。爪を切るので、少し細くなる。患部を除去して治療する。

将来の医療は、キリストが手を患部に当てて治癒したように、あるいはETが指先を当てて傷を癒やすように、そういうことはできないのだろうか。ふとこんなことを夢想する。

医療と親しくなればなるほど現実が見えてくる。医療の特色は、①患部そのものを治すことはほとんどできない。患部を治癒するより、それを除去する。②医療は傷害行為であり、そのためリスクが伴う。医療行為は、体に何らかのダメージを与えずしては不可能な行為である。③医療の第三の姿は、自然治療力の補助者である。患者の治療力を高めてくれる医療行為には安心感がある。 
こんな風に感じている。

皮を切って、命を救う、肉を切って命を救うというように、命を救うことを最大の目的としているが、傷害行為である以上、様々なリスクが伴う。処方薬の副作用のおそれ、レントゲン写真による放射能汚染、外科手術の出血など例を上げればきりがない。

それでも、普通の生活ができるようになりたい、せめて少なくても生きていたい、というのが人間の切実な願いである。医療の進歩を夢見る人たちがいる。希望こそ人間に残された最後の宝なのだろう。


 



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