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設計家たるもの

プロダクトデザインだよ
…は、はい了解です🫡

インダストリアルデザイン大事よ
…はい了解しました🫡

ユニバーサルデザイン意識して
うぉ!りょ🥲

形状的に美しいデザインをお願い
も、もちろんです🫡

製品開発をする上で、デザインにおけるさまざまな概念や意図がありますよね。

そして何より、その形状が醸し出す
味わい深いデザインもあります。

設計する上で、それらを無意識に進めることは出来ません。

ただ一方で、その製品本来の機能を無視してまで、それらのデザインを優先するわけにはいきません。

もちろん時代や立場によってその製品開発に
何を優先するのかは異なりますますし

どの開発段階かによっても優先順位が変化する。

更にそれが製品レベルではなく
構成部品レベルで意匠部品なのか、機能部品なのかによっても優先すべきことは異なりますが

やはり、設計家たるもの
全ての製品において
デザインを味わいつつ、機能も味わえるものに
したいわけです。

私の設計家としての立場から宣言させて頂くと
色んな要素を加味した上で、優先するのは機能です。

使ってて、すぐ壊れるのはもってのほか!
いや、なおす愉しみもあるんです…

撓みを計算すると、断面2次モーメントが!
この、軋んできゅうい〜って音が良いんだよね〜

ユニバーサルデザインを考慮すると!
使いづらいけど、そこは愛嬌でもあるのさ…

加工上の歪みの影響を考えると!
この、レトロなデザインがね〜


わかる、わかります!自分もそうなので!

ですが、設計家たるもの
その製品が持つ性能を最大限に引き出す
努力はしたいんです。

そんな意識で、設計を進めると…


思考錯誤




思考錯誤






更に思考錯誤





更に、更に〜思考錯誤





更にがむしゃらに







うぅっ、ガクッ





案外、楽しんで
更に思考錯誤



ん?




あら、不思議。

意図して、いや意図してなかったが

その製品が、その部品単体が

冒頭に挙げたデザインを汲みつつ

何より…な、なんて味わい深い、造形美なんだ🥹

となることが、よくあります。


がむしゃらに性能を引き出す努力を続けてると、無駄が徐々に削ぎ落とされて
結果的に形状的に美しいデザイン
そして、冒頭に挙げたようなデザインの概念を
全て汲むことは出来ていないが

何よりも美しいデザインが生まれるんです。

それは、もしかすると自己満足的な感覚から
感じた美しさで、デザインの概念に対して無責任ではあるかもしれないけど

とにかく、美しい。そして味わい深い。

逆にその努力を怠ると、味わうことの出来ないデザインになることがよくあります。

よくクラッシック製品にデザインの味わい深さを感じるのは

その当時の設計家たちが、最大限の性能を引き出すため、滲むような情熱をかけ無駄を削ぎ落とした結果、得られた副産物によるものなんじゃないかと思いたい。


無駄な形状を削ぎ落とす作業が設計なら

設計家は、彫刻家?陶芸家?に似てるんですかね。


ん? やっぱり設計家です。

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